梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

寝覚月稽古場便り・4

2009年08月31日 | 芝居
正午より『河内山』『桔梗旗揚』と続けて<初日通り舞台稽古>。

『桔梗旗揚』「馬盥」の腰元、いや~大変! 足への負担は5月の『暫』以上です。なにせ40分正座ですから…。
緊迫した場面ゆえに、ゴソゴソ動くのもはばかられます。よいタイミングを見つけて、パッと足の組み替えができればよいのでしょうが、そういうノウハウがまだ掴めておりませんでして…。
よい意味で<海千山千>になりたいものです! 本当に。

『鈴ケ森』は<総ざらい>。

『竜馬がゆく』は1回目の<舞台稽古>でした。
序幕の「ええじゃないか」の群衆。台本のト書きにある、女装した親父やら、侍のなりをした女やら、<奇装奇態>の一群を描くために、衣裳方さんや小道具さんが色々なご用意をして下さいました。
女の衣裳は大層派手な色や柄になっておりますし、男も様々な持ち物を手にします。もちろん、化粧も思い切って滅茶苦茶にしたり、厚化粧にしたりしますし、鬘にも、これから工夫をしてゆくことになると思います。
我々の出番は、2度ほど返して稽古いたしまして、動線や立ち位置、芝居の仕方など細かく直しましたが、演出の齋藤雅文さんから、「朝の11時、この一瞬だけ狂ったようにやってください」とご指示がございました。
時代そのものが狂乱していた、当時の雰囲気が少しでも出せればと思いますが、とにかく皆でイキを合わせてやるしかありませんね!

寝覚月稽古場便り・3

2009年08月30日 | 芝居
午前10時半から、『竜馬がゆく』の「ええじゃないか」メンバーでの<録音>。
生演奏、生の歌のほかにも、S.Eとしても随所でつかうそうです。マイクを前に三味線を弾くなんて、初めての体験で面白かったです。テストのあと、テンポを変えて2テイク録りました。…これが舞台で実際に使われると思うと、さらに責任重大ですが、何度も申すようですが、素人がてんでに弾き流し、ところかまわず歌っているという設定ですから、どうか大目に見て下さいませ…。
引き続いての<総ざらい>も、だいぶスムーズになりました。正味1時間の予定です。


『馬盥』も<総ざらい>。約40分の正座。これまでお勤めになってこられた先輩方の経験談がとっても面白かったのですが、ここでは申せません。だって今月、私が新たな珍談を生んでしまうかもしれないんですもの…。仕事や用事があるお役ではないので、とにかく痺れを切らさないように気をつけるのみ!

『鈴ヶ森』は今日が<附立>。『河内山』と同じく、私は黒衣で裏の仕事です。初めて携わる演目ですのでなんとも申せませんが、諸先輩方によく伺って、師匠の演技を支えられたらと思っております。…それにしましても、雲助との立廻り、面白いですね~。

朝、劇場に向う前に投票。
先ほどまで先輩とお食事をして、帰ってくると<勝負あった>。

これからどうなるのか、目が離せません! 

寝覚月稽古場便り・2

2009年08月29日 | 芝居
午前中に楽屋作り、午後2時から<顔寄せ>。今月の一座はけっこうな人数ですが、勉強会明けの身にとっては余計に大勢に思えました。

そのまま『桔梗旗揚』の<附立>に。今回は「饗応」「馬盥」「愛宕山」の3場での上演です。
この前播磨屋(吉右衛門)さんが光秀をなすったのは、平成12年の9月ですが、そのおりも「饗応」の場がついておりまして、私は<勢子>役で出演しておりました。今回も春永をお勤めになる天王寺屋(富十郎)さんの、陣床几を介錯するお役目でしたが、そのおりのことなど思い出しながら、「饗応」のお稽古を拝見させて頂きましたが、この度は前回とは段取り、演出をお変えになっていらっしゃるのが興味深うございました。続く「馬盥」も同様でしたが、初めてこの場に携わる私は“これまで”を体験しておりませんから、とにかく先輩方についてゆくだけでございます。
それにしてもこれは大変なお役! “正座の行”の最難関でございましょう! 一門の大先輩、歌江さんからも「この役は大変だよ~」と同情されてしまいました…。

