14日(水)。昨日、宮城県白石市に単身赴任して頑張っている息子に食料を送りました 先月は牛肉を送ったので、今回は「食べるオリーブオイル」「食べるオリーブオイル(ドライトマト&チーズ)」「ブルーベリージャム」「丸山コーヒー(豆と粉)」「フランスパン」をセットにして箱詰めしました 食べるオリーブオイルはフランスパンに塗って食べると本当においしいので、これがメインのようなものです
ということで、わが家に来てから今日で3074日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は「ロシアの日」の祝日に、「今は困難な時だが、愛国心は社会を強く団結させ、特別軍事作戦に参加している英雄の確かな支えになっている」と演説を行った というニュースを見て感想を述べるモコタロです
誰が困難な時を招いたんだ? この機に及んで戦争を「特別軍事作戦」と呼んでるし
昨日、夕食に「豚肉のアスパラ巻き焼き」「生野菜サラダ」「白舞茸の味噌汁」を作りました 「豚肉~」は前回作った時に、アスパラの一部が固かったのでピーラーで削っておきました。とても美味しかったです
昨夜、サントリーホールで読売日響「第629回定期演奏会」を聴きました プログラムは①アタイール「チェロ協奏曲 ”アル・イシャー”」(日本初演)、②ベートーヴェン「交響曲第3番 変ホ長調 作品55 ”英雄”」です 演奏は①のチェロ独奏=ジャン=ギアン・ケラス、指揮=鈴木優人です
オケは8型の小編成で、左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置。コンマスは林悠介です
1曲目はアタイール「チェロ協奏曲 ”アル・イシャー”」の日本初演です この曲はフランス人作曲家バンジャマン・アタイール(1989~)が2020年に作曲、2021年2月6日にパリで初演されました 音楽評論家・澤谷夏樹氏のプログラムノートによると、アタイールは「1日5回のイスラム教の祈り、つまりファジュル(未明)、ズフル(明け方)、アスル(午後)、マグリブ(日没後)、イシャー(夜)を一連の音楽作品としてシリーズ化しました この日演奏されるのは1日の最後の祈りである「イシャー(夜)」を題材に、ラジオ・フランスの委嘱によりチェロ協奏曲として作曲した「アル・イシャー」です 単一楽章の曲で演奏時間は約30分です
チェロ独奏のジャン・ギアン・ケラスは1967年カナダ・モントリオール生まれ。世界各地でリサイタルを開いています 使用楽器は1696年ジョフレド・カッパ製のチェロです
日本初演なので、もちろん初めて聴きますが、全体的にイスラム教の”祈り”の雰囲気を感じさせる曲想で、イスラム教徒の礼拝を思い浮かべます ケラスの演奏は鮮やかで、感心するのはその美しい音色です 古い歴史の中に新しい発見がある、とでも言えばよいのか、とにかく聴き惚れてしまう美しい音色です
会場いっぱいの拍手にケラスは、アフメト・アドナン・サイグンの「独奏チェロのためのパルティータ」より「アレグレット」を抒情性豊かに演奏、再び大きな拍手を浴びました
プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第3番 変ホ長調 作品55 ”英雄”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1803年から翌04年にかけて作曲、1805年にアン・デア・ウィーン劇場で公開初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「葬送行進曲:アダージョ・アッサイ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
音楽評論家・澤谷夏樹氏のプログラムノートを見ると、興味深いことが書かれています 澤谷氏は「英雄の正体」として、鍵は「3」であるとしています 19世紀初めのウィーンで「3」と言えば「フリーメイスン」の自由・平等・博愛である、この曲が「第3番」であり、変ホ長調で調号は「フラット3つ」であり、2管編成のなかホルンは3管である、これはキリスト教の「三位一体」に通じる したがって「英雄はキリストを指しているのではないか」と問題提起しています。さて、本当はどうでしょうか
オケは10型に拡大します 第1楽章が快速テンポで開始されますが、金子亜未のオーボエ、フリスト・ドブリノヴのフルートが冴えています そこで気が付きましたが、ティンパニはバロック・ティンパニを使用していおり、固いマレットによって打ち込まれるリズムが心地よく響きます 多分、バッハ・コレギウム・ジャパンのティンパニストではないかと思います 彼は楽章が終わるごとに念入りに音程の調整に励んでいました 第2楽章では冒頭の金子亜未のオーボエ独奏が素晴らしい この楽章は「葬送行進曲」ですが、鈴木の指揮では悲壮感はありません 第3楽章のハイライトはホルン三重唱です 文句なしの素晴らしいアンサンブルでした 第4楽章では、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に分かれる「対抗配置」の効果が発揮されていました それに木管楽器群とホルンの演奏が華を添えます
実は、本番の演奏に入る前に、「鈴木優人だったら、古楽奏法でメリハリを付けた演奏を展開するのでないか」と予想を立てていましたが、見事に外れました
メリハリを付けた演奏ではありましたが、現代楽器による現代奏法に外なりませんでした 対峙するオケが機能的な読響なのですから、鈴木優人はもっと攻めて良いと思います