A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

亡きパーカーに捧げて・・・・・ただしテナーで

2007-11-13 | MY FAVORITE ALBUM
From the Newport Jazz Festival Tribute to Charlie Parker

レコードの中に1分近い静寂がある。大きなコンサートの最中であるが。
‘64年のNewport Jazz Festivalでの出来事だ。
この年、亡きチャーリーパーカーに捧げられたセッションが行われた。パーカーがこの世を去ったのは55年。すでに10年の歳月が流れていた。集ったメンバーは皆パーカーとは関係があった者ばかりだ。
演奏の合間に出演者に各々パーカーとの出会いを司会のノーマンオコナー神父が聞いていく。普段聴くことの出来ない肉声が新鮮だ。
そして一巡すると、会場全体でパーカーへの祈りを捧げる。
その静寂である。
熱気に満ちた会場が一瞬静まり返る。

会場には、オスカーピーターソンとのステージを終えたレイブラウンの姿も。次の予定の為に先に会場を後にしたピーターソンと別れ、ブラウンは一人会場に残っていた。このセッションを聴くために。
本当は自分も参加したかったのだが、シャイな紳士であるブラウンは、プロデューサーのジョージウェインに言い出せずにいたそうだ。
ウェインも言ってさえくれれば共演ができたのにと残念がるが。

そんな雰囲気での演奏。皆の期待は大きかったと思う。
パーカーゆかりの曲を演奏するが、本来パーカーの代役を務めるのは、ソニ―スティットのはず。パーカーに似ているといわれるのが嫌でテナーを吹くようになったという話も聞くが。このステージでは当然アルトでパーカーを再現してくれると思いきや、スティットは全編テナーで通す。
誰もがスティットのアルトを期待したと思うのだが・・・・・。
やはり意識してしまったのだろうか?。

そして、ステージは30分足らずで終わってしまう。
アルバムにするには中途半端な時間。スティットがアルトを吹かないのも中途半端だが。コンサート全体が本当にこれだけだったかどうかは分らないが、何か納得できないままに終わる。

後でといっても数年たってからジャッキーマクリーンのアルトのプレーを追加して一枚のアルバムに。
何とも、パーカー追悼というにはお粗末な限りだ。せっかくの好演も台無し。
きっと本来はもっと充実した企画だったようにも思える。翌年のカーネギーホールのメモリアルの前哨戦というわけでもあるまいし。

ソニースティットのアルバムを聴いて、こんなアルバムがあったのを思い出して、久々に聴いた次第。

BUZZY
NOW'S THE TIME
FATHER O'CONNER'S COMMENTS
WEE

 J.J.Johnson (tb)
 Howard McGhee (tp)
 Sonny Stitt (ts)
 Harold Mabern (p)
 Arthur Harper Jr. (b)
 Max Roach(ds)

Recorded live at 'Newport Jazz Festival', Newport, RI, July 4, 1964

EMBRACEABLE YOU
OLD FOLKS

 Jackie McLean (as)
 Lamont Johnson (p)
 Scott Holt (b)
 Billy Higgins (ds)

Recorded in RCA Victor's Studio New York ,February 15, 1967

Produced by George Wein

From the Newport Jazz Festival Tribute to Charlie Parker
Sonny Stitt,J.J. Johnson,Howard McGhee,Max Roach
RCA

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コメント
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