広河原という所

2014-09-07 06:54:10 |  南アルプスのおはな・し
南アルプスのお話(一)

南アルプス北部の登山口のひとつである広河原。
その昔、山登りを本格的?に始めたばかりの頃、アルプス縦走は憧れだった。
日帰りでいいから日本アルプスの入口の山を登れないかいろいろと探したものだ。
北アルプスは難しそうだから南アルプスの山はどうだろう。
しかし南アルプスの有名な山は山中一泊が必要なところばかりで、登ること無く諦めてきた。



調べていると登山口に広河原という地名がよく出てきた。
南アルプス北部の山に登る起点となっているよう。
そこには自家用車では行くことが出来ず、南アルプス林道という地図上とても細く長い道をバスに乗って行くしかない。
この林道は左右を南アルプスの高峰がそそり立つ谷間に通されている。
こんな集落もない場所を長々と走る林道ってどんななんだろう。
途中、夜叉神峠なんていう不気味な名の峠を越えて行く。
なんかとっても暗ーい山深ーい所のイメージが私の中で醸されていった。
しかもその後、高村薫の「マークスの山」を読んだ。
益々恐ろしい場所のイメージが形作られる。



そしてとうとう今回、初めて広河原の地を踏みしめることとなった。
実際は…、とても明るい登山基地だった。
通った道は南アルプス林道ではなく南アルプス公園線だったが、多分どちらも同じような雰囲気なのだろう。
確かに狭く曲がりくねった道。
狭くカーブするトンネルが沢山あり、道は荒れた所が随所にあった。
まあ、一日数本のバスしか通らない道だから問題無いのだろう。



奈良田から45分をかけて広河原に到着。
谷は広く、きれいなビジターセンターがあり、普通の登山者が沢山いた。
ホッとした。
しかしビジターセンターで登山道の状況など確認していると、いやな情報が。
熊が周辺の山域で多数目撃されているらしい。
やはり人里離れた場所であることに変わりはない。




おっと、大事なことを書き忘れた。
にしこりくん、全米オープン決勝進出おめでとーう。