歴史ある温泉地、背戸屋

2023-05-17 06:21:38 |  熊本の旅、多彩
鯉のぼりも面白かったが、自分には他にとても惹かれる被写体があった。
川の両岸に建つ旅館に古いものが多かったのだ。



ここってやってるの?って見た目なのだが、窓の向こうに電灯が灯り、営業してそうな旅館があったり。
建物が古くなったからと思うが、旅館はやめて別のお店をやっているビルがあったり。



古いどころではない、営業終了して放置された廃屋のビルがあったり。
そして、そんな怪しげな建物の間を「背戸屋」と呼ばれる細い路地が通っているのだ。



細い通りには温泉地らしく小さな共同浴場もある。
温泉の噴気を蒸し釜として自由に使える蒸場なんて場所も。



路地は山の斜面にあるので、上へ下へと立体的に結ばれ、ひしめき建つ旅館の間を縫うように繋がっている。
時にはトンネル状に建物の下をくぐったりする。



そこは旅館街と言っていいのか。
夕闇の舞い降りた地には人影も無く、風情というより寂寥感が漂い、ますます奥へ奥へと導かれて行くのだ。



そんな私の足を止めたのは、はぐれてしまった連れからの電話。
「どこにいるんだー!」と怒られた。



急いで来た道を戻ることに。
なので背戸屋がどこに通じているかは分からずじまい。