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「ダイヤモンド・オンライン」で新しい連載を始めました

 もう5回目の原稿がUPされていますが、ダイヤモンド社の「ダイヤモンド・オンライン」というホームページ(http://diamond.jp/)に「山崎元のマルチスコープ」という連載を始めました(http://diamond.jp/series/yamazaki/)。「ダイヤモンド・オンライン」は、最近スタートしたページですが、相当の量の文字コンテンツがあり、日々更新されています。是非ご覧になってみて下さい。
 私が始めた連載は、毎週一回更新の連載で、基本的にその前一週間のニュースの中から注目したニュースを選んで、自由に思うところを語るという趣旨の連載です。「山崎元のマルチスコープ」という連載タイトルは、編集部が考えてくれたものですが、「マネー」とか「経済」に話題を限らずに、何でも取り上げられるような店構えにしておく方がいいだろう、という意図で付けたものです。
 今のところ、私がテーマを選んで、20分から30分ぐらい編集者に電話で話をして、編集者がこれを文章にまとめ、私がそれに手を入れて完成するという製造工程で文章を作っています。時間の効率を考えると、これが一番いいようです。ただ、当初は2000字くらいの予定だったものが、字数が増える傾向にあって、毎度毎度「大盛り」というのはいかがなものかと、目下、自らの過剰なおしゃべりを少し反省しています。
 週刊SPA!の「ニュース・コンビニエンス」から降りて、朝のワイドショーのコメンテーターも現在やっていないのですが、「週刊現代」の新聞の通信簿(4週に一度回ってきます)に加えて、この連載があるので、一応ニュースをフォローしておかなければいけないという気持ちにはなるのはいいことでしょう。
 毎週という連載は、なかなか忙しく、目下「JMM」に「週刊ダイヤモンド」の「マネー経済の歩き方」の3本ですが、どれも直ぐに〆切がやって来ます。ちなみに、隔週〆切の連載がたぶん5本ありますが、隔週になるとぐっと楽になります。
 友人の辻広氏にうまく乗せられたこともあって、あまり深く考えずに始めた連載ですが、ダイヤモンド・オンラインは時事ネタが中心ということになると、このブログで書こうかと思うテーマと、いわゆる「ネタがかぶる」現象が起こります。ブログは公開された下書きのようなものだと思っているのですが、それでも、全く同じ話を複数の媒体に書くことは避けたいので、間接的な形で、このブログに影響が出ることが分かってきました。
 サブプライムで誰が儲けたかとか、官僚の人事の話とか、バブルの話などは、この連載がなければ多分、このブログに書いたであろう話ですが、〆切があるとなると、どうしてもダイヤモンド・オンラインの方が優先されることになります。
 別ネタにこだわる必要もないとは思うのですが、このブログで書くことについても少々考えてみることにします。何はともあれ、新しい連載を始めたので、そのご報告をしておきます。
 この連載については、近い将来、たとえば結論部分を三分間くらいの動画と音声にしようか、といったことを考えています。「こうしたら面白いよ」というようなアイデアなり、ご要望なりがあれば、是非ご教示下さい。
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コメント
 
 
 
はじめまして (boshi)
2007-11-15 18:59:41
いつも拝見しています。さて、音声や動画配信を考えていらっしゃるとのことですが、ポッドキャストもしくはビデオポッドキャスト形式にしてアップルのiTunesから利用できるカタチを提案したいと思います。某木村さんとかぶってしまいますが、利用者の利便性は高いのではないかと思います。本編の前後にCMも入れられますし、ダイヤモンドさんの広告としての機能も果たせると思います。
 
 
 
平成の朝三暮四 (かなやま)
2007-11-15 19:12:07
①ボルビック1本で1円を寄付します。
②ボルビック28万本で井戸とポンプを寄付します。
③ボルビック1リットルで井戸水10リットルをプレゼント。

はおそらく同意です。しかしマーケットは③に訴求されるようです。これを平成の朝三暮四と読んでおります。

動画や音声は、会社の業務中に密かに楽しむ私のような閲覧スタイルにフィットしません。

また、個人的な見解ですが、YOUTUBEやニコ動画へのマーケットの期待感は、ややヒステリックな感じがします。動画ストリーミングはネットのインタラクティブ性を台無しにしてしまうのです。

といったわけで、流行の動画も文章もコンテンツは同じですので、山崎師匠のBLOGに平成の朝三暮四は不要だと思いますよ。
 
 
 
Unknown ()
2007-11-15 23:12:30
音声をポッドキャストで配信頂けるならぜひ聴きたいと思います。聴き応えのあるポッドキャストはまだあまり多くないので、楽しみです。動画のポッドキャストはダウンロードに時間がかかり過ぎるのでなかなか視聴しようという気にはなれません。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-11-17 17:38:52
音声配信がいただければ有難いです。

