梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

本年もよろしくお願い申し上げます

2013年01月01日 | 芝居
新年明けましてお目出度うございます。

昨年は、本当に充実した1年を過ごさせて頂きました。お役との出会いは、全くその時々の“運”次第と申しましょうか、自分ではどうすることもできないものだけに、念願のお役、企画、公演に多数携わらせて頂き、有難い限りでございました。


1月 新橋演舞場/平成中村座 掛け持ち  平成中村座『お染の七役』久松の吹き替え
                     同 試演会『寿曽我対面』大磯の虎

 2月 松竹座              『慶安の狼』柳屋の女中
                     『大当たり伏見の富くじ』紙屑買いの女
                     『研辰の討たれ』腰元

 3月 新橋演舞場/平成中村座 掛け持ち 新橋演舞場『小さん金五郎』福屋の仲居お光
 
 4月 金丸座              『一本刀土俵入』新内語りの女
                     『義経千本桜 四の切』腰元(五)

 5月 平成中村座            『め組の喧嘩』茶屋娘/炊出しの手代
                     『毛抜』腰元
                     『髪結新三』加賀屋の手代
                      試演会『毛抜』秦秀太郎
                         『たぬき会 供奴』三味線

 6月 博多座              『馬盥』腰元(六)

 7月 松竹座              『荒川の佐吉』絵馬屋の娘お袖
                     『河内山』腰元(五)

 8月 音の会              『老松』着付後見
                     『野崎村』下女およし
    趣向の華             『素演奏 雨の五郎』三味線             
                     『白虎隊』女中お松
                     『大和神話武勇功』尼

 9月 新橋演舞場            『馬盥』腰元(四)

    宗家藤間会            『鏡獅子』老女飛鳥井 (弥生/獅子の精は藤間涼花師)

10月 新橋演舞場            『国姓爺合戦』侍女

11月 新橋演舞場             お役なし

12月 国立劇場             『菊畑』腰元
                     『一條大蔵譚 檜垣』腰元(三)


一方で、辛い、本当に辛い悲しいお別れもございました。今もって、そのことを表す言葉が見つかりません。
残された者として、ただただ歌舞伎のために生きてゆくしかございません。

本年も、たゆまず、あきらめず、そして焦らず、精進してまいります。
いよいよ歌舞伎座のこけら落としも迫ってまいりましたので、それが目下一番の楽しみです。
どうぞ今後とも、ご指導ご叱責下さいますよう、お願い申し上げます。

2013年は、新橋演舞場<初春大歌舞伎>から始まります。
師匠は『寿式三番叟』の<三番叟>と、『逆艪』の畠山庄司重忠をお勤めです。
私は師匠の三番叟の<裃後見>を勤めさせて頂いております。初芝居の序開きですので、緊張もいたしますが気持ちのよいものです。

どうぞ皆様、賑々しく巳年の初芝居にお出まし下さいませ。