人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

エリアス弦楽四重奏団でベートーヴェン「弦楽四重奏曲第5番、第9番、第14番」を聴く ~ サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン / 新国立オペラ次シーズン年間チケット届く

2023年06月08日 00時04分42秒 | 日記

8日(木)。新国立劇場から「2023-2024シーズンセット券」(全9枚)が、チケットホルダーとともに届きました 併せて「お知らせ」として、同シーズンの「コジ・ファン・トゥッテ」(2024年5月~6月)でグリエルモに出演予定のマッティア・オリヴィエーリは”芸術上の理由”により出演できなくなり、代わりに大西宇宙が出演するとしています

1年も先の公演で”芸術上の理由”で降板とはいったいどんな理由なのでしょうか ダミアーノ・ミキエレットの現代的な演出が気に入らないとか?  それだったらオファーの段階で分かっているはずです 「男はみなこうしたもの」でしょうか? 新国立劇場は なめられているんじゃないでしょうね

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で3068日目を迎え、米東部ニュージャージー州のクリス・クリスティー前知事(60)は6日、2024年大統領選の共和党候補指名争いに出馬するため書類を連邦選挙委員会に届け出たが、すでにデサンティス・フロリダ州知事らも参戦しており、10人以上が乱立する可能性がある  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     乱立しすぎると支持基盤が盤石なトランプに有利になる  反トランプで一本化を!

 

         

 

昨日、夕食に「真鯛の塩焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「大根の味噌汁」を作り、「イワシの刺身」と一緒にいただきました 真鯛もイワシもすごく美味しかったです

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホール「ブルーローズ」で「サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン」の一環として開かれたエリアス弦楽四重奏団による「ベートーヴェン・サイクルⅢ」を聴きました プログラムはベートーヴェン①弦楽四重奏曲第5番 イ長調 作品18-5、②同 第9番 ハ長調 作品59-3 ”ラズモフスキー第3番”、③同 第14番 嬰ハ短調 作品131です 初期(第1番~第6番)、中期(第7番~第11番)、後期(第12番~第16番)からそれぞれ1曲ずつ選んだプログラミングです

私はベートーヴェン・サイクル全6公演のうち2公演は他のコンサートの予定が入っていたためセット券を取りませんでした そのため、座席はその都度違う席になっています。この日はC8列2番、センターブロック最後列左から2つ目です プログラムに「ラズモフスキー」が入っているからか、満席に近い客入りです

 

     

 

1曲目はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第5番 イ長調 作品18-5」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1798年から1800年にかけて作曲し、ベートーヴェンの後援者フランツ・ヨーゼフ・ロブコヴィッツ侯爵に献呈された「6つの弦楽四重奏曲」のうち4番目に完成した作品です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「メヌエット」、第3楽章「アンダンテ・カンタービレ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります

この曲は同じ調性のモーツアルト「弦楽四重奏曲第18番K.464」を手本にしたと言われていますが、演奏を聴く限り、明るく明朗な曲想は なるほどモーツアルト風、あるいはハイドン風です エリアスSQの演奏で聴くのは3度目ですが、その都度思うのは4人のバランスの良さです 第1ヴァイオリンがリード役を務めるのはどのクァルテットでも同じですが、このクァルテットは他のメンバーも同じくらいの存在感を示しています 私がこれまで聴いたクァルテットと違うな、と思ったのは第2ヴァイオリンのドナルド・グラントの演奏です 主張すべきところは主張しますが、全体のバランスは崩しません。これは稀な能力ではないか、と思います とくに素晴らしかったのは第2楽章から第3楽章にかけての第1ヴァイオリン、あるいはヴィオラやチェロとの掛け合いです。素晴らしい演奏でした

2曲目は「弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59-3 ”ラズモフスキー第3番”」です この曲は1805年から翌06年にかけて作曲され、外交官アンドレイ・ラズモフスキー伯爵に献呈された「3つの弦楽四重奏曲」の一つです 第1楽章「アンダンテ・コン・モート」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート・クアジ・アレグレット」、第3楽章「メヌエット・グラツィオーソ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります

第1楽章は緊張感のある導入部に次いで、溌溂とした主部が展開します これはベートーヴェン得意のパターンです 第2楽章はチェロのピッツィカートに乗せて抒情的な旋律が奏でられます 第3楽章「メヌエット」を経て第4楽章に入ります 4つの楽器によるフーガの手法が縦横に駆使され、高速テンポによる疾走感溢れる演奏が展開、フィナーレになだれ込みます これを献呈されたラズモフスキー伯爵もさぞ満足だったことでしょう

 

     

 

プログラム後半は「弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 作品131」です この曲は1825年末から26年7月にかけてウィーンで作曲、ベートーヴェン死後の1828年10月にウィーンで初演されました 第1楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ・エ・モルト・エスプレッシーヴォ」、第2楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第3楽章「アレグロ・モデラート」、第4楽章「アンダンテ・マ・ノン・トロッポ・エ・モルト・カンタービレ」、第6楽章「プレスト」、第7楽章「アダージョ・クアジ・ウン・ポコ・アンダンテ」の7楽章から成りますが、全曲続けて演奏されます

4人の演奏で第1楽章に入りますが、ワーグナーの言葉通り「最も憂鬱な音楽」です しかし、その後は目まぐるしく音楽が展開します この曲は7楽章構成となっていますが、楽章ごとの演奏時間は極端に異なります 例えば、私が予習で聴いたイタリア弦楽四重奏団のCD(1969年7月録音)の演奏時間は次のようになっています

第1楽章=08:54

第2楽章=03.05

第3楽章=00:57

第4楽章=14:34

第5楽章=05:37

第6楽章=02:26

第7楽章=06:48

以上の通り、第2楽章、第3楽章、第6楽章などはあまりにも短すぎて、「楽章」と呼べるのかと疑問が湧きます 沼口隆氏のプログラム・ノートを見ると「ベートーヴェンは『楽章』ではなく『小品』と呼んでいた」と書かれています ベートーヴェン自身も「楽章」という大きな括りでは考えていなかったようです

この曲の聴きどころの一つは第4楽章です 主題と6つの変奏による変化に富んだ楽章で、4人の妙技が堪能できました そして第7楽章は緊迫感の漲る渾身の演奏でフィナーレを飾りました 聴きごたえのある素晴らしい演奏でした 満場の拍手が4人に送られたのは言うまでもありません

 

     

コメント
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