人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

あなたはジョン・ケージの『4分33秒』を聴いたことがありますか? / ジョン・カーペンター監督「ゼイリブ」を観る ~ 今のアメリカには「ゼイリブ」のサングラスが必要では!?

2019年05月13日 07時22分41秒 | 日記

13日(月)。わが家に来てから今日で1683日目を迎え、25日から来日予定のトランプ米大統領が東京・国技館で大相撲を観戦する際、特注のトランプ杯を幕内優勝力士に授与する方向で調整していることが分かった と言いうニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     その頃 米中貿易問題はどうなってるかな 米国の押し出しか? 中国の肩すかしか?

 

         

 

木曜日の朝日夕刊に掲載された「太田弦指揮神奈川フィルが4月20日に神奈川県民ホールで開かれたコンサートで、アメリカの作曲家 ジョン・ケージ(1912-1992)の『4分33秒』を取り上げた」という記事(阿部美香子さん筆)を読んで、「あ~あ、やっちまったな」と思いました。それには次のように書かれていたからです

「ケージの作品の前に、『皆さんはとても貴重な機会に立ち会っています』と司会の女性。『演奏者に注目してください。何も音を出さないんです』。曲を知らない人が予備知識なしで臨むところを見たかったので、この”ネタばらし”には落胆した

まったく同感です こういうのを「小さな親切  大きなお世話」と言うのでしょう ケージの『4分33秒』は、楽譜には音符がひとつも書かれておらず、楽器は何を使ってもよいが、4分33秒の間、音を出さないことになっているのです つまり、4分33秒の間、演奏者は”演奏”せず、空調の音、咳払い、物を落とす音、「いつになったら演奏が始まるんだろうね?」といった囁きなど そこで出されるすべての音が『4分33秒』という作品そのものなのです それを、始まる前からネタばらししてしまってはコンサートの意図が台無しです。司会者失格ですね 人を取り巻く環境は音に満ちています そういう身近な音(音楽)に耳を傾けるべきだ、というのがケージの主張です

記事は次のように続きます

「1952年の初演はニューヨーク郊外のウッドストックで、ケージの友人のピアニスト、デビッド・チュードアが行った 森の中のホールで、当惑した人々の声のほかに、開いた扉から風の音や雨の音が聞こえたという(中略)。東洋思想に関心が深く、禅に強い影響を受けていたケージ。『無心』の概念に導かれて、作曲者の自我を退け、偶然に起きることをあるがままに受け止める 『4分33秒』は、便器を美術作品として展示したマルセル・デュシャンの『泉』にも似て、音楽についての固定観念を覆し、新たな耳を開かせたと言われる

私も、一度でいいから『4分33秒』の”演奏”に立ち会ってみたいものです

 

         

 

早稲田松竹で、ジョン・カーペンター監督による1988年アメリカ映画「ゼイリブ」(HDリマスター版:94分)を観ました

仕事を求めて町に辿り着いたネイダは、ホームレスのためキャンプで寝止まりするようになった後、人の動きが怪しげな教会でサングラスを発見する そのサングラスを通して見えたのは、人間に成りすまして町を支配していた奇怪な侵略者の姿と、至るところに隠され 人間を操っていた洗脳機械だった 地球が異星人に支配されているという恐るべき真実を知ったネイダは、肉体労働の仕事で知り合ったフランクを巻き込んで侵略者と戦うことになる

 

     

 

サングラスをかけると、広告の看板に「商品を買え!」というメッセージが現われ、別の看板を見ると「従え」とか「ものを考えるな」というメッセージが現われます 人間はいつの間にかサブリミナル効果のような手法で洗脳されていたという訳です 今のアメリカ国民は、自分に都合の悪いニュースは「フェイク」だと断定して排除しようとしているトランプ大統領に洗脳されていないだろうか とくに共和党支持者は。現在のアメリカには「ゼイリブ」のサングラスが必要なのかも知れない

ところで、ネイダとフランクが「サングラスをかけろ、かけない」で殴り合いのけんかになるシーンがありますが、「バックドロップ」や「ジャーマンスープレックス」といった本格的なプロレス技が執拗にかけられます 素人がやったら死にます しかし、ネイダを演じたロディ・パイパーは80年代の全米人気プロレスラーだったとのことです どうりで技がビシッと決まるわけです

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