ももきよ日記

記憶の彼方へ消え去る前の雑記帳でございまする。。

玲瓏山に登る(蘇軾)

2013-09-06 15:58:36 | 茶席の禅語

(2012年9月8日、長崎市内鳴滝町七面山にて撮影)

(ちょうど1年前の写真、花は「芙蓉」だと思う)

(野山に咲く自然の花でした)

(木槿と芙蓉は似ている花だけど、葉っぱが、芙蓉の方が大き目です)

禅語「月白風清」がきっかけで、しばし、「銀漢の賦」を読み返してみた。
やはり、これは、名作だと思う。
何より、読後感が爽やかだ。
そして、(蘇軾の)漢詩の魅力が、キラキラと輝いている。
漢詩の素養がない私でも、十二分に、それは感じる。

(以下、文春文庫「銀漢の賦」269頁より抜粋)

何年僵立す両蒼龍
痩脊盤盤として尚空による
翠浪舞い翻る紅の罷亞
白雲穿ち破る碧き玲瓏
三休亭上工みに月を延き
九折厳前巧みに風を貯う
脚力尽きる時山更に好し
有限を将て無窮を追うこと莫れ

玲瓏山には二頭の青龍にも似た、二つの高い峰がある。
蘇軾は、二つの峰は一体、何年の間、聳え立っているのだろうか、と思いをはせたのだ。二つの峰は老人の背骨のように折れ曲がって空によりかかっている。
田園は紅色に色づき、青葉は風に翻っている。
白雲をつきぬける峰を眺めながら山に登れば、月を見るのによい三休亭がある。
風が心地よく、ここで歩き疲れた足を休める時、山の景色は一段と美しい。
限りある人間の身で無窮の美をこれ以上、追い求めてはいけない、、

やっぱり、、蘇軾さんは、「後赤壁の賦」より、「中秋月」や「玲瓏山に登る」の方が良いなあと、、思うのは私だけ?
コメント
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