本日は『外郎売』『黒手組曲輪達引』が、続けて<初日通り舞台稽古>でした。何時に開始かははっきりとは決められておりませんので、『外郎売』に先立ち、午前十一時から始まる『江戸の夕映』や『雷船頭』、『保名』『藤娘』の舞台稽古にどれくらいかかるかを予想して楽屋入りをいたしました。一時間半弱の『江戸の夕映』が、久しぶりの上演だけに時間がかかるかと思い、それなればこそマッサージに行けるとふんでいたのですが、とりあえず十二時半に楽屋入りしてみましたらすでに終了。思いのほか順調に進んだようで、今さら外出する余裕がなくなってしまいました。残念ながら明日以降に持ち越しということで、楽屋で化粧前の整理や細々とした準備をいたしました。
師匠をお出迎えした後、『外郎売』の<新造>の化粧開始。『雷船頭』の間に仕上げ、『保名』の最中に着付。あとは出番前にカツラをかぶるだけ、という状態にして、客席に回って成田屋(海老蔵)さん初役の『藤娘』の舞台稽古を拝見させて頂きました。…こちらでも、いつもと違う演出があって、ちょっと驚きでした。お楽しみに。
さて、『外郎売』は午後三時半過ぎに始まりました。開幕前には私たち<新造>役をはじめ、浅葱幕前の<奴>の皆々の居所合わせです。実際舞台にあがりますと、お稽古場とは座る位置が変わりまして、ほぼ舞台中央になりました。成田屋(團十郎)さんの演技がよく拝見できて、ちょっと役得。またいろんなお役の後見の動きも見ることができますので、勉強になります。もちろんジロジロは見ませんよ。
終演後、立ち回りの段取りのダメだしなどございましたが、とりたてて問題なく終了、道具を転換して、午後五時過ぎから『黒手組曲輪達引』。こちらは昨日舞台での総ざらいをしているので、トントン進みました。…今日に限って、お稽古順の都合で『外郎売』から続いていて、しかも双方ともに同じ<新造>役ですので、化粧は落とさずそのまま衣裳だけを変えました(カツラは両演目共用です)。明日からは間に<長屋の女房>が入るので、その都度化粧し直すことになりますが、これは当然なことです。
さて私が舞台上ですることになる、京屋(雀右衛門)さんがお勤めの揚巻の用事ですが、今日の稽古を“やった後”で、役割分担や段取りが決まりました。事前にいちいち細かく決めても、実際の舞台では何があるか、何をできるかわからないもの。今日の様子を見た上で考えたほうがより現実的なのです。揚巻付きの<番頭新造>が、京屋さんのお弟子の京蔵さんですので、万事をとりまとめて下さいました。京屋さんが端折っていた着付の裾を降ろすときに、同じ役の一人とともにお手伝いをいたします。しっかりとサポートできるよう気をつけます。
午後六時半過ぎには終演、それから楽屋風呂に入って白粉を落とし、七時半過ぎに楽屋を出ました。
さあ明日から<團菊祭>の始まりです。聞くところによりますと、前売りがとても好評だそうで嬉しいです。女形三役奮闘! と格好をつけたいところですが、「控えめに おとなしく」が身上なわけで、まずは先月に引き続き、女形の仕事をしっかりと学ばせて頂きます。
先々日に出題したクイズですが、解答は明日発表いたします。それからお楽しみ写真もアップしましたので、探してみて下さい。
写真は『黒手組曲輪達引』で私が履く<ポックリ>です。初めてこれを履いた時は、全然歩けませんでした。
師匠をお出迎えした後、『外郎売』の<新造>の化粧開始。『雷船頭』の間に仕上げ、『保名』の最中に着付。あとは出番前にカツラをかぶるだけ、という状態にして、客席に回って成田屋(海老蔵)さん初役の『藤娘』の舞台稽古を拝見させて頂きました。…こちらでも、いつもと違う演出があって、ちょっと驚きでした。お楽しみに。
さて、『外郎売』は午後三時半過ぎに始まりました。開幕前には私たち<新造>役をはじめ、浅葱幕前の<奴>の皆々の居所合わせです。実際舞台にあがりますと、お稽古場とは座る位置が変わりまして、ほぼ舞台中央になりました。成田屋(團十郎)さんの演技がよく拝見できて、ちょっと役得。またいろんなお役の後見の動きも見ることができますので、勉強になります。もちろんジロジロは見ませんよ。
終演後、立ち回りの段取りのダメだしなどございましたが、とりたてて問題なく終了、道具を転換して、午後五時過ぎから『黒手組曲輪達引』。こちらは昨日舞台での総ざらいをしているので、トントン進みました。…今日に限って、お稽古順の都合で『外郎売』から続いていて、しかも双方ともに同じ<新造>役ですので、化粧は落とさずそのまま衣裳だけを変えました(カツラは両演目共用です)。明日からは間に<長屋の女房>が入るので、その都度化粧し直すことになりますが、これは当然なことです。
さて私が舞台上ですることになる、京屋(雀右衛門)さんがお勤めの揚巻の用事ですが、今日の稽古を“やった後”で、役割分担や段取りが決まりました。事前にいちいち細かく決めても、実際の舞台では何があるか、何をできるかわからないもの。今日の様子を見た上で考えたほうがより現実的なのです。揚巻付きの<番頭新造>が、京屋さんのお弟子の京蔵さんですので、万事をとりまとめて下さいました。京屋さんが端折っていた着付の裾を降ろすときに、同じ役の一人とともにお手伝いをいたします。しっかりとサポートできるよう気をつけます。
午後六時半過ぎには終演、それから楽屋風呂に入って白粉を落とし、七時半過ぎに楽屋を出ました。
さあ明日から<團菊祭>の始まりです。聞くところによりますと、前売りがとても好評だそうで嬉しいです。女形三役奮闘! と格好をつけたいところですが、「控えめに おとなしく」が身上なわけで、まずは先月に引き続き、女形の仕事をしっかりと学ばせて頂きます。
先々日に出題したクイズですが、解答は明日発表いたします。それからお楽しみ写真もアップしましたので、探してみて下さい。
写真は『黒手組曲輪達引』で私が履く<ポックリ>です。初めてこれを履いた時は、全然歩けませんでした。