第16回『合同公演』は、お陰様をもちまして、4日間8回の公演を無事に終えることができました。
土日の公演では<満員御礼>の看板を出す回もございました。平日も、平均で約85パーセントの入場率となり、本当に有難く思っております。
<より若手のための>勉強会となった2回目の公演で、『仮名手本忠臣蔵』に挑戦させて頂き、出演者一同、得るものは大変多うございました。
稽古の間、音羽屋(菊五郎)さん、加賀屋(東蔵)さん、三河屋(團蔵)さん、そして藤間勘祖師、勘十郎師より頂いたお教えは、大切な宝物です。
…この度は、おかやというお役を勉強させて頂きました。
今の私にできる全てを尽くすことだけを思って勤めさせて頂きました。
娘が売られ、夫が殺され、その犯人が聟ではないかと疑い、責めあげ、それが間違いだったことを知ったときは、聟は命を失おうとしている。
そんな老婆の<ありえないような1時間>を生きることは、肉体的にも、精神的にも、辛かったです。
教わったことを守って、仲間と気持ちを合わせて、4日間の公演に挑みました。
どこまでおかやらしくなれたかは、はなはだ心もとないのですが、少しでもご覧頂いた皆様の心に届くなにかがあったなら、幸いでございます。
協賛下さいました、松竹株式会社様、社団法人伝統歌舞伎保存会様をはじめ、大道具様小道具様、衣裳様床山様スタッフの皆様、忙しいなか舞台稽古や本番を観にきて下さり、ご助言を賜りました先輩方。本当に多くの方々のお力添えとお励ましのおかげで、無事に千穐楽を迎えることができましたこと、厚く御礼申し上げます。
昨日の反省会をもって、第16回公演の全ての日程を終了いたしました。
思えば、1月末から準備がはじまったわけですが、あっという間の日々でした。
思うこと、感じること多々ございました。我々若手に託された責任の重さ、学ぶ、教わる者としての意識。
これからも、試行錯誤は続くのだと思います。皆でしっかり手を携えて、取り組んでいけたらと思います。
◯
この更新をもちまして、『梅之芝居日記』は、しばらくお休みを頂きたく存じます。
このブログは、2005年の3月に開設いたしましたから、5年の月日が経ったわけですね。
その間、このページを通じて沢山のご縁が生まれ、よい思い出がいっぱいできました。
励まされ、助けられ、あたたかく見守られながら、日々のお芝居のこと、お役のことをお話しさせて頂く毎日は、とても楽しゅうございました。
私は、先月30歳になりました。
ひとつの節目を迎えるにあたり、公私にわたり、これからのことを色々と考えるなかで、青臭い言い方になりますが、自分の中身をもっともっと豊かにしたいという思いを抱きました。
お稽古ごとですとか、趣味ですとか、あるいは生活スタイルですとか、これまでの自分が体験できなかった(しようと思わなかった)ことを、これからチャレンジしてみたいなァ…と、そう思うのです。
自分を変えようとか、そういうオーバーなことではなく、幅広く、楽しく、のんびりと遊ぶ気持ちで、これまでと違う時間を過ごしたいな、という感じでしょうか。
ひとまず、ブログを通じてなにかを<発信>することをお休みさせて頂き、自分の中に<貯める>ことに集中したい。そういう思いでございます。
これまでの<発信>の仕方も、十分に省みる所存でおります。
その上で、どのくらい先になるかはわかりませんけれど、再びなにかをお伝えしたい気持ちが高まれば、再開させて頂くことになるかと存じます。
とは申せ、師匠が出演する毎月々の本興行や、仲間が挑戦する企画公演などの情報、ご案内は、掲示板がわりにお知らせしたいと思っております。
これまで、拙い文章にお付き合い下さいました、延べ255,310人のお客様へ、心からの御礼を申し上げますとともに、
突然のお休みとなることを、深くお詫び申し上げます。
本当に、本当に有り難うございました。
