山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形Q 練習日誌68-vol.4(中島記)

2018-05-10 21:56:05 | 練習日誌
 集中練習の3日目。

 そろそろ飽きてきたので、いや、そういうわけではなく、原点に還るために次回のハイドンシリーズ最終回の譜読みを。

 次回ハイドンの「作品20」と「作品50」の初見大会。時には、このようなスパイスが大切です。「遊び」と言えばそれまでですが、その気持ちを忘れると、擦り切れてしまう。室内楽の原点は、遊びなのですから。

 ところで、「初見」というものが苦手な私にとっては以前、この「遊び」が苦痛でした。やるならきちんと準備して、暗譜するぐらいやってから臨みたい…と思ってしまうのです。

 前に平尾氏のレッスンを受けた時にも言われました。時には大量の譜面を持って合宿するのが、四重奏団として成長するための一番の近道だと。本番にかけるあてもない、個人練習もしていないいろんな曲をひたすら合わせることをしてみろと。

 その話を初めて聞いた時には、そんな時間があったら、直近の本番のある曲をきちんと練習して、細部まで詰めた方がいいのでは?と思ったものです。

…違いますね。今ではわかります。打ち合わせを綿密にすることも大切ですが、それよりもまず「同じ釜の飯を食う」ことの方が大切だということです。

 実際のステージの上では、いざとなった時にその感覚の方がはるかに頼りになるということが、今ではわかります。言葉での打ち合わせをして、それを自分の楽譜に汚い字で書き込んだものは、ステージ上では、全く役に立たない。むしろ害になると言ってもいいものです。

 最後の「拠り所」となるものは、やはり感覚です。「この範囲までだったら、こいつはついてきてくれる」という、経験に基づいたお互いの信頼感。

「どうしたいのかわからないんで…」

 こういう言葉を発したら、もう信頼度はガタ落ちです。間違っても良いから、何かを察しようとしなければ仲間とは言えない。

 言葉抜きで、より緊密なコミュニケーションができるよう頑張ります。

 チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
 ただいま15箇所

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