続いては『河内山』。師匠の松江出雲守は、私が入門してからでも4度目です。
弟子にとっても、「勝手知ったる」といったお役。

最後は『竜馬がゆく』です。「ええじゃないか」の群衆シーンは、三味線や鉦、太鼓と、鳴物を実際に使いながら。
ただ演奏するだけでなく、踊ったり芝居しながらなので、リズムがだんだんずれてくるのが問題といえば問題でしょうか。
演出の齋藤雅文さんからは、「プロフェッショナルの集団ではないわけだから、ずれたり音が外れたりするのが当たり前なので、そのつもりで」とはいわれておりますが、どこまでが許されるのか、気になるところですよね。ご覧頂くお客様にとって、聞き苦しくないようにしませんと…。
三味線を肩にかけての演奏は意外と平気でしたが、さてこれが舞台に場所を移し、衣裳もつけてとなりますと、どうなりますやら…。





寝覚月稽古場便り・1

2009年08月28日 | 芝居
さてアタマを<本興行>モードに切り替えまして、東劇1Fの稽古場にて、歌舞伎座9月興行『竜馬がゆく 最後の一日』の1回目の<附立>です。

第1場で、<「ええじゃないか」の町人(女)>を勤めさせて頂きますが、三味線を弾くことになりました。
頂いた資料音源を聴きますと、「チャンカチャンカチャンカチャンカ…」の繰り返し(旋律自体は阿波踊りと変わらないんだそうで)、大変というわけではございませんが、大勢が賑やかに唄い踊りながらの群衆シーンの中で、こういうお役をいたしますことは初めてですので、どうなりますでしょうか? 同じく三味線係となったお二人とともに、脚本・演出であられる齋藤雅文さんのご意向にそうよう、勉強させて頂きます。

ついでながら、私は『男装』している女、という設定なのだそうです。浮かれ浮かれて羽目をハズしているということなのでしょうが、どんな格好になるのかしら?

…今日の稽古はこれだけですので、ごくごく失礼ながら、短文にてお別れといたします。


福島県でお休みでした

2009年08月27日 | 芝居
なんの稽古も仕事もない、完オフでしたので、《合同公演》で一緒だった仲間4人で、常磐道をひた走り(私は無免許)…。<スパリゾートハワイアンズ>に行ってきました! 

夏休み中ですから、どこのプールも家族連れや学生同士とかで、まさに「芋の子洗う」ようなありさま。そんな中に、30前後の男4人というグループはどうみてもウいている…。
露天の温泉をメインにして、<遊ぶ>というより<休む>感じで、のんびりさせて頂きました(ウォータースライダーもやりましたけど)。

昼ご飯をとった小名浜港そばの海鮮料理<うろこいち>さん、東京に戻ってからの打ち上げで入った浅草合羽橋のお好み焼き<七五三>。どこも美味しくて、大満足の1日でした。

『合同公演』日記 おわりに

2009年08月26日 | 芝居
昨日までの舞台の興奮と、どっと押し寄せた疲れが入り混じった微妙な体調のまま、午前中に『双面』をご指導下さった藤間御宗家に出演者揃って御挨拶。
そのまま国立劇場へ向い、出演者一同のチケット代金を入金。昼過ぎには、日本芸術文化振興会理事長様へ無事会が終わったことをご報告。
そのまま出演者全員と養成課の皆様で、今回の<反省会>2時間かけて“次へつながる”討議をじっくり。

これで、本年度の《合同公演》に関する仕事は全て終わりました…。
この日を無事に迎えられて、本当によかった!

