彦四郎の中国生活

中国滞在記

猛暑日から梅雨に入って2週間、インターネット配線不通―種田山頭火と3回生「書作」の授業―

2015-05-28 06:13:38 | 滞在記

 5月7日に日本から福州に戻ってからの10日間あまり、猛烈な暑さが続いた。連日35度から40度あまりの気温とすごい湿気。大学の構内では、日傘の花が開いていた。夜になっても気温は下がらず、強烈な蒸し暑さの日々。しかし、5月14日から雨が連日降り続くようになった。福州の梅雨入りだった。
 雨が降っても気温があまり下がらず、30度以上の蒸し暑さが続いたが、5月16日に物凄い大雨(市内の道路がいたるところで川となった)が降り、いくぶん涼しくなった。そして今日も、雨の日々が続いている。
 梅雨に入った5月14日から突然、インターネットができなくなった。さっそく大学の「外事課」の鄭さんに連絡を取り、状況を説明し回復処置の依頼をした。調査の結果、宿舎までのインターネット配線に不具合があることが判明した。すぐに配線修理をしてくれるだろうと思っていたが、一週間、十日が経ってもインターネット配線会社の人が来てくれなかった。鄭さんも連日、会社に「早く修復処置に行ってほしい。」と連絡してくれていたのだが、なかなか来ない。「2~3人が困っている程度の、すぐに直るような小さな修理は後まわし。」にされることもある。これも中国社会の一面だと思った。
 ようやく昨日、配線修理に来てくれた。ちょうどインターネットができなくなって2週間が経過していた。「なんでこんな簡単な修理に2週間も来てくれなかったの!!」と思いながら、修理工員の兄ちゃんに「謝謝、謝謝。」と一言。宿舎の古いテレビは、3か月前から故障で映らなくなってしまっている。インターネットを通じて、インターネット配信の録画ドラマを見たり、ブログを作ったり、仕事に利用したり、諸連絡を取り合ったりしていたが、これらが全てできなかった辛い2週間だった。幸いに、5月上旬に日本に一時帰国した際、「ドラマ三国志 DVD全48巻」を購入し中国に持ち帰っていたので、連日これを視聴することだけはできた。1巻に2話があるので、全部で96話もある。一日に平均3話〜4話を視聴していたので、30巻(60話)までを2週間で視聴してしまった。すばらしい超大河テレビドラマに仕上がっている作品だと思った。

 梅雨に入り、たまに見ることができるアジサイが色づきはじめ、ハイビスカスの花が開花してきたこの時期、3回生の「書写」の授業で漂泊の俳人「種田山頭火」について紹介をした。
 2月の冬休み、日本に帰国した時、四国の松山市に行った。その際、山頭火終焉の地「一草庵」に立ち寄った。この時「松山 山頭火の会」の人からたくさんの「句集短冊」をいただいた。「これを大学の授業で使わせてもらいます。」と約して、庵を後にした。中国での一人暮らし、山頭火や尾崎方哉の句の心境が身に染みてわかってきたこの頃。

 授業では30分あまりの時間を使って、山頭火の人となりを紹介し、いくつかの句を紹介することから始めた。

 その後、短冊の句を紹介し、気に入った句を学生に選んでもらい、その短冊をあげた。そして、学生は自分の選んだ句を読み、句についての感想を述べあった。

 五月に入り、「刺桐(さしきり)」という、赤い亜熱帯の木の花が開花した。この刺桐の花は、福州の南方にある福建省泉州市(歴史的な港湾都市)にとても多いので、泉州の街は別名「刺桐城」とも呼ばれている。

 宿舎のある旧キャンパスには、「泰山木(たいさんぼく)」の木が多くある。この木に咲く白い大きな花の香しい清楚な匂いが、宿舎の部屋まで流れて来る。「綿木」と呼ばれ、この季節に綿のような花を咲かせる大木も数本ある。








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