評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」
山崎元が原稿やTVでは伝えきれないホンネをタイムリーに書く、「王様の耳はロバの耳!」と叫ぶ穴のようなストレス解消ブログ。
【ダイヤモンドオンライン】金融庁もイラ立つ投資信託の乗り換え勧誘を抑止する法
ダイヤモンド・オンラインの「山崎元のマルチスコープ」に「 金融庁もイラ立つ投資信託の乗り換え勧誘を抑止する法 」と題する記事を書きました。(※リンクをクリックすると、新しいページが立ち上がります。)
金融庁は案外意地悪です。
最新の「金融モニタリングレポート」において、2003年度から2013年度にかけて、銀行の投信顧客が仮に2年ごとにその時々の売れ筋投信に乗り換えた場合、投資資産の3%を失う結果になっただろう、と発表しました。
「2年」とは、2013年度末時点での投信顧客の平均保有期間だそうです。
2年ごとに、その当時の「売れ筋」商品を勧められてこれに乗り換える。典型的な投信顧客はこんな状況でしょうが、案の定上手く行っていないではないか、という金融庁の痛烈な皮肉が示された試算と言えます。
金融ビジネスを提供する側から見ると、投資信託は手数料稼ぎのツールであり、それ以上でも以下でもありません。
しかし、金融庁がわざわざ試算までして示したように、投信の乗り換えによるコストが顧客の運用パフォーマンスを圧迫していることは確かであり、これは、我が国で投資信託の普及が存外進まないことの原因の一つでもあります。
それでは、投資家にとって有害な投信の回転売買あるいは乗り換え勧誘を抑制するにはどうしたらいいでしょうか。
記事本文では、「全ての投資信託の販売手数料をゼロにして、販売金融機関が販売の際に手数料を取りたい場合は、「相談料」又は「事務手数料」を名目として、顧客から徴収する手数料を自由に決めて、事前に顧客に提示したらいい」と提案しています。
乗り換え勧誘の弊害を封じるには、「投信の販売手数料は全てゼロ」とすることが分かり易くて合理的であり、弊害は考えられません。投信の販売者は、顧客に提供する情報やサービスの量と質に応じて、アドバイス料なり事務手数料なりを堂々と受け取ればよいでしょう。
強引な投信販売のインセンティブが減少するので、投信の資産残高は一時的に減るかも知れませんが、投信の平均保有期間は間違いなく伸びるでしょうし、顧客にとっての運用パフォーマンスは改善することでしょう。
金融庁は案外意地悪です。
最新の「金融モニタリングレポート」において、2003年度から2013年度にかけて、銀行の投信顧客が仮に2年ごとにその時々の売れ筋投信に乗り換えた場合、投資資産の3%を失う結果になっただろう、と発表しました。
「2年」とは、2013年度末時点での投信顧客の平均保有期間だそうです。
2年ごとに、その当時の「売れ筋」商品を勧められてこれに乗り換える。典型的な投信顧客はこんな状況でしょうが、案の定上手く行っていないではないか、という金融庁の痛烈な皮肉が示された試算と言えます。
金融ビジネスを提供する側から見ると、投資信託は手数料稼ぎのツールであり、それ以上でも以下でもありません。
しかし、金融庁がわざわざ試算までして示したように、投信の乗り換えによるコストが顧客の運用パフォーマンスを圧迫していることは確かであり、これは、我が国で投資信託の普及が存外進まないことの原因の一つでもあります。
それでは、投資家にとって有害な投信の回転売買あるいは乗り換え勧誘を抑制するにはどうしたらいいでしょうか。
記事本文では、「全ての投資信託の販売手数料をゼロにして、販売金融機関が販売の際に手数料を取りたい場合は、「相談料」又は「事務手数料」を名目として、顧客から徴収する手数料を自由に決めて、事前に顧客に提示したらいい」と提案しています。
乗り換え勧誘の弊害を封じるには、「投信の販売手数料は全てゼロ」とすることが分かり易くて合理的であり、弊害は考えられません。投信の販売者は、顧客に提供する情報やサービスの量と質に応じて、アドバイス料なり事務手数料なりを堂々と受け取ればよいでしょう。
強引な投信販売のインセンティブが減少するので、投信の資産残高は一時的に減るかも知れませんが、投信の平均保有期間は間違いなく伸びるでしょうし、顧客にとっての運用パフォーマンスは改善することでしょう。
コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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話の最初に書面で「私はこれからこの商品の勧誘をしますが、よろしいですか?」と書き、そこに客に自筆でサインさせればいい。
それから勧誘という形にした方が、よほど被害が減るような気がします。