「俺も忘れられない事がある」
黙ってチビチビお酒を飲んでいた実父が突然言った
週末実家に帰っていた
弟夫婦も泊まりに来ていて、お嫁さんと2人で飲んで楽しく話していた
実家の猫がなかなか懐かないねと話していた時
お嫁さんが
「私、小さい時に猫を拾ったんです。そしたらお爺ちゃんが凄く怒って
初めて殴られたんです。その時の痛さが未だに忘れられないんです」と言った
「えー!!お爺ちゃんが?恐いお爺ちゃんだね」
「それが、後にも先にもその時だけだったんです。ちょっと恐いくらいで
殴られる事はなかったんですけど。よほど猫がきらいだったんでしょうね。
忘れられないです」
「へえ。」と2人でビールを飲みながら話していると
突然父が横から話し出したのだ
「俺の祖母さん。ちっこのひい祖母さんだな。そのお祖母さんは町で1番綺麗だって言われるほどの美人だったんだが気性が激しくて、近寄りがたい存在だったんだ
その祖母さんに6歳くらいの頃理由が分からないんだが突然殴られたんだ
此処からあっちの端まで飛んでいくほど殴られた
そして叔父さんって言うのがまた気性が荒くて、羊が頭を摺り寄せてくる事に腹を立てて鉈で殴り殺してしまったんだ
そりゃー恐ろしい想いをしてきたんだ。
今でも何であの時祖母さんに殴られたのか分からないんだ。
忘れられないなぁ」とお嫁さんに語りだした
父は私には滅多に話をしないけれど、お嫁さんの前だと本当に
よく喋る
父のこの話も私が初めて聞く話だった
私は聞いているうちに気持ちが悪くなってしまった
74歳になった父が「なんで殴られたか分からないけれど、忘れられない」と言ったからだ
なんで殴られたのか分からない・・・
私は何であんたにあんなに無視されて、なんであんなに怒られたのか今でも分からないよ・・・と心の中で呟いた
そしてなんであんたが私達には話さないような事をお嫁さんにベラベラと喋るのかも分からない
父は遠い。
いつも遠い
父はいつも自分の事で手一杯だ
何か家族の中で問題が起きても父は絶対に母の話も、私達子供の話も聞かない
父が信頼しているのは自分の兄弟だけなのだ
父は母と話し合うということをしない
弟が引きこもりになった時も父は母とは相談せずに親戚達と相談していた
そしてただ「困った。困った。あの人があー言った。この人がこうしろと言った」としか言わなかった
自分の子供の事なのに母や私達の話など全く聞いていなかった
自分の進路の時も父は親戚に相談に行っていた
母と相談して私に話すことはなかった
父の意見を聞く事はなかった
父が私達にどうして欲しかったのか未だに分からない
前に母に話したことがある
「父との関係が薄すぎて、父に対して何も感じない。」と。。。
母は嬉しそうに笑っていた
父はやっぱりACだったのかと思った
けれど父の話を聞いてもやっぱり私はテレビのニュースやラジオを聴くよりも
何も感じなかった
だからなんだ?としか思えなかった
今まで父に対してなんの感情も持った事がなかった
嫌いだとか憎いという感情すら湧いた事がない
父の「何で殴られたか分からないけれど忘れられない」と言った言葉が
いつまでも頭にこびりついて離れない
とても苦いものを食べたような気持ちがする
今日も聞いてくれてありがとう
黙ってチビチビお酒を飲んでいた実父が突然言った
週末実家に帰っていた
弟夫婦も泊まりに来ていて、お嫁さんと2人で飲んで楽しく話していた
実家の猫がなかなか懐かないねと話していた時
お嫁さんが
「私、小さい時に猫を拾ったんです。そしたらお爺ちゃんが凄く怒って
初めて殴られたんです。その時の痛さが未だに忘れられないんです」と言った
「えー!!お爺ちゃんが?恐いお爺ちゃんだね」
「それが、後にも先にもその時だけだったんです。ちょっと恐いくらいで
殴られる事はなかったんですけど。よほど猫がきらいだったんでしょうね。
忘れられないです」
「へえ。」と2人でビールを飲みながら話していると
突然父が横から話し出したのだ
「俺の祖母さん。ちっこのひい祖母さんだな。そのお祖母さんは町で1番綺麗だって言われるほどの美人だったんだが気性が激しくて、近寄りがたい存在だったんだ
その祖母さんに6歳くらいの頃理由が分からないんだが突然殴られたんだ
此処からあっちの端まで飛んでいくほど殴られた
そして叔父さんって言うのがまた気性が荒くて、羊が頭を摺り寄せてくる事に腹を立てて鉈で殴り殺してしまったんだ
そりゃー恐ろしい想いをしてきたんだ。
今でも何であの時祖母さんに殴られたのか分からないんだ。
忘れられないなぁ」とお嫁さんに語りだした
父は私には滅多に話をしないけれど、お嫁さんの前だと本当に
よく喋る
父のこの話も私が初めて聞く話だった
私は聞いているうちに気持ちが悪くなってしまった
74歳になった父が「なんで殴られたか分からないけれど、忘れられない」と言ったからだ
なんで殴られたのか分からない・・・
私は何であんたにあんなに無視されて、なんであんなに怒られたのか今でも分からないよ・・・と心の中で呟いた
そしてなんであんたが私達には話さないような事をお嫁さんにベラベラと喋るのかも分からない