またいつか、この場でお会いいたしましょう。
8月25日
中村梅之
土日の公演では<満員御礼>の看板を出す回もございました。平日も、平均で約85パーセントの入場率となり、本当に有難く思っております。
<より若手のための>勉強会となった2回目の公演で、『仮名手本忠臣蔵』に挑戦させて頂き、出演者一同、得るものは大変多うございました。
稽古の間、音羽屋(菊五郎)さん、加賀屋(東蔵)さん、三河屋(團蔵)さん、そして藤間勘祖師、勘十郎師より頂いたお教えは、大切な宝物です。
…この度は、おかやというお役を勉強させて頂きました。
今の私にできる全てを尽くすことだけを思って勤めさせて頂きました。
娘が売られ、夫が殺され、その犯人が聟ではないかと疑い、責めあげ、それが間違いだったことを知ったときは、聟は命を失おうとしている。
そんな老婆の<ありえないような1時間>を生きることは、肉体的にも、精神的にも、辛かったです。
教わったことを守って、仲間と気持ちを合わせて、4日間の公演に挑みました。
どこまでおかやらしくなれたかは、はなはだ心もとないのですが、少しでもご覧頂いた皆様の心に届くなにかがあったなら、幸いでございます。
協賛下さいました、松竹株式会社様、社団法人伝統歌舞伎保存会様をはじめ、大道具様小道具様、衣裳様床山様スタッフの皆様、忙しいなか舞台稽古や本番を観にきて下さり、ご助言を賜りました先輩方。本当に多くの方々のお力添えとお励ましのおかげで、無事に千穐楽を迎えることができましたこと、厚く御礼申し上げます。
昨日の反省会をもって、第16回公演の全ての日程を終了いたしました。
思えば、1月末から準備がはじまったわけですが、あっという間の日々でした。
思うこと、感じること多々ございました。我々若手に託された責任の重さ、学ぶ、教わる者としての意識。
これからも、試行錯誤は続くのだと思います。皆でしっかり手を携えて、取り組んでいけたらと思います。
◯
この更新をもちまして、『梅之芝居日記』は、しばらくお休みを頂きたく存じます。
このブログは、2005年の3月に開設いたしましたから、5年の月日が経ったわけですね。
その間、このページを通じて沢山のご縁が生まれ、よい思い出がいっぱいできました。
励まされ、助けられ、あたたかく見守られながら、日々のお芝居のこと、お役のことをお話しさせて頂く毎日は、とても楽しゅうございました。
私は、先月30歳になりました。
ひとつの節目を迎えるにあたり、公私にわたり、これからのことを色々と考えるなかで、青臭い言い方になりますが、自分の中身をもっともっと豊かにしたいという思いを抱きました。
お稽古ごとですとか、趣味ですとか、あるいは生活スタイルですとか、これまでの自分が体験できなかった(しようと思わなかった)ことを、これからチャレンジしてみたいなァ…と、そう思うのです。
自分を変えようとか、そういうオーバーなことではなく、幅広く、楽しく、のんびりと遊ぶ気持ちで、これまでと違う時間を過ごしたいな、という感じでしょうか。
ひとまず、ブログを通じてなにかを<発信>することをお休みさせて頂き、自分の中に<貯める>ことに集中したい。そういう思いでございます。
これまでの<発信>の仕方も、十分に省みる所存でおります。
その上で、どのくらい先になるかはわかりませんけれど、再びなにかをお伝えしたい気持ちが高まれば、再開させて頂くことになるかと存じます。
とは申せ、師匠が出演する毎月々の本興行や、仲間が挑戦する企画公演などの情報、ご案内は、掲示板がわりにお知らせしたいと思っております。
これまで、拙い文章にお付き合い下さいました、延べ255,310人のお客様へ、心からの御礼を申し上げますとともに、
突然のお休みとなることを、深くお詫び申し上げます。
本当に、本当に有り難うございました。
またいつか、この場でお会いいたしましょう。
8月25日
中村梅之