投手の球速（４）

江夏豊　　　最速年度　　昭和43年　　ランク　4

昭和46年、オールスター戦で9連続奪三振を達成した時よりも、速い球を投げていた試合がある程度あったのが、この43年の江夏豊だと思います。入団の年、42年も物凄く速かったのですが、43年、前年やや担ぐ傾向のあった投法が、少しスムースさを増し、投じられる球は、重み、凄味が加わっていました。大きな武器となる変化球がないながらも、球速、制球力、投球術全てを備えていたのが、この43年の江夏豊と言えるのでしょう。

山田久志　　最速年度　　昭和45年　　ランク　9

昭和44年、ほんの少し投げていますが、残念ながら観ておりません。翌45年、初めて観た時は、そのダイナミックなフォームと共に、球の速さに驚いたものです。確か開幕から連敗続きだったと記憶していますが、その球の伸び、切れ、速さを観て将来絶対大成する投手と確信しましたが、その投法から、通算284勝を挙げる投手に成長するとまでは、全く予想出来ませんでした。40年代のアンダースロー投手では、セリーグの金城基泰と共にその球速はトップと言えると思います。