父は遠い。
いつも遠い
父はいつも自分の事で手一杯だ
何か家族の中で問題が起きても父は絶対に母の話も、私達子供の話も聞かない
父が信頼しているのは自分の兄弟だけなのだ
父は母と話し合うということをしない
弟が引きこもりになった時も父は母とは相談せずに親戚達と相談していた
そしてただ「困った。困った。あの人があー言った。この人がこうしろと言った」としか言わなかった
自分の子供の事なのに母や私達の話など全く聞いていなかった
自分の進路の時も父は親戚に相談に行っていた
母と相談して私に話すことはなかった
父の意見を聞く事はなかった
父が私達にどうして欲しかったのか未だに分からない
前に母に話したことがある
「父との関係が薄すぎて、父に対して何も感じない。」と。。。
母は嬉しそうに笑っていた
父はやっぱりACだったのかと思った
けれど父の話を聞いてもやっぱり私はテレビのニュースやラジオを聴くよりも
何も感じなかった
だからなんだ?としか思えなかった
今まで父に対してなんの感情も持った事がなかった
嫌いだとか憎いという感情すら湧いた事がない
父の「何で殴られたか分からないけれど忘れられない」と言った言葉が
いつまでも頭にこびりついて離れない
とても苦いものを食べたような気持ちがする
今日も聞いてくれてありがとう
私は誰かに父親の話をした事がないんです
記憶がないっていうか子供の頃の父を思い出すと記憶が霞んでいくんです
心の奥のもっと奥に仕舞ったままの感情が
お嫁さんが来た事で時々パッとドアが開くような感覚に襲われそうになって恐くなる時があります
こうやってまた無事に荷物を下ろせて良かったです
ねねさん。本当にありがとう
お父様への思い、複雑ですよね…。
家族なのに自分の知らなかった出来事って
けっこうあると思います。
私も、実家に弟も来ておしゃべりしていたら
私がまったく知らなかった昔の出来事を
母と弟が共有していたことがあり
だいぶ後になって知って、
不愉快になったことがありました。
それにしても、もしかしたらちっこさんのお父様が
生きてきた環境は厳しかったのかもしれませんね。
戦争時代を体験され、生き延びることだけで
必死だった世代ですよね…。
ただ、だからといって今の親の姿を
受け入れられるものではないと思います。
私も母の生まれ育った背景を知って
少しは納得しましたが、かといって
すべてを許せるとか、一緒に暮らせるとか
そういう問題とは別かな~って。
私には、親と距離を保つことが
今のところ関係をよくする秘訣ですから(苦笑)。
私の父も、家族に余りにも無関心。のくせに子供の「成績」には過剰反応。
家族のため、という概念は0。自分のためだけに生きているような父に対して、いいようのない感情を抱いています。
自分が育てられたように、私達を育てたのか?よくわかりませんが、馬鹿みたい。そんなお馬鹿な大人に育てられて、今苦しんでいる子供が沢山いるんですよね。
ちっこさん、お父さんの辛い思い出話してくださってありがとう!一人じゃないです。
「うちの父もそうだよ。昔気質の職人でさ。
無口で何を考えているのか分からなくて、恐い存在だった」
でもね。違うんですよ
そういうんじゃないんだっていつも否定してました
恐い存在何だけど、血が通っている気がしない
言葉ひとつもこれは話しても大丈夫か。今は此処に座っていても怒られないか?
普通の事が普通にしていて良いのか一つ一つ
確認するように生活しないと生きていけなかったんです
いつ怒るのか。なにに腹を立てるのか?
何が気に入らないのか?何を話せば良いのか
笑って良いのか、泣いて良いのかってね
とても苦しい子供時代でした
でも誰にも理解してもらえない暮らしでした・・
やっぱり距離を置くしかないんでしょうね
聞いてくれてありがとう。
まるでいないかの様に振舞われる。
運動会ひとつも煩わしそうにする
病気なんて絶対出来ない
存在そのものがまるで父には迷惑なようでした
今でも孫が正月やお盆に集まるだけで
「地獄の日々だ」と文句を何週間も前から母に聞かせるようです
父にとって子供と言う存在が全く無に等しいのかもしれません
それを寂しいとか感じた事がなかったんですけれどお嫁さんとの接し方の違いに隠していた心がザワザワと騒いでいるのかもしれません
こころさんのお父さんも同じでしょうか。
だとしたら本当に苦しい幼少時代だった事だろうと苦しくなります
こうしてこころさんが共感してくれた事で
またひとつ思い出を塗り替える事が出来ました
こころさんのお話も聞かせてくれてありがとう
うちの父も、きっとこれが精一杯の生き方なんだと思うんです
いまさらどうこうして欲しいとかとも思っていないし、何かを分かって欲しいとも思ってもいない
でもどこかで、いつかはって思っているのかもしれませんね。
私も周りはACだらけ。
自分がACだと気がつけた事が
一番の宝物なのかもしれません
気がつかなかったらと考えるとちょっと恐い気がします
これからも自分の荷物を下ろしながら、進んでいこうと思います
レモンさん!いつも私の荷物を持ってくれてありがとう