昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
何気ないものに意外な歴史を見つけるのも
旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

イタリア旅行No.26 夜の「トレビの泉」「スペイン広場」

2011年03月12日 | 海外旅行
【東北地方太平洋沖地震で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。】

11/13 イタリア旅行5日目「コロッセオ」の見物を終え、「トレビの泉」へ行きました。



通りを進むと広場があり、一段低くなった場所に「トレビの泉」が見えてきました。

土曜日の夜、あたりは観光客であふれています。

すぐ前に「自由の女神」の仮装した人がいますが、チップ目当ての新商売でしょうか。



泉の背後の壁面中央に大きな海神ネプトゥヌス像(英ネプチューン)と、向かって左に豊饒の女神ケレース像、右に健康の女神サルース像が並んでいます。

その下には海馬(ヒッポカンポス)と、それを操るトリトンが二対配置され、向かって左の暴れる海馬は荒れた海を表現しているようです。

ライトアップされた「トレビの泉」の風景は、とても神秘的です。



泉を見下ろす広場から見た夜の「トレビの泉」の風景です。

泉に背を向けて肩越しにコインを投げる人、記念写真を撮る人、泉の周囲は大勢の人があふれていました。

「トレビの泉」は、無名の建築家ニコラ・サルヴイにより、1762年に完成しました。

「トレビの泉」は、紀元前19年の水道施設を起源とし、異民族により破壊された施設の再建は1453年に始まったものの棚上げとなっていたようです。

ローマ教皇庁の財政を立て直した教皇クレメンス12世(在位1730~1740年)は、泉の再建に着手、コンクーを開催して若い建築家ニコラ・サルヴイを選出しました。

クレメンス12世は、フィレンツェのコルシーニ家の出身で、アルノ川河畔に建つ「コルシーニ宮殿」を思い出しました。

又、施設建設のコンクールは、「サン・ジョヴアン二洗礼堂」の天国の門の制作で対決したギベルティと、ブルネッレスキの物語を思い出します。



「トレビの泉」から「スペイン広場」にやって来ました。

ここも大勢の観光客で賑わっていました。

階段の上にライトアップで白く輝く「トリニタ・デイ・モンティ教会」が見え、スペイン広場の夜の景色を美しく飾っています。

下の広場には舟のようなオブジェの噴水がありましたが、あふれる人で撮影を断念しました。



階段の風景です。

多くの人が階段に座り、名所の風景を楽しんでいます。

映画「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーン扮するアン王女がジェラートを食べていたのはこのあたりだったのでしょうか。



階段の途中から見下ろした風景です。

下のスペイン広場から正面に進んだ有名ブランドの店が並ぶ「コンドッティ通り」にも人波みがあふれています。

階段途中の踊り場を見ると、警官が楽器を持つグループに何か話していました。



階段の上に「トリニタ・デイ・モンティ教会」が見えてきました。

二つの鐘楼がそびえる珍しい建物で、教会の前に高い石柱「オベリスク」が建っています。

「オベリスク」は、古代エジプトで造られて神殿などに置かれた石のモニュメントですが、これはローマで造られた模造品のようです。



137段の階段を上りつめた「トリニタ・デイ・モンティ教会」の前にある「トリニタ・デイ・モンティ広場」です。

広場は、スペイン広場を見おろす観光客と、似顔絵を描く画家で賑わっていました。



「トリニタ・デイ・モンティ広場」から見上げた「トリニタ・デイ・モンティ教会」です。

土曜日18:00頃でしたが、教会に入って見るとミサが行われており、荘厳な讃美歌が聞かれました。



「トリニタ・デイ・モンティ教会」の玄関への階段から見た「トリニタ・デイ・モンティ広場」や、その向こうの風景です。

左端の「オベリスク」の向こうに「コンドッティ通り」の街灯が続き、その右にライトアップされた「サンティ・アンブロージョ・エ・カルロ・アル・コルソ聖堂」のファサードと、クーポラが美しく輝いていました。

ツアーは、「オベリスク」で集合し、再びバスで「カンツォーネディナー」へ向かいました。



ヴァティカンの「サン・ピエトロ広場」前から見た夜の「サン・ピエトロ大聖堂」です。

青く輝くクーポラ(円蓋)は、フィレンツェのクーポラをお手本にミケランジェロによって造られたものです。

「カンツォーネディナー」を終え、近くのホテルまでの途中、バスの運転手さんの好意で立寄って頂いたと記憶しています。



「サン・ピエトロ大聖堂」の右手にある法王庁の建物です。

明りがついている最上階の二つ窓の辺りが、ローマ法王の部屋だそうです。

窓から「サン・ピエトロ広場」に集まった人々に語りかける法王の映像が浮かんできました。

ここから数百メートルのホテルへ宿泊、窓から見えたクーポラにもちょっと感動しました。