梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

水戸でした

2010年07月31日 | 芝居
<茨城県立県民文化センター>での2回公演でした。
こちらの会館には、2〇〇1年3月国立劇場の『新世紀累化粧鏡』が、本興行を終えての"小旅(こたび)"でお邪魔したのが初めてです。その後普通の巡業でも来ていますが、何故か『新世紀累』のときの印象が強いです。

…『重の井』で二重屋体に座っている間、頻繁に舞台がグラグラと揺れるのです。群発地震かしらと思うくらいだったんですが、あとでわかったことですが、ちょうど屋体が大ゼリにおさまるように乗っかっていたので、舞台裏を人が通るたんびに、その振動が増幅されて伝わっていたのだそうで…。

いやホント、いったん引っ込まれた加賀屋(魁春)さんとも「地震だった?」と話したぐらいだったのです…。
大事でなくてなによりでした。

一心會でした

2010年07月30日 | 芝居
巡業は休演日ですが、藤間のご宗家の素踊りの勉強会『一心會』は今日が本番!
弟子として籍をおく私も、お手伝いとして参加させていただきました。
先日ご案内させていただきました通り、部屋子の梅丸が清元の「子守」を勉強させていただきますので、その後見をはじめとして、全21番のうち「藤娘」「文売り」「近江のお兼」「奴道成寺」で、後見や裏の仕事を勤めさせていただきました。

一回ポッキリの会での仕事は、本興行とは違う体力気力が必要! より柔軟な対応力、瞬発力が必要な気がしますが、そういう経験ができるのが大変有り難いです。何度も申しますが、後見は一生かけて極めていきたい仕事ですので、まずは大きな粗相もなく勤めおおせることができ、ホッといたしました。早く、いつでもなんでも「ドンとこい」という境地に達したいものです…。
先輩の國矢さん、
吉二郎さん京三郎さん蝶之介さんに左字郎さんといった同期から、蝶三郎くん京珠くん京由くん京純くんといった後輩まで、名題・名題下の仲間が多数出演し、稽古の成果を存分に発揮しているのを見て、大きな刺激を受けました!
舞台にかける熱い気持ち。勉強会に絶対欠けてはならないもの!

私もただただ一生懸命に挑みます!

板橋でした

2010年07月27日 | 芝居
何度もお邪魔しております<板橋区立文化会館>での2回公演でした。
東京の大向こうの方々が大勢いらっしゃいまして、活気ある舞台。お声を聞きまして、ああ、東京に帰ってきたのだなァという気持ちになりました。

本日の会場は、東武東上線の大山駅からほど近いところにあるのですが、駅前の商店街がとても賑やかなのが印象的です。
元気な町は歩いているだけでもウキウキしますね。
わが町押上も、タワーが完成した暁には、これくらいになってもらわないと! 

夜の部に、歌舞伎座営業担当でいらした吉積サイモン氏がいらっしゃいました。
サイモン氏には、『合同公演』のことでも大変お世話になっております。
歌舞伎座がお休みに入ってからは、新たな活動を始められておりますが、歌舞伎はもとより、日本の文化を盛り上げてゆこうという熱い気持ちでいっぱいの方!
お話しさせて頂いても、大変刺激を受けます。
氏のホームページはこちらです。

          ◯

しかし東京も暑いですね~。
昨日のお休みも、あんまり暑くてなにもやる気が起きませんでしたが、勉強会の事務作業で国立劇場へ、なんとか気持ちを奮い立たせて…。
夜になってからは久しぶりに林家彦丸さんと浅草『千代乃家』さんで一献、<趣向の華>での『真田小僧』について、いろいろお話を伺うことができましたが、お酒も進んでしまって今朝は大変でした…。

熱中症にかかる方が大変多いそうです。
皆様もくれぐれもお気をつけて。

春日井でした

2010年07月25日 | 芝居
暑い暑いと評判の<春日井市民会館>での2回公演でした。

春日井は「小野道風生誕の地」であるという伝承があるそうです。道風といえば、先月師匠が『小野道風青柳硯』を主演なさったばかり。不思議なご縁を感じます。
会館の外壁や緞帳にも、あの「蛙飛び」のデザインが。書道専門の美術館である「道風記念館」もあり、町をあげて三蹟の一人である道風を讃えていらっしゃるのが伝わってまいりまして(なにせ“書のまち春日井”だそうですから!)、なんだか嬉しくなりますね。

