武産通信

東山三十六峰 月を賞で 雪を楽しみ 花に酔う

刀剣乱舞 土方歳三

2015年05月07日 | Weblog
 いま若者に人気の刀剣乱舞に登場する和泉守兼定は土方歳三の佩刀である。新選組副長、土方歳三。幕末の京都を疾風の如く駆け抜け、函館の五稜郭に散った35年の生涯。
 モノレールに乗って多摩の土方歳三の生家を訪れる。生家は土方歳三資料館になっている。
 正面奥に陳列されているのが和泉守兼定、二尺三寸一分六厘。慶応三年二月日と刻まれている。地鉄は柾目肌で、互の目乱れの刃文は覇気がある。拵は当時のもので、柄は白の鮫革に黒の柄糸巻き、縁(柄の鍔側に付ける金具)と柄巻の目釘のところが磨り減っている。土方歳三は右手を強く握り込む癖があったようだ。鞘は鳳凰と牡丹唐草が描かれた漆塗り。
 和泉守兼定のはす向かいに特別展示されているのが近藤勇の佩刀、丹波守藤原照門(個人蔵)。摺上げ二尺一寸九分。拵えは黒鞘、柄巻はひねり巻きで透かし鍔。
 土方歳三着装の鎖帷子や鉢金、新選組の誠の袖章などが目を引く。天然理心流の木刀の柄頭には「義」の文字が刻まれる。赤樫の木刀は握りが太く、重さも普通の木刀の倍はあるであろう。
 帰り際に資料館備え付けの天然理心流の木刀を振ると、土方歳三に出会った感じがした。

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