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ジュラシックワールド新たなる支配者 続き


ちょっと辛口すぎただろうか。しかし与えられたものに満足するだけではなく、ツッコミどころはないか、自分ならこう作る、といろいろ妄想をめぐらせることは、クリエイターとしては必要なことではないだろうか。
いくつも動画が上がっていて、皆さん非常に多岐にわたるコメントをしているが、いちいち共感しかない。本編以外のところで、こんなに楽しめる映画とは思わなかった。

皆さん指摘のテーマについては私もそう思ったが、早々にあきらめていた。無理だったんでしょうね。炎の王国のラストで恐竜が世界に放たれて、文字通りのジュラシックワールドになってしまった。そこで恐竜と人類の共存という、困難な問題が生じた。それがテーマになるはずなのに、何も解決していない。今回解決したのはイナゴ問題と誘拐事件であって、恐竜との共存という問題には向き合っておらず、何ら解決していない。
 これはしかし、取り組んでも難しすぎて、娯楽映画としてスッキリまとめることができなかったのだろうと私は理解した。なんとか解決してほしいが、できなかったのだろう。最後の方でモササウルスがザトウクジラと共存していたが、環境保護団体が好きなイルカを殺しまくっていたとしても、保護団体がモササウルスを殺せとは主張できないだろう。

恐竜がアトラクションのように感じた一つの理由は、主人公らの無敵性である。肉食恐竜が次々に襲っては来るが、人間が殺されたり、傷つくことはない。ディメトロドンなどは完全にアトラクションだった。パラシュートからぶら下がるクレアが翼竜につつかれることもない。不時着したオーウェンとケイラもケガ一つない。6,7人がギガノトサウルスの目前に勢揃いしても、一人も食われない。マルコム博士の片腕くらい食いちぎられるべきだった。子供に残虐シーンを見せないという配慮だろうが、行き過ぎていた。そういえば恐竜もほとんど殺されていない。

設定の甘さというのもある。焼却処分を前提とした施設なら、天井が破れるはずがない。また燃えたイナゴが山火事を起こすほど長時間飛べるわけもない。せいぜい建物の周りに焼け落ちるくらいである。

自分だったらどうするか。イナゴの話でレジェンド達が活躍するのは、スピンオフ作品にする。本編はメイジーの物語を中心に、レジェンド達は脇役に徹して、恐竜のエピソードをもっと描く。恐竜との共存を目指して、オーウェンとブルーのコミュニケーション技術が世界中の飼育員や調教師に共有される。
 スピンオフ作品はウー博士が改心して何年か経った頃とし、ウー博士はこれまでの責任をとり、研究を禁止されて隠遁生活を送っていた。バイオシンで別の研究者により巨大イナゴが開発され、問題を起こす。事態を重く見た政府は急遽、ウー博士に特別に解析を依頼。ウー博士の研究で、巨大イナゴを死滅させることに成功する。計画が破綻したドジスンは、逆上して研究者を殺害、証拠を隠滅しようとするが、開発中の殺人用イナゴに殺される。このようにすればウー博士は一度罪を償ってから、真の活躍をするという花道となる。
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