さて肝心の暑さですが、これまで各地でイイ体験(?)をしてきたせいか、それほど辛くはなかったです。劇場の空調設備が変わったらしいという声もあれば、気温がそれほどでもなかったからだという声もありまして、真相はわかりませんけれど、終わりよければなんとやらですかね。
むしろ、地元の大向こうさんが大勢いらしてくださったので、いつも以上にアツい客席に大いに盛り上がった公演となりましたのが大変有難かったです。昼夜ともに大入り! 嬉しかったです!

今日の公演をもって、地方での公演は終了。27日から千穐楽の8月1日までは、すべて自宅から通う関東での公演となります。
そんなわけで先ほど自宅に帰ってまいりました。
明日はお休みを頂いて、残り5回となった公演を最後まで乗り切る英気を養いたいと思います。

岐阜でした

2010年07月24日 | 芝居
東海道本線で岐阜駅へ。<岐阜市民会館>での2回公演でした。

とにかく暑い劇場でした! 『重の井』で腰元に出ていて「これはやばいぞ」と思ったら案の定、『勧進帳』の後見はさらに…。
毎日猛暑日が続く東海ゆえ、いたしかたないことですね。舞台袖に“氷柱”が立ててあったくらいなのです! なるほど、見た目は涼やか、さわればヒンヤリ、風情もあって良かったのですが…。

涼やかといえば、『近江のお兼』の<布晒し>も、夏にはぴったりの趣向ですね。
『越後獅子』でもお馴染みですが、『六玉川』や『二人晒』、『晒三番叟』という曲もございます。織り上げた布を川水に浸し、天日の下や積もった雪の上に“晒して”発色を良くするための作業を、ひとつの芸にしたものが舞踊や郷土芸能に残る<布晒し>。
細長い白布が舞台上で鮮やかにはためく光景は、演者のご苦労はさておいて、御覧になる方に、いっとき暑さを忘れさせる力があると思います。
持ち手のついた、団扇状の柄の先に布をつけておりますが、長さは演者の使い勝手にもよりますが、歌舞伎の舞台では12尺から14尺くらいでしょうか。長ければ長いほど見た目は派手になりますが、扱うのは大変です。
私が研修を修了して最初の勉強会が『越後獅子』で、同期の立役5人だちという振付けでしたので、最後は舞台中が晒だらけのようになっておりましたのが記憶に残っておりますが、あのときは何尺だったのかしら。

         ◯

…帰りも東海道本線で名古屋へ帰るはずだったのが、信号不備のためで止まってしまい、急遽名鉄線で帰るというハプニングも。
衣裳さんチームと一緒に、錦にあるサンゲタンの専門店『富貴』で暑気払い。チヂミも豚の三段肉も冷麺も、み~んな美味しい大満足のお店。とくに冷麺は、スープをシャーベット状に凍らせてあるのですが、あらかじめ酢が効かせてあるそのお味が実によいのです。もちろんサンゲタンも、さまざまな漢方エキスが入ってまさに薬膳です。
やや食べ過ぎましたが、明日は今回の巡業で一番暑いと予想される春日井ですので、スタミナ補給にはちょうどよし! 最後の名古屋を放談と快食で大いに満喫したのでした。

中津川でした

2010年07月23日 | 芝居
名古屋駅前から貸し切りバスで1時間半、岐阜県中津川市<中津川市東美濃ふれあいセンター>。久しぶりの2回公演でした。
創立10周年の当会館は、客席数は550席ほどながら、本花道があって回り舞台があって、桟敷席もある本格的な劇場。それもそのはず、この地方は昔より<地芝居>が盛んな地。毎年いくつもの地区がここに集まって、日頃の研鑽を披露されているそうです。お芝居大好きな土地柄ということでお客様の反応も大変良く、また名古屋の大向こうさんもいらっしゃいましたので雰囲気もいつも以上。嬉しくなりました。

