goo

【東洋経済オンライン】中国はアベノミクス相場の致命傷になるのか

 東洋経済オンラインの「山崎 元が読む、ちょっと先のマーケット」に「 中国はアベノミクス相場の致命傷になるのか 」と題する記事を書きました。

 中国の資産価格におけるバブル崩壊が本格的に進行しつつあることは、どうやら間違いなさそうです。
 中国経済のジレンマが端的に表れているのは、元の為替レートの問題です。理屈上は、為替取引を一気に自由化して、急速且つ大幅な元安にしてしまうことが、最善の策になるでしょう。しかし、中国当局が打とうとしている手は、当面の資本流出を防ぐために人民元の売りを規制する方向のようです。これは、むしろ事態を悪化させ、問題の解決を遠くする可能性があります。
 投資家は、中国経済の迷走や意外に大きな落ち込み、低迷の長期化などを、それぞれリスクとして織り込んでおくべきでしょう。

 さて、考える対象を日本株に絞るとして、今回のチャイナ・ショックで「アベノミクス相場」は終焉を迎えるのでしょうか。
 中国経済の減速はほぼ確実だとしても、単独で日本株の大幅で中長期の下げ要因になるようには思えません。私は、アベノミクスによる上昇相場が、まだ継続する可能性は大きいのではないかと考えています。
 理由は4つあります。

1・中国の資産価格の下落はサブプライム問題、リーマンショックと異なり、国際金融システムに対する波及が小さい中国の国内問題だ。
2・日米両国の金融政策が緩和的である限り、世界・日本国内両方の資金はリスク資産に向かいやすい。
3・120円台のドル/円レート以上の円安を維持している限り日本企業の業績はまずまずだろう。今期は減益になるまい。効果はゆっくりだが原油価格下落もプラスだ。
4・東証一部平均でPER 15倍強と、株価は現時点で少なくとも「割高」ではない。

 但し、それぞれの要因がもっともだとしても、9月にFRBに利上げされるようだと、さしものアベノミクス相場も、いったん終了となる可能性が大きいように思います。
コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【ダイヤモン... 【ダイヤモン... »
 
コメント
 
 
 
FRBの利上げの日本株への影響 (白川のび太)
2015-09-08 22:20:09
>9月にFRBに利上げされるようだと、さしものアベノミクス相場も、いったん終了となる可能性が大きいように思います。

という山崎さんの見解ですが、確かに「利上げ」すれば米ダウは下落し、連動して日本株も下落するでしょうが、「利上げ」で、一層の「円安ドル高」が進み、それに連れて日本株も上昇すると思われますが・・・山崎さんは「円安ドル高」で日本株が上昇するとは思いませんか?
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。