昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
何気ないものに意外な歴史を見つけるのも
旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

ギネス認定世界一の「夢吊橋」

2007年05月11日 | 山陽地方の旅
チューリップ園の次に、広島県世羅町の「夢吊橋」を見に行きました。


平成8年完成した「夢吊橋」は、ちょっと変わった「吊床版橋」というタイプの吊橋で、最大支間長が147.6mあり、「吊床版橋」ではフランスのGent Lignonを抜いて世界一だそうです。
「夢吊橋」は、「八田原ダム」にできた芦田湖畔に架かった橋で、両岸とも険しい山になっています。
人が歩いて渡る橋で、自動車は渡れません。



「八田原ダム」は、福山市に河口がある芦田川の上流にあります。
平日にはダムの内部にエレベーターで降りて、内部の監査路が見学できるそうですが、平日・祭日に限られまだ見学したことがありません。



「八田原ダム」の芦田湖に架かる「八田原大橋」で、瀬戸大橋で見たタイプの構造です。
一般道の橋で、「夢吊橋」のすぐ近くにあります。



説明板に表示されていた「夢吊橋」の断面図です。
橋の床に通されたケーブルで吊られている構造で、実際に歩いてみると、ほとんど揺れがありません。それが吊床版橋の特長でもあるようです。



ゆれる橋を思い出しました。
一昨年の夏、南紀旅行の途中で奈良県十津川にある「谷瀬吊り橋」に行きました。
歩くとかなり揺れて、こわがっている人が多かったのを思い出します。
しかし、郵便配達のバイクが、スイスイと走って渡っていたのにはちょっと感動でした。

かって「谷瀬吊り橋」は、297.7mと日本一長い「歩道吊橋」でしたが、最近では390mの「九重“夢”大吊橋」に日本一の座を譲っています。 
世界最長の吊り橋は、何と言っても明石海峡大橋で、全長3,911mだそうです。


 
「夢吊橋」の入口です。
ギネスの世界一の認定書を印刷した金属板もすぐ横に掲示されていました。
駐車場から5分程度の場所にありますが、新緑の道を歩いているとウグイスの鳴声がとてものどかな気持ちにしてくれます。(以前来た時もよく鳴いていました)


■夢吊橋に掲示されていた説明文を転記します。
「夢吊橋」は、八田原ダム・芦田湖畔に架かる世界一支間長の長い吊床版橋です。この橋は、吊構造の特性を活かした新しいタイプの橋で、古くから中国の奥地や中央アジア各地に見られる、藤づるなどを利用した吊橋と基本的には同じで、谷や川の両側に張り渡したケーブル(PC用高張力鋼材)を薄いコンクリートで包み込んで床版とし、その上を直接人が通れるようにした構造です。
「夢吊橋」(世界一の吊床版橋)と八田原大橋は、八田原ダム・芦田湖畔周辺の水辺景観を創出するモニュメントです。このため、夢吊橋は急峻な地形等の施工条件と景観上の配慮から、吊床版橋としました。
吊床版橋の特長は、自重が軽く、プレキャスト施工により工期が大幅に短縮でき、振動特性や耐風安定性に優れており、大型機械の搬入が困難な場所や急峻な地形での施工も可能で、圧迫感のある塔などがなく、景観的にも優れたスレンダーな橋梁です。
「夢吊橋」という名称は、甲山町が世界一の橋に広く親しんでもらうため、一般から愛称を募集し決定しました。

次回は八重山旅行の記録を再開します。