昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
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旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

北海道旅行No.6 釧路湿原「温根内ビジターセンター」

2011年06月26日 | 北海道の旅
北海道旅行2日目6/4(土)13:30頃、釧路湿原の西岸にある「温根内ビジターセンター」へ到着しました。



「温根内ビジターセンター」の前の案内板にあった釧路湿原の地図です。

湿原の見学スポットの名称と、まわった順を1から4までを書き加えています。

湿原北西の「コッタロ湿原展望台」から「冷泉橋」を回り、再び西岸に戻り「温根内[おんねない]ビジターセンター」へやってきました。

湿原の中央付近にある斜線部分は、「ラムサール条約登録地」で、その周囲の濃い緑のエリアは「釧路湿原国立公園」です。



道道53号線沿いの駐車場から「温根内[おんねない]ビジターセンター」へ向かう入口です。

道路のある少し高い場所の駐車場から湿原横の建物まで木道の階段を下って行きました。



「温根内ビジターセンター」へ向かう道端に白い花が咲いていました。

「オオバナノエンレイソウ(大花延齢草)」のようです。

初めて見る花で、白い三つの花びら(花弁)と、花びらの間に細い萼[がく]がのぞき、花の下には団扇のような葉、三枚が付いており、三枚・三階層の珍しい構造です。

調べると、「オオバナノエンレイソウ(大花延齢草)」は、意外にもユリ科の植物でした。

山ユリなどは、花びら6枚の内、やや幅の細い3枚は萼[がく]とされ、残り3枚が花弁で、「オオバナノエンレイソウ」と同じ構造と説明されています。

確かにツボミの時には3枚の萼[がく]に包まれているようです。

しかし、ラッパにも似たユリの花と、この花が親戚とはやっぱり信じられない気持ちです。



「温根内ビジターセンター」の建物です。

この一帯の湿原の散策を案内する施設で、館内の見学は無料でした。

建物の左右に道は分かれ、向かって右が「釧路市湿原展望台」につながる「釧路湿原探勝道路」、向かって左は温根内湿原を散策する木道です。

向かって右の「釧路湿原探勝道路」は、昭和4年頃、釧路から鶴居村を結んだ馬ひきトロッコ列車「植民軌道雪幌線」の軌道敷跡だそうです。

平坦な線路なら馬でも連結したトロッコを牽くことが出来るようで、歴史過程を感じさせるよく考えられたアイデアです。

昭和43年には廃線となったようで、今では北海道自然歩道の一部にもなっているようです。



「温根内ビジターセンター」の正面の案内板に冒頭の地図と並べてあった、周辺の遊歩道の地図です。

西岸に沿って「釧路湿原探勝道路」が真直ぐ南に延び、付近を散策する木道が整備されていました。



「温根内ビジターセンター」に入ると釧路湿原の案内地図があり、下のスポット名称のボタンスイッチを押すとランプが点灯するものでした。

地図の上に新聞の切り抜きが掲示され、新聞記事の地図の部分を拡大表示しました。

新聞切抜きは、北海道新聞 2002年(平成14年)6月26日(水曜日)の記事で、タイトルは「なるほど釧根」「釧路町の地名はなぜ難しい?」とあります。

記事の中には、釧路市から東に約20Kmの「尻羽岬」までの道道142号に沿ったエリアの地図と、読みづらい12ヶ所の地名が掲載されていました。

釧路から東の道道142号は、日本有数の難読地名ラインのようです。

■新聞記事の難読地名です。チャレンジしてみて下さい。
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1 又飯時、2 来止臥、3 十町瀬、4 浦雲泊、5 跡永賀、6 初無敵、7 入境学、8 賤夫向、9 分遣瀬、10 老者舞、11 知方学、12 仙鳳祉
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■記事の一部です。
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道内出身者でも釧路町の地名は読めない人が多いという。
難しい漢字の地名が釧路町に多いのは一体なぜだろう。
北海道の地名の多くはアイヌ語からきていることは周知の通り。その多くはアイヌ語の意味を大切にするため、読みに合わせた漢字を当てている。
釧路町と十勝管内足寄町に「キトウシ」という地名がある。「キト」はアイヌ語で「行者ニンニク」、「ウシ」は「群生」。
つまり「行者ニンニクがたくさんある場所」という意味だ。しかし、足寄町の「キトウシ」は「喜登牛」と比較的読みやすいのに、釧路町は「来止臥」と難しい。
釧路町の「入境学」(ニコマナイ=川じりに流木の集まる川)にも言える。
似た読み方として札幌の「真駒内」を例に取ると、「川」を意味する「ナイ」を「内」とするのは読みやすいが、「入境学」は「学」を「マナイ」と読ませている。
 なぜ釧路町はこ人なにも難しい漢字そ当てた地名が多いのか。
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■回答 難読地名の読み方
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1 又飯時[マタイトキ]、2 来止臥[キトウシ]、3 十町瀬[トマチセ]、4 浦雲泊[ポントマリ]、5 跡永賀[アトエカ]、6 初無敵[ソムテキ]、7 入境学[ニコマナイ]、8 賤夫向[セキネップ]、9 分遣瀬[ワカチャラセ]、10 老者舞[オシャマッポ]、11 知方学[チホマナイ]、12 仙鳳祉[センポウシ]
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この地名の文字を考えた理由には諸説があるようで、もっと難解なようです。

