山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

女が服を脱ぐ時

2008-11-19 23:10:52 | モノローグ【エトセトラ】
 寒いです。昼間の気温は10℃を切った。
 ついこの前まで稽古場である教会の礼拝堂(このスペースを「梅川事件」で使わせてもらっている。)は冷房を効かせていたのだが、今日、初めて暖房を入れた。
 衣装をつけての稽古。
 梅川役の村上が「女は服を脱げ!」という場面がある。これまでは「脱いだつもり」で稽古を進めていたが、実際に服を脱ぐところでクレームを入れる。
 言うのは簡単。演じるのは大変。この簡単と大変は劇の稽古ではいつも衝突する。衝突とは演出と演技の関係ではなく、葛藤の共有である。「ダメ」一発で自己の内部が衝突する。
 「ならば、あんたがやってみれば!」と言われたことが、この30年間一度もない。これを言われてしまう演出家はその役割として、まず失敗である。私の場合は「俳優としてはうまくない。」ことを知っているから言わないだけのことだろうが・・・。

 演技とは何だろう。最近、演技しなくていいよ!という演出家も増えてきた。リアルを求める先には演技を邪魔者として気づいてきたからだろうが、そのリアルそのものが邪魔だと思った時、「見せる演技」の必要にこだわる。
 男をギラギラ欲情させるだけではダメ。女性を欲情させる脱ぎ方とは・・・。否、この現場は梅川の独裁を表現しているのだ。恐怖と欲情は対立する。
 お風呂で脱いでいるのではない。この場は何なんだ!が見える脱ぎ方はないのか。

 事件で梅川は女性銀行員を全員全裸にしたそうだ。男は上半身のみ。理由は「男の裸は汚い」らしい。「女の裸は見慣れているから、どうということはない。」と言ってのけた。・・・どうといういことはないことはない。

 このつづきは明日。稽古は熱くなるばかり。暖房だけの理由ではない。

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3 コメント

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こだわりですね (金魚)
2008-11-20 01:57:43
タイトルの「女が服を脱ぐ時」をみただけでコメントを書こうとした金魚です。
でも、なんて書いたらいいのかしら。

公演をみてから書きます。
ドキドキ

30周年
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面白そう (桜子)
2008-11-20 13:10:10
初コメントです。

熊本は一度も行ったことありません。
でも公演は見たことありますよ。「ねじ式」七ツ寺で見ました。桜子と申します。
山南ノートを拝見させてもらって、熊本での公演と観光を一度はしてみたいのですが、・・・・・
時間とお金がありません。

次の次くらいには
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それからつづく (山南)
2008-11-20 23:30:07
 >金魚様 
 
 ネタばれ注意!
 梅川の台詞で「お前は犬になれ。お前はバックに回れ。お前は下。お前は上に乗れ!」などと続きます。
 い、いえ、ここだけにこだわっている訳ではありません。

 >桜子様

 今年は名古屋に行けませんでしたが、又、七ツ寺で公演できればと思います。
 熊本においでの際は、いいところをご案内致します。是非、おいでおいで。
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