伊藤ユミさんが亡くなったとの報。
往年のザ・ピーナッツの妹さんだ。
とりたててファンであったわけではない。
が、日曜日の「シャボン玉ホリデー」をみていたぼくにはなつかしい。
クレージー・キャッツに大笑いしていたころだ。
ラストでは、いつも彼女らが「スター・ダスト」で幕を引いた。
あの番組をみていなければ、月曜日、みんなの話に入れなかった。
ザ・ピーナッツといえば、その曲のかなりは外来モノ。
当時、アメリカやイタリアでヒット曲が出れば、ただちにコピーして日本人歌手が歌うというパターンがあった。
彼女らのデビュー曲は「小さな花」。
始まりからそうだったわけだ。
今の時代には考えにくい一種のモノマネ、それで稼げた時代だった。
根っこのところには欧米への強い憧れがあったのかもしれない。
その当時からみて、今の時代はどんなところに達しているのだろう?
いずれにせよ、伊藤ユミさんの死、はたまた永六輔さんの死・・・。
氷河が長い旅を終えて、その果てに次々と海に没し去る光景。
ぼくには、戦後昭和の群像、その死の連なりがそれに重なってみえる。
安らかなれ、時代を駆け抜けた人々。
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