梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

年の瀬となりました

2012年12月03日 | 芝居
ご無沙汰いたしました。

いよいよ12月となりました。ついこの間、初芝居を勤めていたようにも思っておりましたが…。
今年最後の公演は、国立劇場12月公演『通し狂言 鬼一法眼三略巻』で、「清盛館」「菊畑」「檜垣・奥殿」という構成です。
師匠は「菊畑」で12年ぶりの<虎蔵実は牛若丸>、「檜垣・奥殿」では<吉岡鬼次郎>をお勤めです。

私は、初めてとなる「菊畑」の<腰元>と、もう5、6回目になりますでしょうか、「檜垣」の<腰元>の2役を勤めさせて頂きます。
度々申しますように、腰元役は女形の基本でございますのでしっかりと勤めたいと思っておりますが、自然に、作らずに、その作品にふさわしい雰囲気、格が出てくるように、そろそろなってきませんと…。難しい課題でございます。

通し狂言ですので、兵法書「六韜三略」を巡る源氏と平家の駆け引きが、わかりやすく伝わるかと存じます。
どうぞ皆様、今年最後のお芝居見物にお出まし下さい。