                ◯

会議後、ご来場頂いた皆様からよせられたアンケートを拝見させて頂きました。
なかに、私の<渡し守 おしず>につきまして、
「研究熱心さが、悪い方向にでている。もっとさらっと演じられたらよい」
という旨の、ご意見がございました(上記は原文のままではございません)。
これだ、この言葉だ! と思いました。

…私は、決して自分が研究熱心だとは思いませんが、勉強会に限らず本興行でも、ひとつのお役を勤めさせて頂くとき、お役の気持ちを見る側に伝えよう、表現しようと思うあまり、過剰な部分が出てしまっていること、最近ようやく自覚させられました(遅すぎるのですが…)。これまで、なんら己を省みることなく、やみくもにがむしゃらにやってきてしまったことを、恐ろしく、恥ずかしく思っておりますが、もっと自然に動けるよう、余計なことをしないよう、考えすぎないように…と、これまでの月日のなかで染み付いてしまったこの<癖>のようなものを、取り除こうとしてる最中の今年の勉強会でも、このようなご意見を頂いたことは、気にしていることだけになんとも悔しく、課題を乗り越えられなかった自分が情けないのです。

一生修行の世界です。この課題を忘れずに、あきらめずに、いつか余分なものが削ぎ落とされた、スッキリした(中身がカスカス、というものでもない)お芝居ができるよう、気をつけてまいる所存です。

どこのどなたなのかもわからないのですが、私にとりまして、肝に命ずべき、大切なお言葉を下さいましたお方へ。
この文章をお読み下さるかどうかもわからいないのですけれど、心より御礼を申し上げたいのです。
本当に有り難うございました!

                ◯

来月は、歌舞伎座さよなら公演<九月大歌舞伎>に出演です!
昼の部『龍馬がゆく』に<「ええじゃないか」を踊る群衆の女>、『馬盥』の<腰元>を勉強させて頂きます。
どうぞ大勢のお出ましをお願いいたします。そして、どうぞご指導ご鞭撻のほどを!


期間限定《合同公演》日記
これにて 完

ただ感謝のみです

2009年08月25日 | 芝居
本日、第15回《稚魚の会・歌舞伎会 合同公演》、無事千穐楽を迎えることができました。
出演者一同、無事にこの日を迎えられましたこと、ご来場下さいました方々に、心より感謝申し上げます。

国立劇場からのご提案によりまして、<より若手のための勉強会>となった今回。
年明け早々の最初の会議以来、不安な気持ちでいっぱいでした。
これまで運営の面でも舞台の面でも、なにくれとなくお世話下さった先輩方がいらっしゃらない状態で、はたしてどれだけの成果をあげられるのか。
集客力、事務能力におきましても、大変心細く、今日の今日まで、(本当に大丈夫なのだろうか)という思いは消えませんでした。

正直申しまして、反省点、課題点多々。真摯に受け止めねばなりません。
御覧下さった皆々様の、率直なご意見、ご指摘を賜り、次回少しでも改善してゆかねばならないと思っております。

ただ…。
今回のような形態になって、我々がこれまで以上に<勉強>になったことはとても多うございました。
大役に挑戦できた者、事務の大変さを知った者、お客様とのつながりやご縁というものの大切さがわかった者…。
色々な面での初めての経験に、これまでの意識を大きく変えられました。そして、これまで先輩方にいかに甘えていたのかを知りました。

各班、各演目、各役の成果がそれぞれ分かれるのは、これまでもそうだったのかもしれません。
が、そういうこととは別の次元で、今回の出演者それぞれは、ひとことでは表しにくいのですけれども、貴重な時間を過ごさせていただき、大事なコトを学んだと、私は思っております。信じております。

もっともっと、この会の水準があがり、「やっぱり若手に託してよかった」と、御覧下さった方々におっしゃって頂けるようになるまでは、まだ時間がかかると思います(もちろん、私を含めてです!)。
そういう意味で、文字通り<稚魚の会>なんだな、と、強く感じました。

勉強するしかありません。稽古するしかありません。その成果を、毎夏に問うしかありません。
どうぞ、今後とも我々をお見守り下さいませ。
どんどんご意見ご指摘を下さいませ。

ひたすらお願いする次第です。

               ◯

『双面』渡し守おしず。
当初感じた難しさがだんだん楽しさになり、それがまた怖さになってくる…。
お稽古が始まってから今日までの、3ヶ月間の感想です。

お目まだるいものをお見せしてしまいましたが、公演中、とにかく楽しく、学んだことを大切にやるだけ! という思いのみで勤めさせて頂きました。
こういうお役を、勉強会といえどもさせて頂けるのは、まだまだ先の話と思っておりましたが、これも会の顔ぶれが変わったためとは申せ、これまでにない経験をさせて頂きましたこと、有難く思っております。

ご指導下さいました藤間勘祖師、勘十郎師はじめ、多くの方のお力で、なんとか勤めおおせることができました。
この場をおかりして、あつくあつく御礼を申し上げまして、まずは4日間の舞台を終えての御挨拶とさせて頂きます。

今回の《勉強会》に携わった、全ての人々に感謝!
本当に、本当に有り難うございました!!

