人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

上岡敏之 ✕ エリソ・ヴィルサラーゼ ✕ 読売日響でシューマン「ピアノ協奏曲 イ短調」、ニールセン「交響曲 第5番」他を聴く ~ 読響第628回定期演奏会

2023年06月01日 00時34分45秒 | 日記

6月1日(木)。月日の流れは速いもので今日から6月です 油断しているとあっと言う間に1年の半分が終わってしまいます。心して生きましょう

ということで、わが家に来てから今日で3061日目を迎え、北朝鮮の朝鮮中央通信は31日、軍事偵察衛星を積んだロケットを午前6時27分に北西部、平安北道の「西海衛星発射場」から発射したが、朝鮮半島西側の黄海に墜落したと伝え、失敗を認めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     そんな無駄使いしてないで 貧困に喘ぐ国民の生活向上に振り向けた方が良くね?

 

         

 

昨日、夕食に「筍の炊き込みご飯」「メカジキのソテー」「生野菜サラダ」「豚汁」を作り、「鯵の刺身」と一緒にいただきました サラダのドレッシングはこれまで市販のものを利用していましたが、今回初めてオリーブオイルとちょっとの塩にしました。シンプルで美味しいです 和食は健康的でいいですね

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで読売日響「第628回 定期演奏会」を聴きました    プログラムは①シベリウス:交響詩「エン・サガ 作品9」、②シューマン「ピアノ協奏曲 イ短調 作品54」、③ニールセン「交響曲第5番 作品50」です

 

     

 

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び コンマスは長原幸太、その隣は葵トリオの小川響子が客演しています 最近、彼女の読響への客演が目立ちますが、試されているのだろうか? オーボエ首席には東響から移籍した荒木奏美がスタンバイしています 彼女はまだ試用期間中(契約団員)ですが、秋には正団員になると思われます

1曲目はシベリウス:交響詩「エン・サガ 作品9」です この曲はジャン・シベリウス(1865-1957)が1892年に作曲、1893年2月16日にヘルシンキで初演されました 「エン・サガ」はスウェーデン語で「ある伝説」を意味します

上岡の指揮で演奏に入りますが、全体を通して最強音から再弱音までのダイナミックレンジが極めて広く、とくに弱音はギリギリ聴こえるかどうかの辺りを漂います まるで一大叙事詩を聴いているかのように感じました 木管では金子平のクラリネット、荒木奏美のオーボエが冴え渡りました

2曲目はシューマン「ピアノ協奏曲 イ短調 作品54」です この曲はロベルト・シューマン(1810-1856)が1841年(第1楽章)、1845年(第2、3楽章)に作曲、1846年1月1日にライプツィヒで初演されました 第1楽章「アレグロ・アフェットゥーソ」、第2楽章「インテルメッツォ:アンダンティーノ・グラツィオーソ」、第3楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります

ピアノ独奏のエリソ・ヴィルサラーゼはジョージア生まれ。モスクワで名教師ネイガウスに師事し、20歳でチャイコフスキー国際コンクール第3位に入賞。24歳でシューマン国際コンクールで優勝を果たしました 「ロシア・ピアニズムを現代に継承する世界的巨匠」と称賛されています モスクワ音楽院とミュンヘン音楽大学の常任教授を務めるほか、主要な国際コンクールの審査員を務めています

上岡の合図で第1楽章がオケの強奏とピアノの強打で開始されます 続いて荒木奏美のオーボエがテーマを奏でますが、この余情的な演奏が素晴らしい ヴィルサラーゼのピアノは信じられないくらい澄み切っています。これほどクリアなピアノを聴いたことがありません 強打でも音は濁りません 一音一音を丁寧に弾いている姿が印象的です 第2楽章では、チェロ・セクションが美しいアンサンブルを聴かせてくれました そして待望の第3楽章です 私はこの第3楽章が大好きで、数あるピアノ協奏曲の中で一番好きな曲の一番好きな楽章と言えるかもしれません 終盤の独奏ピアノとオケとのやり取りを聴いていると、「いつまでもこの演奏が終わらないでほしい・・・」と思ってしまいます ヴィルサラーゼのピアノは「こう演奏してほしい」という望みをそのまま再現してくれる理想的な演奏でした 「名曲名演奏」というのはまさにこういう演奏を言うのだろうと思います

まだこういうピアニストがいること、その演奏をライブで聴けることに幸せを感じます

 

     

 

プログラム後半はニールセン「交響曲第5番 作品50」です この曲はカール・オーギュスト・ニールセン(1865-1931)が1921年から翌22年にかけて作曲、1922年1月24日にデンマークのコペンハーゲンで初演されました 第1楽章「テンポ・ジュスト ~ アダージョ」、第2楽章「アレグロ~アンダンテ」の2楽章から成りますが、第1楽章は2つの部分、第2楽章は4つの部分から構成されています

最初に、正直に告白しておきます 私は先日のエルガー「交響曲第2番」と同様、この曲を聴くのは生まれて初めてです なぜならCDもLPも持っていないからです。したがって予習ができなかったので、ぶっつけ本番で聴くことになりました こんなことでいいのか?と思いながら、これ以上CDを増やしたくないので、どうしたものかと考えあぐねています

上岡の指揮で第1楽章に入ります 冒頭ヴィオラ・セクションと木管群との対話から開始されますが、鈴木康浩率いるヴィオラ・セクションの演奏が素晴らしい なかなか良い曲だな、と思って聴いていると、突然小太鼓が激しいリズムの音楽を叩き始め、まるで平和な社会に突然戦争が始まったかのような不穏な空気を感じました 澤谷夏樹氏のプログラム・ノートには「戦争」の「せ」の字も書かれていなかったので戦争には関係ないと思っていましたが、演奏されるのは聴く者の不安を煽る音楽で、現代で言えば「まさか、あり得ない」と思っていたロシアのウクライナへの侵略を想起させました 中盤から第2部「アダージョ」に移りますが、弦楽セクションによる美しいアンサンブルが光りました 第3楽章では弦楽セクションを中心とする無窮動でエネルギッシュな演奏が印象に残りました とくにラストのエネルギーに満ちた畳みかけるような演奏は圧巻でした 曲想の変化に富んだ曲で、初めて聴いたにしてはとても面白く楽しめましたが、あらかじめ予習が出来ていれば、より一層作品への理解が深まっただろうと反省しました

 

     

コメント
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