稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

戦闘再開に落胆 負の連鎖は終わらず

2023年12月02日 | 日々
 7日間の戦闘停止を終え、ガザで再び戦闘が始まった。

 この一週間の平穏、「ひょっとしてこのまま落ち着かないか?」
そんな淡い期待はあっさり裏切られた。

 もっとも、このまま停戦を迎えたとしても、
あの狭い地域に押し込められたガザ、それにヨルダン川西岸地区のパレスチナ人の苦難は変わらない。

 ところでその昔、あの地域ではユダヤ人とパレスチナ人が共に平和に暮らしていたそうだ。

 お互いの家に食事に招き合ったり、結婚式にも列席し合ったりと。

 今では信じられないような、そんな時代があったらしいのだ。

 それが変わったのは、ユダヤ人がナチスによる迫害からこの地に逃れてきたこと、
またイスラエル建国(1948年)によるユダヤ人の「帰還」により、
パレスチナ人が追い立てられることになったときからだと聞く。

     

 グテーレス国連事務総長は、10月24日、
「(パレスチナの人々は)自分たちの土地が(ユダヤ人の)入植によって着実に侵食され、暴力に苦しめられるのをみてきた」
と発言。

 これにはイスラエル側が猛反発して辞任を要求する一幕もあった。

 が、憎しみと報復の連鎖に見えるこの対立のなか、
グテーレスさんの発言は歴史経過をおさえた冷静で公平なものだとぼくは感じる。

 歴史的にみれば、カギはイスラエル側の自制、
とりわけ同国政府を支える国民に平和共存志向が生まれること、ここにしかない気がするのだ。

 それが現実にはとても難しいことはわかっている。

 しかし負の連鎖を断つには、結局そこから出発するしかないと思うのだが。
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