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芥川也寸志著『音楽の基礎』

2019-12-15 17:53:00 | 読書



この本に目を通したいと思ったのは、平野啓一郎著『マチネの終わりに』の中にあった以下の文章を読んで「静寂と音」に関して興味を抱いたからです。



小説の主人公蒔野が述べているように「静寂」は本当に心地良いものです。
音はそんな心地良い静寂を妨げるものではないか、ということも含めて『音楽の基礎』の冒頭で言及されています。
以下、共感した箇所を書き出します。
− 静寂と読んでいるのは、かすかな音響が存在する空間
− 静寂は人の心に安らぎをあたえ、美しさを感じさせる。音楽はまず、このような静寂を美しいと認めるところから出発する。
− 音楽の創造とは、静寂の美に対して音を素材とする新たな美を目指すことのなかにある。

そして作曲家が音を削るのは、もとの静寂の方がより美しいことをみずから認めることなのだそうですが、この究極がジョンケージの作品「4分33秒」なのでしょう。

長くなりますので、この続きはまた明後日に綴りたいと思います。