それなら、mp3などに変換して視聴できますので。

連載も拝見しましたが、金融界にも「偽装」の問
題が多いようですね。

偽装したほうが儲かってしまうことが多いという
ことは、市場経済万能といわれるご時世にあって
は、ことさらに皮肉なものですね。

 
 
 
サブプライム損失<時価総額の下落 (ny)
2007-11-19 03:08:55
拝見しました。記事がたっぷりあってよ見ごたえのあるサイトですね。巡回先が一つ増えました。

ところでサブプライムですが、損失に対してどれ位の市場の下落が妥当なんでしょうね。
例えば100兆円の評価損があったとした場合、100兆+100兆から生まれるはずだった利益を複利なんかで計算した額、という感じでしょか。
それとも100兆の損によって、まずはサブプライムの評価さがり、それがサブプライムを保有する会社の資本を同じだけ毀損し、世の中全体のPBRの倍率分だけ株式市場の時価総額が下がる、といった感じでしょうか。株を持つ会社もありますから、一部でさらに倍率をかける、といった事も必要かもしれません。
 ・・・とまあそれくらいで考えるともう十分市場は下がったように思いますがどうなんでしょう。世界中で100兆くらいの時価総額はとっくに吹き飛んでいますし。

もともと市場は完全に効率的では無いですし、市場は行き過ぎるのがツネなので、こんな計算にあまり意味は無いのですが、相変わらず市場の上下で大騒ぎしているマスコミなどをみると失笑してしまいます。これ以上下がったらお買い得ですよ、って言う人がもうちょっと居てもいいはずなんですけどね。
 まあ日本株はこれだけ下がっても大して安くも無いのでもっと下がっても良いとは思いますが。

 先日、日本の時価総額が何十兆も下がった、という新聞報道を見て、サブプライムの損失と比べてこれは大きすぎるのでは?と思い、こんな考えが浮かびました。
 
 
 
日経金融休刊 (栗田昌孝)
2007-11-19 11:29:47
オンライン化の余波は金融界随一の「ローカル新聞」である日経金融新聞に及んだようでした。

来年1月で休刊し週刊新聞として再スタートするようです。既に金融業界ではブルームバーグといったリアルタイムニュース配信ベンダーがリソース媒体としての主要地位を占めており、一日~半日遅れで登場する「紙媒体」では戦にならないようでした。

かつての花形列車である東京発九州方面行き寝台特急ブルートレインが、新幹線や飛行機に押されて、その利用客数がままならず、統合→廃止
となった道筋と似たような路線を、いよいよ新聞各紙もたどるのでしょうか?

まあ、東京~大阪を結ぶ「深夜バス」のように生き残るか、東京~札幌の「豪華寝台カシオペア」のようにして再生するか、やり方はいろいろあるでしょう。例えば、大胆にも「英語媒体」として再登場するとか。

国内において消費も投資も「外国人観光客」が主体になりつつあり、彼らを案内する基本観光ガイドが「日本語だけ」では“お客に失礼千万”ということでしょうな。東京メトロが配るガイドですら英語版がありますから。

もし日本語のまま「週刊に圧縮」しただけとしたら、これほど無芸なものはない感じがします。
 
 
 
同じネタ (節穴)
2007-11-20 10:27:26
同じような素材を「ダイヤモンド・オンライン」と「ホンネの投資教室」で書かれていますね。

それが駄目とか言うつもりはなくて、むしろ、他で使ったネタでも文体を変えればOK、みたいな契約になっていたりするのかという内幕でも教えてもらえれば、と思って書き込みました。

ちなみに「ワル」を「小悪党」と書き換えられておられましたが、やはり、媒体の性質を考えてのことなのでしょうか?
 
 
 
サブプライムとバブルの三条件 (山崎元)
2007-11-20 14:34:14
節穴さま

こんにちは。拙文を複数お読み頂き、ありがとうございます。

私は、全く同じ文章の使い回しはしませんが、同じテーマを違う媒体に書くことはよくあります。今回の「サブプライムとバブルの三条件」というテーマは、これら以外に「JMM」でも書いていますし、部分的には「週刊ダイヤモンド」でも経営者の報酬の辺りを中心に取り上げています。私としては、それだけ、興味を持ったテーマだということです。

バブルについては、金融の緩和が強調されることが多いのですが、「リスクの誤認」がかなり重要な役割を果たしていると思いますし、サブプライム問題は、ある種のインセンティブ設計のミスというか、社会的な経営失敗問題の側面があろうかと思っています。こうした問題を多くの人に知らせたいことと、なるべく的確に書きたいと思うことで、同じテーマを複数の媒体で取り上げることになります。

