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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



谷村有美のクリスマスコンサートへ行ってきた。
「谷村有美って誰やねん」
というあなた。
インターネットで調べるように。

ここ16~7年、私がずーっと谷村有美のファンであることは、近しい友人でさえ知らないことだ。
尤も私の友人に谷村有美を知っているような洒落たヤツはおらんやろう、というのが私の渋~い想像ではあるが。
ともかく一昨年は行きそびれたクリスマスコンサートも昨年に続いて二年連続観賞することができた。
ただ会場が東京ということあり、大阪からの交通費をいかに捻出するのかが問題だ。
とりわけ今年は予算が無かったので最初はJRの昼間高速バスとドリーム号を併用して往復13000円で済まそうと思っていた。しかしせっかく自腹で東京まで行くのだからにして他のライブもひっくるめて行こうということで1泊2日。新幹線で行くことにしたのだ。
結果的にこれは正解であった。
折からの豪雪のためバスなんぞを予約していたらひどい目に遭ったに違いない。また安さだけを求めて飛行機の早割りチケットを購入していたら欠航になっていたかもわからず、新幹線というのは意外に自然災害に強いという認識を新たにしたのだった。
ちなみに新幹線はひかり早割り切符を購入。東京~大阪が片道12000円であった。
とはいえ、雪のため新幹線も東京駅到着は定刻よりも35分遅れであった。
ただ時間に十分な余裕をとっていたので開場時間には十分に間に合ったのだ。

それにしても谷村有美のクリスマスコンサートは凄かった。
何が凄いかというと、ほとんど音楽忘年会といってもいいような雰囲気なのであった。
もともと谷村有美のライブというのは若いころから他のJ-POPアーティストとは異なる部分があったような気がするが、3年前当人が有名企業のCEO氏と結婚してからいよいよその雰囲気はアットホーム化し、ある種、知らない人には入り込めないのではないか、と言えるようなカルトチックな世界になりつつある。

ファンの年齢層も私と似たり寄ったりの人を中心にしているため、非常に高い。
でも女性ファンも4分の1から3分の1ほどを占めているのでむさ苦しくはない。しかし、中間管理職世代のそれなりの光景が展開されるのだ。
例えば、昔はありえなかった光景としてスーツ姿のファンが目立つことだ。
中には開演前にホールの椅子に腰掛けて日経新聞を半分に折りたたみ真剣に読んでいるヤツがいる。谷村のクリコンは通勤電車っかちゅうねん。
そしてシステム手帳を広げて仕事をしているヤツがいる。
私も含めていささか髪の毛が寂しくなっているヤツが数多く見かけられるし、親子連れで来ているヤツまでいるのだ。
谷村有美のコンサートはマジレンジャーショーちゃうぞ。
ともかく年齢が高く、アットホームなのだ。
どおりでここ数年ピアノだけとかピアノとあとギター、コーラスだけとかといったアコースティックなコンサートが多い理由がわかった。
昔のように激しいライブをすると死人がでる可能性があることに、演者本人が気づいているからではないだろうか。

で、肝心の中身はというと、できれば次回はジャズの名門大阪ブルーノートで演ってもらいたいと思うような「洒落た」内容であった。
ただ、舞台の谷村本人が歌っている途中で歌詞を忘れてやり直した歌が3曲あり、齢40を前にして惚けはじめたのではないかファンに心配させる一コマがあった。
そして新曲は今年生まれた自分の子どもに歌っているという「お風呂の歌」と「おむつの歌」そして普通の歌の計3曲であったが、「お風呂の歌」が一番感動的であったのは、時間の流れと生活の変化のなせるワザか。

ともかく、DVDの撮影をしていたので、雪で行けなかった人は来年発売されるのを楽しみに待つように.......って、このブログを読んでいる人に谷村ファンがいるかどうかは疑問だが。

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