森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

街の秋

2021-10-13 | 日記


 この森からいちばん近い街は七飯町です。
 七飯町に行けばスーパーもコンビニもあります。
 最近は、若い人たちによる手作りパンやスイーツのお店、それにおしゃれな
 レストランもできてきました。
 若くないものでも、新しいお店を観るのは楽しいのですが、なかなか入って
 いく勇気がでません。
 かといって、年寄りの巣のような店はもっと嫌です。
 結局、行き場のない私なのです。



 色づいてきた並木道のすぐわきに、リンゴ園があります。
 鈴なりのリンゴはたわわに実って、いかにも美味しそうでした。
 「今はフジじゃないと売れなくてね」とリンゴ園の方はおっしゃって
 いました。
 ご本人は少し酸っぱい、昔のリンゴの方が好みなのだそうです。
 収穫は今月末とのことですから、それまでは嵐がきませんように願う
 ばかりです。

 七飯町は、日本で近代西洋式農業をいち早く導入した、先取の気概を
 持った土地柄です。
 なかでもリンゴ栽培は、日本でいちばん早かったそうです。
 青森県や長野県ではないのですね。
 
 最近の七飯町は、カーネーションの生産で全国的に有名になりました。
 農業者は、外国産の安価な野菜に負けない、新しい方向に踏み出して
 います。
 ここでも先取の伝統が生きているのでしょうね。



 ちょっと遠回りして、函館桔梗町の陸橋のウオールアートを覗いて
 みました。
 期待したとおりの色彩が出ていて、立派なギャラリーになっていました。
 秋に自然の創った巨大な壁画がドーンと出現するなんて、こんなすばら
 しい街は他にあるのでしょうか。

 街の秋の楽しみは、まだまだ続きそうです。