内容的にどのくらい同じでいいかというのは、媒体にもよりますし程度の問題ですが、同じテーマについて違う結論を書くよりは、同じ事を言っている方が普通だろうと思っています。

私としてのダイヤモンド・オンラインと楽天のホンネの投資教室の書き分けは、前者がニュースを見た私の意見の速報性のある走り書き、後者が、もう少し考えて、記録に残そうとした文章といった位置づけです。特段の契約や制約があるわけではありません。どちらも概ね私が自由に書きたいことを書くことが出来ます。

ダイヤモンド・オンラインは、私が話したことを編集者が文章にまとめて、これに私が手を入れて完成品にして翌日にUPする、というような制作工程です。楽天証券の文章は私が書いて、社内のコンプライアンスのチェックに回り、UPされるという手順です。

「ワル」と「小悪党」はどっちがいいか難しいところです。どちらかに統一する方が考えを広める上では良さそうですが、まだピッタリした言葉を見つけていないのかも知れません。どっちがいいでしょうかね?
 
 
 
お礼 (節穴)
2007-11-20 17:24:20
山崎様

わざわざ、ご回答いただき、ありがとうございます。
原稿執筆を依頼する側に、「ウチには、オリジナルのネタで」というニーズがあるのかと思ったのですが、そうでもないようですね。
(確かに、「オリジナル」よりも「おもしろい」ネタの方がニーズに合っていると気がつきました。)

ちなみに、私の語感としては、「ワル」の方が的確に表現していると思います。「小悪党」というとスケールが小さい感じがしますが、ここでいう「ワル」は派手に稼いでいるので、「小」という字は合わないと思います。
 
 
 
アメリカン・バブル・エアライン (栗田昌孝)
2007-11-20 17:32:27
米国金融市場は、ジャンボ・バブルジェットの「与信エンジン」が火を噴いて、第二・第三のエンジンに火が回るかどうかといった切迫した感じが増してきました。

そもそも“ビジネス航行”では、前期利益水準よりも「高く飛べ」という管制塔(株主)からの指示が常時コクピットに届いていますから、エンジンのパワーを落とすわけにはなかなかいかないでしょう。

強欲機長の操縦桿は「目いっぱい」気味になりそうです。

与信審査といった、厳正な「整備」などは余計な人件費がかかるコストですから、格付け会社に丸投げ(アウトソース)し、その上「お金で得られたAAA格付け」によって表層は「AAA格の安全・格安の航空会社」という看板を掲げます。

さらに、航空券を大量販売(ABS,だけでなくABSCDOなども量産)するという“novaのレッスンチケット作戦”に似た先方で利益を謳歌したのでした。

以上が、「アメリカン・バブル・エアライン」の経営状況でした。

そうなると・・

世界経済は、中華振興航空の「北京エンジン」やインド・ロシアなどがドライバーになりそうですが、中国当局は「不動産取引の融資の年内凍結を銀行に指示」したそうです、いきなりここで“逆噴射機長”の登場となりました。

日本では金利政策こそ緩和継続ですが、「貸金業の総量規制」や「金商法(投信売るな!法)」といった、いわば法規制面では事実上引き締めと同じ効果のある施策ばかりなので、金融市場はいまひとつ盛り上がりません。

政治コンセンサスは“景気に水差し、少子化に拍車をかけそうな”各種増税(証券取引税優遇の廃止、消費税UP,配偶者控除の廃止)路線の雰囲気ですし、ここはひとつ山崎さんにTVにて
「ものすごいセカンド・オピニオン」
を発して頂きたく存じ上げます。
 
 
 
霞ヶ関埋蔵金 (栗田昌孝)
2007-11-22 09:03:01
マルチスコープを拝見しました。ここでのコメントが一番舌鋒鋭くて、なかなかセクシーに思われます。タイトなコーナーを攻めつつ、直線ではもろに「ギア」がトップに入っている感じが伝わってきます。セカンド・オピニオンの「ポール・ポジション」を取りにいっているカーチェイスを見ているようで、長文でも全く苦になりません。むしろ爽快感があります。

今回の「霞ヶ関埋蔵金」はワル代官どものの隠し資産を示す言葉として、語呂も語感もよろしいようです。来年当たり流行語にノミネートして頂きたいくらいです。

若しくは「裏の流行語大賞」のようなイベントでも作ってみるのはどうでしょうか?表にはあまり出ていない(出せない)が、怪しく黒光りする“妖語”集の編纂事業です(以前、金融業界版「悪魔の辞典」を作っていらっしゃいましたが、それに似た感じで)。

いつか「霞ヶ関探検隊」を募って、探検した結果を、水曜スペシャルでオンエアされる日を心待ちにしております。
 
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