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ほぼ全盛期に引退した投手(池永正明) (18)

2012-04-07 14:32:32 | Weblog
入団5年間で、3年連続20勝以上を含め、合計92勝を稼いだ大石清も、5年目頃から明らかに球威の落ちて来た投手でした。5年目に10勝に落ち、6年目こそ17勝と盛り返しましたが、最早その時点で、かっての凄まじいまでの威力を誇るストレート、スライダー、シュートは見られなくなりました。彼の撓り過ぎる肘への負担が、既に限界に近づいて来ていたのでしょうか、最大の魅力である切れと伸びに、明らかに衰えが見えて来ました。その後移籍先でリリーフとしてある程度活躍し、通算では134勝を挙げましたが、極端に言えば、素晴らしい投手、大石清は入団4年間で終わったと言ってもいいかとさえ思います。以上何人かの投手を例に挙げましたが、高卒入団5年間で約100勝イコール通算200勝への約束手形、300勝への可能性も十分あるという訳ではないと思います。多くの300勝投手と異なり、池永正明の場合、絶対的なスピードを誇っていなかった点も気になります。年齢を経る事によりどうしても球速は落ちて来る訳ですが、かって速い球のみで勝負して来た投手は、制球、変化球、投球術等を身に付ける事により、成績を維持していこうとする訳ですが、最初から備わっている稀有な存在の彼の場合、どの様な手段で成績を維持していこうとしたのでしょうか、気になるものです。昭和44年の肩か肘の故障もあり、もし永久追放されていなくとも200勝投手、池永正明はなかったと推測します。