2日目と3日目のこと

2009年08月24日 | 芝居
《合同公演》のあいだは、本当に時間の流れが速い!
気がつくと、4分の3が終わってしまいました…。

初日の緊張は解けましたが、つまりはこれからが勝負です! 余計な気負いを捨てて、教わったことを守りながら、どれだけ自分の理想に近づけるか…。
初日、そして昨日と今日の舞台、確実に変わってきています。
相手の台詞や浄瑠璃のノリだって、毎回同じというわけではありません。だから、それに合わして、その場でフッと生まれるもの、その場で変えてゆかなくてはならないものもあると思います。
そこが面白く、難しいところですが…。

大勢のお客様を前に演じるということに、ちょっとずつですがゆとりを持って取り組むことができてきました。
よい意味での<慣れ>が、<熟れ>になるように!

明日はもうラストステージ!
悔いのないように全力で演じます!






なんとか初日を終えることができました

2009年08月22日 | 芝居
お陰様をもちまして、無事《合同公演》初日の舞台を終えることができました。
大勢の皆様がお越し下さり、あたたかくお見守り下さいました。心より御礼申し上げます。

初日は、やはり多分に緊張いたしますが、それでもなんとか落ち着いて演じることができました。
やはり、人が入った客席を前にすると、演技にもより“実感”がわきますね!
どこまでおしずらしくいられるか。難しい課題なのですが、今日頂いた勘十郎師のダメだし、御覧下さった諸先輩方、そして仲間たちのご指摘、感想もしっかり吸収して、あと3回の舞台を悔いのないよう、常に前進の気持ちを忘れずに取り組んでまいります!

事務的な仕事も、まずは大過なく勤められました。我々の会ですから、我々がきちんと運営、実行していかなくてはならないのは当然のことですが、各人各役を勤めながらの作業となりますので、養成課の皆様はじめ、大勢のお力を頂かなくては成り立ちません。様々な面で助けて頂いております。本当に有難いことでございますが、こちらが甘えてしまうことのないよう、今後も自戒して勤めてまいります。

初日祝い、というわけではないのですが、終演後は先輩や仲間と食事をご一緒しまして、いろいろ芝居話になりました。みんなの、会への思いもよくわかり、それだけに、「まず今回をしっかりと!」、そして「次回につながる成果を!」ということが、本当に大切なのだということを強く感じた次第です。

…出演者が大きく変わった今年度。とにかく全員真剣に!
出せる限りの力を尽くし、大役を勉強させて頂ける有難さを忘れず、真摯に、熱く!

残り3日間も、何卒よろしくお願い申し上げます!!

あと1日で!!

2009年08月21日 | 芝居
B班『双面』『源氏店』の<初日通り舞台稽古>でした。

B班の本番上演中は、私はチケット事務その他の用事をこなしますので、『双面』おしず役の京紫さんのお手伝いもできません。今日の稽古を拝見させて頂くのみですが、やはり先輩のお舞台は、大変勉強になりますね! 素敵なところはどんどん真似してゆかないと…!
『源氏店』では、弟弟子の梅秋が与三郎の大役を勉強させて頂きますが、経験の有無、技倆の差は別として、一幕の主役という責任を、しっかり果たしてもらいたい! とにかく、監修・指導である師匠の教えを大切にしてもらいたく思っております。

ついに明日は初日! おかげさまで<完売>となりました!
皆様からのあついご支援、厳しきご指導を、何卒よろしくお願い申し上げます!

ついに明日開幕の《合同公演》!
土日公演はお陰様でほぼ完売!(当日券除く)
平日ヒル公演は<あと僅か>、ヨル公演は<余裕あり>!
最新チケット状況はこちらから!
どうぞよろしくお願いいたします! 



あと2日に!

