3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

榎本喜八と張本勲(4)

2012-04-14 13:39:25 | Weblog
榎本喜八と張本勲、二人の打撃フォームに触れたく思います。榎本喜八はバットを寝かせた状態で構え、殆どステップする事なしにバットを降り出していました。長打力を発揮する点では多少問題があるかも知れませんが、軌道の乱れがなく、全く無駄の見られない理想的なフォームと言えるかと思います。当時の打者は現在と比較すると、三振を喫する率は低いものでしたが、その内でもある程度長打を放ちながら、被三振率が物凄く低いのも納得出来る様な打撃フォームでありました。通算三振ワーストの清原和博の晩年、ドアースイングが度々見られたのですが、榎本喜八の場合、脇が見事に締まり、終始ドアースイングとは全く無縁のものでした。更に彼の素晴らしい点は、始動の際、肘の位置が常に一定しており、結構多くの強打者にも見られるスイッチヒッティングの兆候すらありませんでした。この点では、イチローと双璧かと思います。安定感抜群の打撃フォーム故、ギリギリまで球を見極める事が出来たのでしょう、彼の選球眼は物凄く素晴らしく、ボール球に手を出す事はまずなかった様に記憶しています。この点では、イチローの比ですらなかった様に思います。