表はあいかわらずの炎天下ですが、会館内は空調設備の充実のおかげか、舞台まで快適な温度。涼しいとまではいきませんけれど、なにもしないのに汗が出るということはなかったので助かりました。

             ◯

『合同公演』開幕まで、ひと月をきってしまいました。
8月に入ってからの稽古予定が着々と決まってきています。今は各自の準備と<営業活動>。
20人という、これまでにくらべてかなり少ないメンバーで、全8回、4000枚近いチケットを売ってゆくのは、正直言ってかなり大変ですが、国立劇場様、養成課様はじめ、多くの関係各位の多大なるお力添えを賜りながら、一生懸命取り組んでおります。
お陰様で、21日(土)と22日(日)のヒル公演は残席僅少となりましたが、20日(金)と23日(月)の平日公演、およびヨル公演にまだ余裕がございますので、何卒よろしくお願い申し上げます!

福井でした

2010年07月21日 | 芝居
名古屋から"ひかり"特急"しらさぎ"を乗り継いで一時間半、福井県武生へ。<越前市文化センター>での1回公演でした。
支給されていた切符を早い便に変更して、町並み散歩と「ソースカツ丼」体験。いわさきちひろさんの生れた家をはじめ、古い、味のある建物が多く残っていて楽しめます。賑やかというより落ち着いた町。炎天下のせいか出歩く人も少なく、散歩にはやや寂しかったかな。
ソースカツ丼は、うーむ、まァ、トンカツですなァ…(なんのことやら)。
会館も年月を感じさせる雰囲気。楽屋の数が足りないので、催しがなかった隣りの小ホールの舞台が衣裳・床山、客席(といっても固定された座席はない、学校の体育館みたいなかんじ)に音楽さんという部屋割り。こういうこともたまにあります。いかにも巡業という雰囲気でした。


三鷹でした

2010年07月19日 | 芝居
公演はいったん東京へ帰ってまいりまして、<三鷹市公会堂>での1回公演でした。
1回の日は『重の井』『勧進帳』。今日から4日間、『雨の五郎』『七段目』『近江のお兼』がございません。忘れてしまわないように気をつけなくては!

さて、関東はついに梅雨が明けたということで、マァ大変な炎天下だったことは皆様よっくご存知か思いますが、果たして三鷹の劇場もまさに蒸し風呂状態。<真夏の勧進帳>の恐ろしさがようやくわかってまいりました。
小さい会館は光源も近いので、より暑く感じられます。演じる側も、演奏の皆様も、1時間ちかく出ずっぱりの狂言です。夏バテにならないように注意です…。


沼津でした

2010年07月18日 | 芝居
静岡2カ所目、<沼津市民文化センター>での2回公演でした。

沼津は江戸時代よりの鰻の産地で、名物だったそうですね。そんなわけで、今日もご当地グルメを堪能。
「冨久家」さんのうな重を頂きましたが、ふっくらと蒸し上がった身がタレの香ばしさに包まれて大感激の美味しさ! 大満足大満腹でございましたが、夜の部『七段目』の仲居は、帯がチョイと苦しくて困りました。

その仲居ですが、昔お伝えしたこともございますが、東京式のやりかたですと帯の結び方が短めの“柳”、関西式は“角出し”になることが多いです。
今回も柳ですが、帯揚げ、蹴出し(裾よけ)が緋縮緬となりまして、より色気のある拵えとなっています。
浅葱縮緬のこともございますが、昔は赤の方が多かったそうです。今回は古い先輩のご進言で昔の通りになりました。
6世歌右衛門の大旦那がお軽をなさっていたころなどは、仲居役にも錚々たる先輩方がお出になっていらしたそうです。眉を描かず、やや年かさの雰囲気でお勤めになった方もいらしたと、先輩から伺いましたが、これなどは、最近はまず見られないなさり方ですね。やるやらないは別として、覚えておきたいことだと思います。

