早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

rakuten

至福のコミニケーション…!

2013年02月08日 03時15分03秒 | 読書



小津安二郎の
「おはよう」
という映画のラストシーンで

佐田啓二と久我美子は
駅のホームで
こんな会話をかわします。

「こんにちは」
「こんにちは」

「今日はどちらまで?」
「ちょいと西銀座まで」

「良い天気ですね」
「良い天気ですね」

「あ、あの雲何ですか?
何かに似てますね」
「何かに似てますね」

二人はこんなふうに
終わりなく同じことばを
ただ繰り返すだけです。

でも、この会話が
二人にとって至福の
コミニケーションであることが
僕達には確信されます。

 「疲れすぎて眠れぬ夜のために」
        著 内田 樹


     
     













私は今、
自分の気持ちをあなたに伝えた
はい、私はたしかに
あなたの気持ちを
しっかりと受け止めました

その確認の意味で
言葉のオーム返し
その繰り返しの会話に
どれだけの安堵感があることか

そして、この繰り返しが今は
ほとんどなされていないのも事実

でもこれだけは続いている
「おはようございます」
「おはようございます」

馬鹿みたいだけれど
この挨拶のオーム返し
これがあるうちはまだまだ良好

挨拶の言葉さえなく、
視線さえ交わず、
見つめるのはパソコンの画面だけ、
時間が来たら、
パソコンを閉じて帰っていく
まるでネット喫茶みたいな職場
こんな自由は異常だと思う

     早起き鳥





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