27日(火)。わが家に来てから今日で3087日目を迎え、ロシアの有力紙「コメルサント」は26日、捜査関係者の情報として、武装ほう起したプリゴジン氏への容疑は取り消されてはおらず、捜査は続いていると報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
KGB出身のプーチンが 国家反逆罪のプリゴジンを 簡単に許すとは思えないけどね
昨日、夕食に「ホウレンソウと豚肉の甘辛卵とじ」「生野菜とアボカドのサラダ」「白舞茸の味噌汁」を作りました 「ホウレンソウ~」は新聞の「料理メモ」のレシピで初めて作りましたが、何とか美味しく出来ました
昨夜、サントリーホールで東京都交響楽団の「第978回定期演奏会Bシリーズ」を聴きました プログラムはブルックナー「交響曲第5番 変ロ長調 WAB.105」(ノヴァーク版)です 指揮はマルク・ミンコフスキです
マルク・ミンコフスキは、最近ではボルドー国立歌劇場総監督、ザルツブルク・モーツアルト週間の芸術監督、オーケストラ・アンサンブル金沢の芸術監督を歴任。1982年にミュジシャン・デュ・ルーヴルを立ち上げ、2011年にレ・マジェール音楽祭を設立しました
N響と同様、都響でも補聴器によるハウリング問題が深刻で、当日配布のプログラム冊子に下の「協力依頼」が挟み込まれていました とくにこの日の公演は休憩時間がないこともあって、このような措置を講じたのかもしれません 当然、演奏直前のアナウンスでも注意を呼び掛けていました
オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置。コンマスは矢部達哉です
ブルックナー「交響曲第5番 変ロ長調 WAB.105」はアントン・ブルックナー(1824-1896)が1875年から翌78年にかけて作曲、1894年4月9日にフランツ・シャルクの指揮で初演されました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アダージョ ~ アレグロ・モデラート」の4楽章から成ります
ミンコフスキの指揮で第1楽章がチェロ、コントラバスにより神秘的に開始されますが、突然オケの総奏が鳴り響き、金管の重厚なファンファーレが会場の空気を震わせます このような本格的な序奏を持つのはブルックナーの交響曲の中で第5番だけです 次いでヴィオラとチェロによる流麗な第1主題が奏でられますが、この演奏が素晴らしい 第2楽章で印象に残るのは、弦楽セクションによる大河の流れを感じさせる雄大なスケールの演奏です ブルックナーの神への祈りを込めた渾身の演奏が展開します ミンコフスキは間断なく第3楽章に入ります。この楽章ではヴァイオリン・セクションを左右に分ける対抗配置の効果が絶大でした 第1ヴァイオリンの流麗な演奏も素晴らしいが、第2ヴァイオリンのピッツィカートも美しい
そして、第4楽章に入ります。この冒頭の音楽について寺西基之氏がプログラム・ノートに「第1楽章第1主題、第2楽章第1主題が断片的に回想されるのだが、そのたびにフィナーレ主題がそれを遮る(これは明らかにベートーヴェンの交響曲第9番の終楽章にヒントを得たものだろう)」と書いていて、「なるほど」と思いました ヨッフムのCDで予習した時には漠然と聴いていましたが、よく耳を傾けて聴くと全くその通りです プログラム・ノートはこういうことを教えてくれるので、音楽素人の私にはすごく勉強になります そのフィナーレ主題(第1主題)がチェロ ⇒ ヴィオラ ⇒ ヴァイオリンへとフーガで繋がっていくところは素晴らしいと思います ホルン、トロンボーン、テューバ、トランペットといった金管のコラールも重厚感があり 素晴らしい 終盤近くではクラリネットとオーボエがベルアップ奏法を見せていて、「ベルアップはマーラーの専売特許じゃないんだな」と独り言ちました この時初めて、クラリネットに元新日本フィル首席の重松希巳江さんが客演していることに気が付きました この楽章はかなり速いテンポでアグレッシブに進みましたが、その勢いのままフィナーレに突入し、弦楽器、管楽器、ティンパニ総動員により圧倒的な音の大伽藍を築き上げました
満場の拍手にミンコフスキは、最初にコントラバスを立たせ、次いでチェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリン、第1ヴァイオリンの順番に立たせ、その後管・打楽器を立たせましたが、気持ちはよく分かります 磨き抜かれた”都響の弦楽器”の伝統は受け継がれています 全身に音のシャワーを浴びた聴きごたえのある素晴らしいコンサートでした こういう音楽はイヤホンでちまちま聴くべきものではありません ちっとも曲の良さが解らないと思います。ブルックナーやマーラーは生演奏で聴くことに醍醐味があります