幕開きの仲居はこの度初めて勉強させて頂いておりますが、研修中に、中村吉之丞師より台詞やこなしなどを教わりました。そのときのことを思い出しながら勤めておりますが、『重の井』でもそうですけれど、幕開きというのはそのお芝居の雰囲気を作りますので、身が引き締まります。といって固くなっては『七段目』でなくなってしまいますからね。トッテンチンリン トッテンチンリン…の「踊り地」という下座の、あのウキウキした感じ。ただそれだけです。

熊谷でした

2010年07月15日 | 芝居
最近“暑い街”としてのPRも盛んな熊谷。<埼玉県熊谷会館>での2回公演でした。
高崎から新幹線での移動ということで、出演者、スタッフの大半が<だるま弁当>を昼食用に買っていました。もちろん私も…。
子役さんたちは<キティちゃんだるま弁当>を。へ~、そんなのもあるのねェ。

太陽は顔を見せず、炎天下の苦しみはなかったものの、どんよりとした空模様、蒸し暑さがすさまじい!
さすが熊谷、というわけでもないのでしょうが…。

さて、夜の部では『雨の五郎』と『近江のお兼』という舞踊2演目が上演されております。
両方とも、カラミとの立廻りが見せ場のひとつになっていまして、『雨の五郎』は曽我五郎の大磯の廓通いの風景ですので浴衣姿の“廓の若い者”、『近江のお兼』では琵琶湖畔が舞台ということで“漁師”がからむようになっております。
『近江のお兼』も、浴衣姿の“若い者”がからむ場合が多うございますが、今回は、最初に上演される『雨の五郎』が“若い者”で決まっているので、それと“つく”ことを避ける意味もあり、“漁師”となっています。そういう事情がなくても“漁師”にすることももちろんありますから、主演者や振付のご意向で決められるものとお考え下さい。

『雨の五郎』は今回カラミが1人というやり方で、これは私は初めて拝見いたしました。
『近江のお兼』も、舞台機構の関係(花道揚幕にスペースがない)等で、本興行ならお定まりの馬が出せないので、そのぶん4人のカラミとの立廻りをたっぷりとみせ、変化をつけています。(お兼が晒を振り続けている間に4人がグルグル動いているあの技は“味噌摺り”というのです)
両方ともに、弟弟子の梅秋が出演しております。負担も大きいのでしょうけれど、トンボの調子も良いようで、活躍しております。
立役の頃の私は、トンボも立廻りも不得意でしたが、兄弟子の梅蔵さんは名人でした(名題になられたので過去形になってしまいましたが)。梅秋が、梅蔵さんから色々引き継いでくれたら嬉しいです。

怪我なくひと月勤めおおせて欲しいです。皆様もどうぞご声援のほど、お願い申し上げます。

高崎でした

2010年07月14日 | 芝居
ホテルから歩いて通える<群馬音楽センター>での2回公演でした。

この会場は定式幕がなく、備え付けの、えんじ色の“絞り緞帳”を使いました。
『重の井』の幕開きは、下座の琴唄につれてスルスルと幕が上がってゆくという、不思議な雰囲気ではじまりました。こういうのも、巡業ならではですね。

しかし『勧進帳』の幕切れとなりますと、さすがにこれは難しい(幕開きは本興行でも緞帳ですが)。弁慶が金剛杖をトンと突くのが柝の頭(かしら)、本舞台では見送る富樫の立ち姿、そこをスーッと定式幕が引かれてゆく…というイキが、この場面ではとても大事なのです。
そこで大道具さんと狂言作者さんがお知恵を絞り、この幕切れのみ特別に定式幕を使うことになりました。
本舞台では、富樫や番卒は絵面に決まるだけで動きがないので、その立ち位置ギリギリを通るように仮設のレールで定式幕を用意。ただしこれは上演中は上手の書き割りの裏側に隠されています。
いよいよ幕切れ、柝が入ると、狂言作者さんの合図とともに、大道具さんがその書き割りを素早く移動、と同時に幕引きさんがその中から出てゆき、いつも通りに幕ー。
その仕事の鮮やかさ! 各セクションが一体となってのチームプレイに、頭が下がる思いでした。
どんな劇場でも、その機構に合わせて道具を組み立てて下さる大道具さん、そしてそれを監督する狂言作者さんのお力は、本当にすごいものがあります。
照明さんも、とくに夜の部の各演目では、搬入時の明かり合わせができませんから(搬入時には昼の部の演目しか準備できませんので)、短い幕間に全ての調整をして下さっております。はたで拝見しておりましても、時間とのたたかいなのだということが実感されます。