又、この新聞の発行日は、2002年6月26日で、9年間もここに貼ってある理由もさらに難解です。



「温根内ビジターセンター」横の木道です。

建物から出ると、霧と冷気が漂いはじめ、軽装では寒くなってきたので少しだけ歩いてみました。

■木道の脇にあった案内板です。
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温根内周辺の植生
温根内の周辺は、ヨシ・スゲ湿地(低層湿原)、ミズゴケ湿原(高層湿原)、ハンノキ林、丘陵地の林などで成り立っており、釧路湿原の主な植生を観察できます。
これから先の図鑑にそれぞれの説明がありますので、参考にして下さい。
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案内板には「やちまなこ」、「やちぼうず」の説明があり、以下に記します。



案内板に「やちまなこ」の図と、説明文がありました。

■「やちまなこ」の説明文です。
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やちまなこ
ヨシ・スゲ湿原の中に、小さな水面がぽっかり開いているところがあります。これは「やちまなこ(谷地眼)」とよばれています。「やち」は湿地をいい、水面が光る様が瞳のようなところからその名がついたと言われています。
水面の大きさに比べて、水深は深く、横から見ると図のように口のすぼまった壺型になっていて、夏には水草類で水面が隠れることもあり、湧水[ゆうすい]など水の流れと泥炭[でいたん]との関係で様々なものができます。
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案内板のあった木道のすぐ脇に「やちまなこ」とおもわれる池がありました。

湧水があるようにも思える水のきれいな池でしたが、図のような深さでは木道を造るにも苦労があったと思われます。



案内板に「やちぼうず」の写真と、生育過程の図や、説明文がありました。

写真を見ると蓑[みの]を着た秋田の「ナマハゲ」をイメージします。

■「やちぼうず」の説明文です。
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やちぼうず
丘陵に誓い沢地ハンノキ林に、写真のようなものがたくさんみられます。
これは「やちぼうず(谷地坊主)」と呼ばれ、スゲ類等の株が図のような過程でてきたものです。いろいろな生き物のすみかになっています。
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「釧路市湿原展望台」の建物です。

高台に造られたこの施設からは、湿原を眺望できるようです。

濃い霧と、冷気が立ち込めて、とても湿原を展望したり、散策する気になれなくて、入館を止めました。

修学旅行の生徒たちを見かけましたが、先生に連れられて湿原に歩いて行ったようです。

濃い霧の中の湿原散策は、印象深い想い出になったものと思われます。

■「釧路市湿原展望台」の建物のそばに釧路湿原の案内板がありました。
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釧路湿原国立公園
釧路湿原国立公園は、わが国の湿原総面積の6割におよぶ広大な釧路湿原を中心に、その周囲の丘陵と湖沼を含み、釧路市・標茶町・釧路町・鶴居村にまたがる26.861ヘクタールの面積を有しています。
ハンノキの木立を点在させたヨシの草原と蛇行する河川などがおりなす広大な水平景観、その中に見られる動植物のさまざまな営みと原自然の保存度の高さは、わが国では他に類例がない特異性をもっています。
湿原の主要部分は、ラムサール条約により水鳥の生息地として国際的に重要な湿地の指定・登録を受け、国際的にも重視されています。
このかけがえのない自然を私達の大切な財産として永遠に保護するとともに、その特性を生かした利用を図るために、昭和62年7月31日わが国28番目の国立公園に指定されました。
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上段の案内板と並んで、周辺の散策路の案内図がありました。

図の上部には「温根内ビジターセンター」から続く「探勝道路」が見え、かつては馬ひきトロッコ列車が走る風景が見られたと思われます。

■湿原展望遊歩道の説明文です。
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湿原展望遊歩道(北斗展望台園地)
この歩道は一周約2.5キロメートルあり、だれでも軽装で気軽に釧路湿原を展望・観察できるように大部分が木道になっています。いざない広場からサテライト展望台までの右回り約15キロメートルは、車椅子でも行くことができます。
遊歩道途中の各広場には、釧路湿原に関する様々な解説があり、一周することによって湿原の特徴を理解できるようになっています。あおさぎ広場・サテライト展望台・タンチョウ広場からは、雄大な釧路湿原の四季折々の変化を見ることができます。
管理 釧路市・(社)釧路観光協会
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