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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



子どもの頃「嘘つきはドロボウの始まり」とよく言ったものだ。
親からもウソをつかないように教育されて、子ども同士でも「嘘つきはドロボウの始まり」と言っては、「正直になろうね」と無意識のうちに啓蒙しあっていた。

しかし大人になって気がついてみると、周りは嘘つきだらけになっていた。

一昨日、帰宅すると一通の封書が届いていた。
なかを開けてみると、不正な保険金や給付金の支払いについての明治安田生命からの詫び状だった。
「金融監督庁からの指導...云々」との文面だったが、嘘つき保険会社が正直者になれるかどうかわからない。

しょぼいゴマカシも貯まれば貯まるという窃盗事件も発生した。
JR西日本の豪華列車トワイライトエキスプレスの車内サービススタッフがコーヒー代を着服していたことが判明した。その額なんと1400万円。
紙コップではなく、ちゃんとした陶器のカップでコーヒーをサービスすることに目をつけて「どうせ数などわからない」という不埒な気持ちで着服を始めたのだという。
せっかく予約のとれた憧れの展望室。コーヒーを頼んだら紙コップで運ばれてきた、ということがないように祈りたい。

こういうしみったれたゴマカシばかりかと思っていると、会社の会計監査を行う監査法人も嘘つきだった。
監査法人最大手の中央青山監査法人は潰れかけの(ホントに潰れた)カネボウと結託し、ウソの会計報告を行って、株主や出資者をたぶらかした。これは明らかな資本主義への挑戦だ。
もしかして監査法人には監査法人をつけなければならないのか。
というようなことになったら、またその監査法人に監査法人をつけなければならないので、監査法人の無限連鎖が始まってしまう。
こういう犯罪行為はシステム以前の問題だ。

で、極め付けは「姉歯さん」とその醜い仲間たち。
「地震で壊れても、どうせだれもチェックしない」とばかりに鉄筋、耐震壁に、構造鋼を自主省略。
誤魔化せるものはぜんぶ誤魔化して「安い、安心、お買い得」をモットーに構造検査をねつ造し、売りも売ったり数十棟。
「買った人が悪いんです」
てな主張を平然と言っているのが恐ろしい。
ウソもここまで行ったら救いはない。
しかし偽造した構造計算書を見抜けなかった役所もマヌケなら、外部審査会社のイーホームズは「合格」というハンコをつくだけのなんちゃって会社だった。
この人たちは、どうも「『与党系』カルト宗教」つながりの仲間だそうだ。
だから国道交通大臣が「税金」で犯罪被害を補填すると宣ったのも理解できる。

それにしても「地震で潰れたら人が死ぬ」かもしれないということを理解しているのであれば、これは詐欺を通り越して殺人未遂といえるだろう。

ついに「嘘つきは殺人事件の始まり」までに成長した。

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