劇場ごとの稽古をしないのが歌舞伎の巡業ですが、それがきちんと成り立つのも、スタッフの皆様のお陰! 本当に有難いことだと思います。

前橋でした

2010年07月13日 | 芝居
群馬県<ベイシア文化ホール(群馬県民会館)>での2回公演でした。

劇場に入ってまずすることは<楽屋作り>です。劇場にはだいたい開演の2時間くらい前に到着できるよう行程が組まれておりますが、ときおり早めに着くことができる日もあり、そういうときはあまりバタバタせずに荷開け作業ができるので助かります。
今回私は、『重の井子別れ』の調姫の化粧をさせて頂いておりますが、自分も腰元で出ておりますので、まず師匠の、それから自分の楽屋を作り、すぐに腰元の化粧をして、その勢いで子役さんの化粧(開演30分前までに必ず終わらせる)…と、着いてから1時間半は集中力勝負でやっております。

今は段取りが付きましたし、子役の化粧も慣れてきましたが、最初はかなり慌ててました。
手順が体に入ると、なんでもないことなんでけどね。
昼の部はこのあと腰元→裃後見の早ごしらえもあり、濃~い時間を過ごしておりますが、そのぶん夜の部はゆっくりできるので助かっております。

     ◯

終演後は高崎へ移動。2連泊です。
仲間と食事に入った居酒屋『白虎』がとてもよいお店でした。白にくじゃが、ほたるいか炙り、金目炙り刺など、どれも仕事が丁寧なのです。
群馬米焼酎「竹の子」をお供に、大いに放談してまいりました。


宇都宮でした

2010年07月12日 | 芝居
栃木県庁の目の前の<栃木県総合文化センター>での2回公演でした。

会館名を聞いたときにはピンとこなかったのですが、楽屋口に足を踏み入れて、あ、昔来たところだなぁと思い出しました。
シャワー室が多くて大変助かりました。夜の部『七段目』の仲居を終えて、白粉を塗った背中も足も、きれいに落とせるのが何より有難い! 巡業では楽屋風呂やシャワー室の設備がとっても大事。幹部俳優の皆様も、名題、名題下も、化粧を落とす時間は皆一緒ですから、設備の整った会館は本当に便利です。

行きは<やまびこ>、帰りは<なすの>新幹線に乗っての道中。
昼ご飯に、東京駅地下の“グランスタ”で、「鰺鯖よくばり寿司」を買って楽屋で頂き、帰りは宇都宮駅で「霧降高原牛めし弁当」を求め車中で。
駅弁を満喫した1日でした。

帰りは上野駅で降りましたが、時間が早かったので浅草に出て、以前お邪魔した六区近くのバー『ORANGE - ROOM』で一杯。
久しぶりの来店でしたのに、ちゃんと覚えて下さっていて嬉しかったです。
バーテンダーがいて、シェフがいて、パエシエもいるという、喉もお腹も大満足の、至れり尽くせりのお店。なんでも、浅草近辺のバーをまとめた「ASAKUSA BAR MAP」をこのほど作成したということで、拝見させて頂いたのですが、近隣の30店近い本格バーを網羅し、丁寧な紹介文とわかりやすい地図をつけているので大変面白い!
浅草の夜というと、やれ居酒屋だホッピーだモツ煮込みだと、そういうイメージもありますけれど、落ち着いてお酒を頂けるバーも沢山あるのですね。行きたいお店がいっぱいでした。

マップは『ORANGE - ROOM』はじめ、掲載店で手に入ります。

ちなみに『ORANGE - ROOM』は、
台東区浅草1-41-8-清水ビル1F
営業時間 PM3:00~AM4:00

偶然のご縁で、このお店を通じていろんな人とつながっていることが今日判明。面白いものですね~。

モヒートのフレッシュミントで暑さを払いましたから、また明日からもお芝居頑張れそうです!

