梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

しばし《合同公演》から離れて

2009年08月15日 | 芝居
本日も国立劇場で『双面』の<自主稽古>をしてから、四谷に向って《研究公演》と《趣向の華》のお稽古。今日はいわゆる<総ざらい>のようなものです。

『有馬猫』の腰元、やはり責め場は難しい! 自分のなかに、こういう場面のイメージがわかないのは、経験の浅さゆえ。情けないです。ご一緒の先輩がいろいろと教えて下さいますのが、本当に有難いです。なんとか早く自分のものにして、きちんと勤められるようにしたいです。
憎々しい役ですが、へんにオーバーになって行儀が悪くならないように気をつけなくてはいけないのですけれど、といって遠慮しても、今度は責められる側、萬屋(梅枝)さんの哀れさが引き立たなくなってしまうので、さじ加減がなんともかんとも…。

それにしても《趣向の華》は盛りだくさんな内容ですよ!
俳優の演奏による『藤娘』は、立方が音羽屋(坂東亀三郎)さん! もちろん衣裳付きで。
珍しい常磐津の『仮名手本忠臣蔵 大序』は、尾上流の尾上青楓師の浄瑠璃と藤間勘十郎師の三味線で。
舞踊メドレー『一寸顔見世』は、坊ちゃん方が総出演。オイシイとこ取りの、めくるめく展開…。
そして“袴歌舞伎”『有馬猫』! まさに『趣向』の魅力満載。目で耳で楽しめることうけあい!
チケットも完売だそうで。むべなるかな…。

明日が本番の『苫舟の会 研究公演』も、目出度く完売だそうです!
サァ明日は後見で頑張ろう! …と書いてはみたものの、後見を頑張るということは、つまりはあまり頑張らないということですな…。

さりげなく、なんとなく、確実な仕事を!


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