2009年08月20日 | 芝居
A班『双面』、『源氏店』の<初日通り舞台稽古>。

9時楽屋入り、9時半化粧開始、10時完成、10時半着付け、11時稽古開始…。
あっというまでした。
なんとか落ち着いて演じることができましたが、姉さんかぶりをして、<厚司(あつし)>というアイヌ模様のどてらを羽織った上で踊る幕開きの一くさりは、思った以上に体のあがきが悪かったので、気をつけたいです。松若一行が来て、全てを脱いだ時の身の軽やかさといったら!

しかしマァ暑うございました! ポタポタポタポタ恥ずかしいくらい汗が流れました。気を失ってジッとしている間がいちばんつらいですね。踊っている間はそんなこと感じてる余裕もないので…。

本番へ向けての、いろいろな課題、注意点もわかり、あとは全力でやるだけ!
楽しく、真剣に、<勉強会>としての『双面』を勤めるのみです!

まもなく本番《合同公演》、土日公演は完売の回もでました! 平日のヒル公演も残席わずかとなりました。有り難うございます!
平日ヨル公演は<余裕あり>ですので、何卒よろしくお願いいたします。
最新チケット状況はこちらから!




あと3日です!

2009年08月19日 | 芝居
『双面』<総ざらい>。
勘十郎師のお言葉、そして、昨日の稽古を撮ったビデオを観て「こりゃダメだ」と思った部分を気をつけながら、最後の素稽古に臨みました。
浄瑠璃のノリは掴めましたから、だいぶリラックスできました。ただ、50分ちかい曲ですので、ペース配分と申しましょうか、どこに重点を置くか、師のおっしゃる「抜くところは抜く」ということを考えますと、もう少し楽に(いい意味で)できるのではないかな…。

あとは声の調子を安定させたい! 眉なしのお役ですから、少し低めのほうがお役の雰囲気がでるのですが、ともすると高い方へゆきがちになりますので…。
若やいだ娘姿の、お組と法界坊と印象が同じになってはご迷惑になってしまいます。気をつけなければ!

稽古後は、吉例の<手締め>。ついに舞台稽古がやってくる!
ここちよい緊張感…。

一方『賀の祝』A、B班は本日<初日通り舞台稽古>。
チケット事務作業もあって、部分的にしか拝見できませんでしたが、にわかに活気づいた小劇場の楽屋の雰囲気、これが《合同公演》なんだなァ…。

           ◯

“揚羽”様からのご質問に、この場でお返事させて頂きます。

今公演の終演時間は、あくまで予定ですが、昼の部は3時10分ごろ、夜の部は8時10分ごろに終演いたします。
また、これまでどおり、終演後には劇場から各方面へのバスが運行されます。

よろしくお願いいたします!

《合同公演》、いよいよ土日公演は残席僅少!
まだ間に合います! 平日公演は<余裕あり>。
最新チケット状況はこちらから!


あと4日!

2009年08月18日 | 芝居
さあ、いよいよ《合同公演》『双面』組も本稽古となりました!

午前10時より<顔寄せ>、引き続いて<附立>でした。
これまでのお稽古中に使っていた、テープでの演奏に慣れてしまった体にとって、初の生演奏による今日の稽古は一番緊張します。三味線のノリや間合い、語りの変化に、とまどってしまうことが本当に多いのです。(以前『団子売』を勉強させて頂きましたときも、文楽座ご出演時のテープで稽古をし続けてきたので、実際のノリとのあまりの違いに面食らったことがありました…)

今日の稽古は、そういう意味で探り探りの部分もありましたが、まずは慌てず、落ち着いて踊ることができました。今日の具合をみてみると、もっとたっぷり音を使うことができそうです。勘十郎師からは「これ以上重くならないように」とのご指示がありました。お役の求める貫禄を意識しすぎたのかもしれません。サラリと「捨てる」部分もなくてはいけないとのことで、これは今の私にとってはかなり難しいことですが、おおらかに、大きく、のびのび演じたい! 

