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特別展「獣脚類 鳥に進化した肉食恐竜たち」(2)



ビセンテナリアは恥ずかしがり屋さんなのか、壁の方を向いている。いや、パネルの説明を読んでいるようにみえる。獣脚類の進化に興味があるのだろう。



今回感動したものの一つが、ズオロンとアオルンである。過去にアオルンの記事は書いているが、これが見られる日が来るとは。以前ズオロンも記事にしようとしたが、結構細かいのであきらめた経緯がある。(「アオルン」の記事参照)



ティラノサウルス類で重要なのはチエンジョウサウルス。今回、キアンゾウではなくチエンジョウと表記されたことはちょっとうれしい(「チエンジョウサウルス」の記事参照)。ローマ字読みするのは自由だが、そもそもquiならスペイン語などのキだが、qiはローマ字読みできないはずである。このチエンジョウサウルスは歯が抜けているためにくちばし状にみえるが、歯を生やすとアリオラムス顔になり、それなりに様になるはずだ。



ティラノサウルス類以上のコエルロサウルス類は、オルニトミムス類、アルバレスサウルス類、テリジノサウルス類、オヴィラプトロサウルス類など、ひと通りそろえた感がある。次の山場はパラヴェス類(近鳥類)で、アンキオルニス、エオシノプテリクス、アウロルニスなどが一堂に会し、エピデクシプテリクスやイーもいる。ジェホロルニス、サペオルニス、孔子鳥類、エナンティオルニス類へと続いていく。



ちょっと注目したのはサペオルニスの歯で、結構立派な歯である。やはり鋭い歯と長い尾があると、獣脚類という気がする。ニワトリのゲノムを元に恐竜を作成するなら、まずは歯と尾椎を目標にするといいのではないか。そうすればラプトルまではできたも同然である。





ミクロラプトル、シノルニトサウルスはともかくティアンユーラプトルもいるとは。さらにウネンラギア類アウストロラプトルとブイトレラプトル。この辺でお腹いっぱいになってきた。
 アウストロラプトルは論文の図とは印象が違うが、初めて見るのでそれなりに感慨深い。このキャストは骨の表面のテクスチャーがピアトニツキサウルスと似ているようだが…アルゼンチン製か?これもブイトレラプトル同様、尾椎の関節突起などは未発達となっている。
 中国のティアンユーラプトルと並べて、ティアンユーラプトルの前肢が短いことから関連があるかもしれない的なことが説明してある。しかしアウストロラプトルは確かに短いが、ブイトレラプトルやラホナヴィスはむしろ長いわけだから、ウネンラギア類全体に短い傾向があるわけではない。ミクロラプトル類やウネンラギア類を含めてどのグループにも、独立して前肢が縮小する傾向があったのかもしれない。ティアンユーラプトルの論文には、確かにそういった考察があったのを思い出した。(「ティアンユーラプトル」の記事)

今回、近鳥類Paraves 、鳥翼類Avialaeの他、ペンナラプトル類など、専門家の間では定着しているのかもしれないが聞きなれない分類名が、普通に多用されている。恐竜博物館の特別展だからこれでいいのかもしれないが、一般の親子連れのお父さんが「もう少しわかりやすく書けばいいのに」とつぶやくのを耳にした。アンキオルニス科は多分、2017年のカイホンの系統解析あたりかな。

続くかな



コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
コエルロサウルス類について (冠龍)
2018-08-30 18:26:47
今回の福井県博ではコエルロサウルス類がいくつか取り上げられていて、個人的に良い展示だったと思います。
私はジュラ紀のアジアに生息していたこうした小型獣脚類に興味があるのでその意味でもありがたかったです。
 
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