お休みでした

2010年07月11日 | 芝居
寝坊しようと思っていたのに、8時くらいに目が覚めてしまいまして(会社勤めの方にとっては遅いのでしょうが)、おかげで洗濯や事務作業がはかどりました。

お昼過ぎから藤間の御宗家に伺いまして、<一心會>で部屋子の梅丸が勤めます『子守』のお稽古に立ち会い。
久しぶりに会った梅丸はまた背が伸びていたような。聞けば只今160センチだそうで。照明室の椅子に座らせるのに、持ち上げていた頃が嘘のようですナ。
いろんな小道具を使う踊りですが、元気にやってます! どうぞ応援をよろしくお願いいたします。弟弟子の梅秋も付け後見として、私と一緒に勤めます。

その梅丸がまたまた活躍する<趣向の華>の『真田小僧』の資料にどうぞと、脚本・演出の尾上青楓師が、古今亭志ん生師匠の『真田小僧』のCDを送って下さいました。
落語と歌舞伎で、女性の表現の仕方は当然違うのですけれど、前回の読み合わせで、青楓師からは「志ん生の雰囲気で」とご指示がありましたので、よく聴いて、感じを掴みたいと思います。

  ◯

選挙もちゃんと行きましたよ。
選挙特番を見ながら過ごす夜。いろんなことを思います。

  ◯

『合同公演』はこれからが正念場!
この度は舞踊ではなくお芝居に出演ですので、やはり相手がいないと感覚が掴めないところが多いです。
だから今は、ひとり勝手に考えて<固まって>しまうことがないように、ほとんど何もしていません。
先月、加賀屋(東蔵)さんにして頂いたお稽古で教わった、お役の<気持ち>と、台詞だけは忘れないよう、台本を読み返してはいますが。
何遍も何遍も喋らないと体が覚えてくれないんです。
考えなくても口が動くくらいにしておきませんと、“おかや”は長台詞が多うございまして…。

全ては、8月になり「五・六段目」メンバーが揃ってから! みんなのイキを合わせる稽古をどんどん重ねてゆきます!
音羽屋(菊五郎)さん、加賀屋さん、三河屋(團蔵)さんから沢山ダメ出しを頂き、いろんな変化がおきるはずです。それがとても楽しみです。

盛岡でした

2010年07月10日 | 芝居
岩手<盛岡劇場>での2回公演でした。
巡業には何回も出ておりますが、この劇場は初めて訪れました。
こじんまりとしてはおりますが、本花道もあり、いかにも<芝居小屋>という感じの舞台の雰囲気と、部屋の広さ、水回りなど楽屋設備の充実さが合わさった、大変過ごしやすい劇場でした。
500近い客席は昼夜ともに大入りで、お客様の反応もとてもよかったです。またお邪魔したいな~。

…巡業とはいえ、今回は昼夜別狂言ですので、大道具、衣裳、鬘などの荷物が大変多いです。
いつもは2台で運搬するトラックもこの度は3台。夜通し移動する運転手の方々のご苦労は大変なものがございます。
出演者たちは、便利になった鉄道網、バスや飛行機をフルに活用して、会場から会場へ、あっちゃこっちゃと簡単に移動できますが(できないときもあるけど)、トラックはひたすら道路を進むしかありません。
着いたら着いたで、会館によっては搬出入が大変難しいところもありますし、出演者のボテ(行李)はけっこう重いし、衣裳や鬘は壊れ物ですから取り扱いも注意が必要。その上に、洗濯物の干し場の設置もして下さいますし…。

大変お世話になっている運送スタッフの方々ですが、常に舞台裏にいらっしゃる大道具方の皆さんとは違って、公演中は開演前(搬入)と終演後(搬出)ぐらいしか、お目にかかれないのです。

この場を借りて、あつく御礼を申し上げます!

        ◯

2回公演を終えて、帰京いたしました。
明日はお休み! 再び洗濯、掃除、勉強会の事務など…。
寝坊ができるのが救いでしょうか?