稽古後には、仲間からも率直な感想、意見をもらいました。自分では気がつかない部分を、色々と言ってくれ、有難かったです。少しでも、明日はかならず前進!
…それにしても、やぱり気を失ってる間がつらいなァ…。

『賀の祝』と『源氏店』は<総ざらい>。事務作業をしていたために、あまり仲間のお稽古を拝見できませんでしたのが、残念というか申し訳ないというか…。

全ての稽古後に、出演者全員による<全体会議>をひらいて諸々の討議をし、解散いたしました。

《合同公演》、なんとか大入り満員にしたいです!
今からでも遅くない! チケットはこちらから!

無事終わりました!

2009年08月17日 | 芝居
お陰様をもちまして、《苫舟の会 研究公演》《趣向の華》の両会を無事に終えることができました。
《研究公演》は、ある意味自分が踊るよりも緊張もし、責任も重い後見役でしたので、なかなか気が張りました~。
大過はなかったですが、反省点も残りました。(蜘蛛の糸の投げ方はムツカシイ~!)

《趣向の華》『有馬猫』は、昨日の《研究公演》のあとにも、また本日の昼間にも舞台稽古をいたしましたので、だいぶ幹事を務めることができ、また先輩からも沢山のアドバイスを頂きました。そのおかげで、上手くできたかどうかは別としても、いくつかの不安がなくなり落ち着いて演じることができました。
意地悪な腰元役。皆さんが「地でやれるから楽でしょ」とおっしゃるのですが、何度もいいますが、人を縛り上げたり割れ竹で叩くなんてことは性に合いません! される側の方がよいくらいですから!(これもアブナいか)

参考資料がほとんどないお芝居を、紋付袴姿での上演とはいえ、一から作り上げてゆく楽しさと難しさ。本当に、よい勉強をさせて頂きました。主催であられる藤間勘十郎師、尾上青楓師に、この場をかりまして心より御礼申し上げます。

            ◯

…実は今日から《合同公演》が本稽古となっています!
国立劇場大稽古場にて、午前中に『賀の祝』、昼過ぎに『源氏店』の<附立>。
私は《趣向の華》に出る前に、『賀の祝』のお稽古を拝見させて頂きました。
いよいよこの日が来てしまったのです。数ヶ月間の成果が試されるときが…。
『賀の祝』出演者たちの、静かな闘志、緊張感が、ひしひしと感じられました。

明日は私が味わう番! サァ~やるぞ~!!!


開催迫る《合同公演》!!
チケットはお求めになりましたか?
まだまだ間に合います! 最新のチケット状況をこちらから確認してお早めのご注文を!!


お一人でも多くの方と、劇場でお会いしたいです!

しばし《合同公演》から離れて

2009年08月15日 | 芝居
本日も国立劇場で『双面』の<自主稽古>をしてから、四谷に向って《研究公演》と《趣向の華》のお稽古。今日はいわゆる<総ざらい>のようなものです。

『有馬猫』の腰元、やはり責め場は難しい! 自分のなかに、こういう場面のイメージがわかないのは、経験の浅さゆえ。情けないです。ご一緒の先輩がいろいろと教えて下さいますのが、本当に有難いです。なんとか早く自分のものにして、きちんと勤められるようにしたいです。
憎々しい役ですが、へんにオーバーになって行儀が悪くならないように気をつけなくてはいけないのですけれど、といって遠慮しても、今度は責められる側、萬屋(梅枝)さんの哀れさが引き立たなくなってしまうので、さじ加減がなんともかんとも…。

それにしても《趣向の華》は盛りだくさんな内容ですよ!
俳優の演奏による『藤娘』は、立方が音羽屋(坂東亀三郎)さん! もちろん衣裳付きで。
珍しい常磐津の『仮名手本忠臣蔵 大序』は、尾上流の尾上青楓師の浄瑠璃と藤間勘十郎師の三味線で。
舞踊メドレー『一寸顔見世』は、坊ちゃん方が総出演。オイシイとこ取りの、めくるめく展開…。
そして“袴歌舞伎”『有馬猫』! まさに『趣向』の魅力満載。目で耳で楽しめることうけあい!
チケットも完売だそうで。むべなるかな…。

明日が本番の『苫舟の会 研究公演』も、目出度く完売だそうです!
サァ明日は後見で頑張ろう! …と書いてはみたものの、後見を頑張るということは、つまりはあまり頑張らないということですな…。

さりげなく、なんとなく、確実な仕事を!