9日(金)。昨日正午から江東区住吉の ティアラこうとう で東京シティ・フィルの「第361回定期演奏会」の公開リハーサルを見学しました いつものリハーサルと異なり、この日はシティ・フィル定期会員とティアラこうとう友の会会員限定となっており、曲目は吉松隆「交響曲第3番」の予定とし公開時間もいつもの倍の2時間と案内されています
本日19時からの本番プログラムは①シベリウス「悲しきワルツ」、②グリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」、③吉松隆「交響曲第3番」です ②のピアノ独奏は務川慧悟、指揮は首席客演指揮者の藤岡幸夫となっています
ところが、地下鉄で住吉に向かう途中 ツイッターを見ていたら、東京シティ・フィルが「お知らせ」として「藤岡氏が体調不良のため出演できなくなったため、代わりに高関健氏が指揮する」とツイートしていてビックリしました ティアラこうとうに着くと、下の案内が出ていました
冒頭、シティ・フィルの事務局から「藤岡氏が急病のため、指揮者を高関氏に変更し、務川氏の協力を得て、曲目をグリーグの『ピアノ協奏曲』に変更することになった 公開時間も1時間とする。明日(9日)の本番(の指揮者)については、全く未定である ホームページ等をご覧いただきたい」とアナウンスがありました
かくして、高関健の指揮、務川慧悟のピアノ独奏によるグリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」の演奏が公開されることになりました
オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並び。コンマスは戸澤哲夫です ピアノには務川がスタンバイしています
高関の指揮で第1楽章が開始され、務川の力強いピアノが入ってきます 第1楽章はカデンツァの一部を省略した上で通して演奏されました その後、務川が数カ所について高関氏に注文を付け、高関氏はそれをオケのメンバーに伝え、もう1度最初から演奏し直しました 第2楽章も同様に一通り演奏しては、数カ所修正しました。この楽章ではホルンがいい音を出していましたが、産休明けの谷あかねの再登場のファンファーレのように聴こえました 第3楽章も通して演奏、フィナーレを繰り返して終了しました
今回のリハーサルを見学して思ったのは、務川氏は積極的に指揮者に「こうしたい。こうしてほしい」という主張を伝えており、芸術面では妥協しないタイプなのかな、ということです
コンサートは何が起こるか分かりませんが、公開リハーサルも何が起こるか分からないことを今回学びました
帰宅後、東京シティ・フィルのホームページを見たら、下記の「謹告」が掲載されていました
「6月9日(金)に開催の『第361回定期演奏会』に出演を予定しておりました首席客演指揮者の藤岡幸夫は、肺炎により1週間程度の入院治療が必要との医師の診断を受けたため、出演することができなくなりました(検査の結果、新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症の心配はございません)。つきましては藤岡に代わって、前半のプログラムを常任指揮者の高関健が、後半のプログラムについては、藤岡に代わりリハーサルを行うなどサポートして参りました指揮研究員の山上絋生が指揮を務めさせていただきます。なお、演奏曲目・ソリストに変更はございません。また誠に恐れながら、この変更に伴いますチケットのキャンセル・払い戻しは致しかねますこと、併せてご容赦くださいませ。ご来場の皆様には何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます」
常任指揮者の高関健氏が全曲を指揮する選択肢もなくはないかもしれませんが、何でも柔軟に対応できる能力の持ち主であるものの超多忙な高関氏なので、3曲とも急な代役は無理というものでしょう。やむを得ないと思います 藤岡氏の1日も早い回復をお祈りします
なお、同楽団によると 吉松隆「交響曲第3番」を指揮する山上紘生は宮崎県生まれ。4歳からピアノを小倉喜久子氏、ヴァイオリンを向井理子氏、瀬戸瑤子氏のもとで始める 埼玉県立浦和高校を卒業後、東京藝大指揮科に進学し、高関健、山下一史 両氏に師事。2021年10月から東京シティ・フィルの指揮研究員を務めています 代役は飛躍の大きなチャンスです 是非モノにしてほしいと思います
ということで、わが家に来てから今日で3069日目を迎え、ロシアのショイグ国防相は6日、ドイツが提供したウクライナ軍の戦車「レオパルト」などを撃破したと発表したが、映像を見たロシアの軍事ブロガーや民間軍事会社ワグネルの創設者のエフゲニー・プリゴジン氏が「農業用トラクターだ」などと批判した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ショイグ:だって 目に見える戦果を挙げないと プーチン親分に叱られるんだもん
昨日、夕食に娘の大好物「お肉やわっやわ鶏のガリチー煮」を作りました 材料は鶏もも肉、玉ねぎ、シメジ、ほうれん草、スライスチーズ、薄力粉、バター、ニンニク、牛乳、コンソメです ソースを多めに作ったので、娘は翌日朝のスパゲッティに使うようです
早稲田松竹でウィル・シャープ監督による2021年製作イギリス映画「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」(111分)を観ました
イギリスの上流階級に生まれたルイス(ベネディクト・カンバ-バッチ)は早くに父を亡くし、一家を支えるためイラストレーターとして働くようになる やがて彼の妹(アンドレア・ライズボロー)の家庭教師エミリー(クレア・フォイ)と恋に落ちた彼は、周囲から身分違いと猛反対されながらも彼女と結婚する しかしエミリーは末期ガンを宣告されてしまう そんな中、ルイスは庭に迷い込んできた子猫にピーターと名付け、エミリーのために子猫の絵を描き始める 深い絆で結ばれた2人と1匹は、残された一日一日を慈しむように大切に過ごしていくが、ついにエミリーがこの世を去る それ以来、ルイスはピーターを心の友とし、猫の絵を猛然と描き続け大成功を収める しかし、やがて彼は精神的に不安定になり、奇行が目立つようになる
この映画は、猫をテーマにしたイラストで人気を集めたイギリスの画家ルイス・ウェインの生涯を描いた作品です
19世紀から20世紀にかけて、イギリスで大人気だったイラストレーター、ルイス・ウェインですが、夏目漱石の「吾輩は猫である」に登場する絵葉書の作者だとも言われているそうです
妻のエミリーを亡くした後、ルイスが猫の絵を猛然と描き始めたころ、ウィリアム・イングラム卿(トビー・ジョンズ)から「こんなに悲しい時に、君はなぜそんなに楽しげな猫の絵を描けるんだね?」と訊かれますが、彼は返答しません 彼の言葉で言えば「電流が走った」からだと思います つまり彼はイラストレーターとして天才だったのです モーツアルトが旅先のパリで付き添いの母を亡くした時も楽しげな名作を残したのと同じです
映画では、ルイスが描いたユーモアたっぷりに擬人化された猫たちが登場します 猫好きにはたまらなく楽しい作品です