A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

今年のクリスマスは、このアルバムで決まり・・・

2015-12-11 | CHRISTMAS
A Very Swingin’ Basie Christmas! / The Count Basie Orchestra

最近は毎年のように来日しているカウントベイシーオーケストラ。昨年ディレクターがスコッティーバーンハートに代わってから今回が3度目の来日となる。やはりベイシーのライブは年に一度の年中行事といった感じで毎回出掛けることに。

昨年のクリスマスコンサートはディーディーブリッジウォーターとの共演という豪華なステージであったが、このステージはブリッジウォーターの圧倒的な迫力に押されて、ベイシーオーケストラらしさの出る幕は無かった。同じ歌伴でもジョーウィリアムスやシナトラのように長年一緒にやっていると、お互いのコンビネーションの呼吸も合うと思うが。大物同士の急造コンビはかえって呼吸を合わせるのが難しいようだ。



今回はベイシーオーケストラ単独のステージ、ベイシーサウンドをたっぷり楽しめるものであった。今年はベイシーオーケストラが誕生して80周年ということで、リーダー役にも慣れたバーンハートも気合が入っていたようだ。
レパートリーは新旧とりまぜて山のようにあるベイシーオーケストラ。自分は1ステージしか聴けなかったが、今回のステージでは実際に有名曲だけでなく毎ステージ変化を持たせた色々プログラムを披露しているようだ。

最近は核となるメンバーも固定されているので、オーケストラ全体のサウンドも伝統ある本家の音がしている。フィーチャーされることの多いテナーのダグローレンスも、役回りに着実にはまってきたように思う。やはり、ベイシーオーケストラには、それに似合うソロが心地よい。
メンバーの中で来日の都度代わるのがバリトンサックス。昨年は女性のLauren Sevianであったが、今回は誰かと思ったら、ロイハーグローブビッグバンドのジェイソンマーシャル、自分が聴いたステージでは残念ながらソロの出番は無かったが。

そして、今回のステージのもうひとつの目玉は、このメンバーで録音された新アルバムの発売記念も兼ねていた。ちょうど世間はクリスマスシーズンだが、それに合わせるように今回のベイシーオーケストラのアルバムはクリスマスアルバムだった。
しばらく前に、ベイシーオーケストラはトニーベネットのクリスマスアルバムのバックを務めたがこれも良かった。ベイシーオーケストラ単独の全編クリスマスアルバムは、ありそうでこれまで無かったのでこれが初物という事になる。

トニーベネットのアルバムでもゲストプレーヤーの参加が華を添えていたが、このアルバムでもゲスト参加がある。企画にあたっては、バーンハートも色々策を練ったらしいが、すんなり決まったのはジョニーマチスのボーカルだったようだ。他にボーカルでは女性陣からレディシ、カーメンブラッドフォードが一曲ずつ。さらに大ベテランのピアノのエリスマリサリス、テナーのプラスジョンソンの参加というのも意外性があって面白い。

さらに、この手のお馴染みの曲が続くと、興味が湧くのはアレンジャー。一曲目のジングルベルでは、ベイシーではお馴染みのサミーニスティコがペンをふるう。更にお馴染みのゴードングッドウィン。バーンハート自身のアレンジも加え、こちらも変化を味わえる。グッドマンも自分のオーケストラ用のアレンジと少し趣を変え、いずれもベイシーサウンドを意識した感じの良いアレンジだ。
新しい録音がしばらくなかったベイシーオーケストラだが、曲、メンバー、アレンジと3拍子揃ったアルバムでと思う。

ステージでは、このアルバムからの曲は2曲しか演奏されなかった。残りはこのアルバムでということになったが、12月になったのに、まだまだ外は紅葉が楽しめる陽気。クリスマスシーズンまだ先といった感じで、クリスマスアルバムはまだ聴いていない。今年のクリスマスはこのアルバムを聴く事が多くなりそうだ。

レコーディングの様子を含めたプロモーションビデオはこちらで↓



1. Jingle Bells
2. Let It Snow              (featuring Ellis Marsalis)
3. It’s the Holiday Season              (featuring Johnny Mathis)
4. Silent Night
5. Good “Swing” Wenceslas
6. The Christmas Song                   (featuring Ledisi)
7. Little Drummer Boy
8. Sleigh Ride
9. Have Yourself a Merry Little Christmas     (featuring Carmen Bradford)
10. Winter Wonderland
11. I’ll Be Home for Christmas    (featuring Ellis Marsalis and Plas Johnson)


Scotty Barnhart (Director/tp)
Marshall McDonald (as,fl)
Cleve Guyton, Jr. (as,fl,picc)
Doug Miller (ts)
Doug Lawrence (ts)
Jay Branford (bs)
Clarence Banks (tb)
Dave Keim (tb)
Alvin Walker (tb)
Mark Williams (btb)
Kris Johnson (tp)
Mike Williams (tp)
Endre Rice (tp)
Bruce Williams (tp)
James Leary (b)
Marcus MaClaurine (b)
Ray Nelson II (ds)
Will Matthews (g)
Bobby Floyd (p)
Liew Matthews (p)
Johnny Mathis (vol)
Ledisi (vol)
Carmen Bradford (vol)
Ellis Marsalis (p)
Plas Johnson (ts)

Produced by Gregg Field
Recorded by Steve Genewick
Recorded at Capital Studios, G studio Los Angels & LWMC Studios, Kansas City, July-August 2014

A Very Swingin' Basie Christma
クリエーター情報なし
Concord Records

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2 コメント

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Unknown (ルネ)
2015-12-12 13:05:02
こ、これは聴かねば。さっそく注文いました。ご紹介に感謝です。
先の記事のウォルタービショップも聴いてみたいですが、今は入手困難のようなので、また探すものが増えました・・・
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どういたしまして (YAN)
2015-12-12 23:58:08
ルネさん

こんばんは。
自分もライブに行って初めて知りました。最近は新譜情報に疎いもので・・・。ビッグバンドファンなのでこんなアルバムを待ってました。

こちらも、棚卸でじっくり聴き返してみると関連するアルバムで聴いてみたいものが増えるばかりです。
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