伝説の惑星テレザートに到達したヤマト。しかし、古代たちの前にかつての敵、デスラーが現れる。ガミラス旧体制派がそろうデスラー艦隊と戦う古代たちのもとへ、クラウス・キーマンが駆けつけ、予想外の行動を起こす。
一方、ガトランティスでは新たなサーベラーが目覚め、地球への侵攻作戦が始まっていた。
+++++ +++++
煉獄(れんごく)篇
奇妙な副題を付けたものだと思う。一般的に煉獄は、「カトリックが説く、天国と地獄との間にある所。」で、「死者の霊が天国にはいる前に、ここで火によって浄化される。」とされる。
誰が「死者(の霊)」で、浄化されるのだ。そんなことを考えながら、公開2週目、6月2日に劇場に出向いた。
+++++ +++++
第一印象として、今回の作品、ややパッとしなかったと思う。
ものがたりは、前半はデスラー総統の生い立ち、後半は太陽系まで進出してきたガトランティスとの戦闘がメイン。ただ、デスラー総統がなぜあのようになったのか、初めて背景が描かれたことはよいと思う。
やや、ネタばれ。
デスラーに兄がいる。
ヤマトに搭乗しているガミラス人、ものがたりのキーパーソンである、地球駐在武官クラウス・キーマンの正体は、、、
+++++ +++++
後半のガトランティスとの戦闘シーンを含めて、当たり前のことだが、絵はキレイである。オリジナル作品をリアルタイムで見たものとして、感動するできばえの部分が多かった。ただ、どうも気になるのは、ヤマトの登場シーンが少ないこと。アンドロメダはスマートでカッコいいが、ヤマトは単なる主役艦ではなく、「THE 主役&ものがたり世界そのもの」の存在。ちょっと陰が薄い感じだ。
UNCF(地球連邦防衛軍)は、時間断層があるとしても、軍事力(物量)が大きすぎのようだ。ただ、それでも倒せないガトランティス。残り二章でどう大団円を迎えるのか、不安である。
+++++ +++++
ラスト近くある主要キャラクターが、自らの判断で「地獄行き」を選択する。愛ゆえの選択だが、この後、彼がどうなるか非常に不安。
ものがたり全体のキーワードとして、「愛」「絆」「おおきなわ」が複数回出てくる。「おおきなわ」は「大きな和」すなわち「大和(=Yamato)」である。
+++++ +++++
この秋からTV放送の2202。第六章「回生篇」は11月2日(金)公開である。