梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

梅之旅日記西の巻・1

2008年08月31日 | 芝居
勉強会が終わって五日。もう《公文協西コース巡業》が始まりました。
今日初日の会場は昨年の西コースと同じく、埼玉県川口市【川口リリアホール】。一回公演です。
この度の演目は『芦屋道満大内鑑 葛の葉子別れ』と『勧進帳』です。私は『葛の葉』で加賀屋(魁春)さんのお手伝いと『勧進帳』の富樫の後見です。
休憩をいれても二時間半のコンパクトな公演です。古風な義太夫狂言とご存じ歌舞伎十八番の名作。是非是非ご来場賜りますようお願い申上げます。
明日の横須賀公演を最後に、千穐楽まで旅の空です。七月より日程が込んでいます、遊山は難しいかもしれませんが、まず体調崩さず乗り切ることを第一に、有意義な旅にしたいと思います。

本当に終わってしまいました

2008年08月26日 | 芝居
『第14回 稚魚の会 歌舞伎会 合同公演』は、本日を持ちまして無事千穐楽。
大勢のお客様にお出まし頂きましたことを、まずは心より御礼申し上げます。
今日一日は裏方に徹しましたが、最後の最後の1回を、出演者の皆さんが大切に勤めていることがひしひしと感じられました。
大喜利『勢獅子』終演後、楽屋廊下での<手締め>、居並ぶ皆々の、全てを出し切った清々しい面持ち! この瞬間の感動といったら…。

本公演ではまず勤めることがないであろう、梅王丸の後見は、本当に勉強になりました。
丸ぐけ帯、三本太刀、壊れる牛車…。全てが初体験ですが、こんな場だからこそできる経験を、ムダにしてはなんの意味もありません。なにも、主役をやるだけが<勉強>ではないのですから…。

衣裳さん、床山さん、大道具さん、小道具さん、舞台監督さん、養成課の皆さま、私たちが一夏の舞台を勤めるにあたってお世話になっ全ての方々に、今一度心よりの御礼を。
本当に、本当に、有り難うございました。

感謝の気持ちは絶対忘れません。
いつまでも、<勉強>の気持ちを忘れずに…。
長い道のりです!



終わってしまいました

2008年08月25日 | 芝居
今日の1回公演でA班は千穐楽。
悔いのない舞台を! という気持ちで、皆々最後の舞台を勤めさせて頂きました。
私の『勢獅子』の芸者も、ようやく、やっと、なんとかそれらしい雰囲気で踊れるようになったかな…というところで終わってしまい、もっと踊りたい! というのが正直な気持ちなのですが、今はとってもスッキリしています。
諸先輩方に囲まれながら、シヌキを披露するお役でしたが、居並ぶ皆様から本番中も温かい励ましを頂き、沢山たくさん盛り上げて頂きました。もとより調子に乗りやすい私です、いやがおうにも「さあ、やるぞ!」という気になりまして、どんなにか勤めやすかったことでしょう。

女形の踊りのいろはからはじまり、<若く>見えるように、そして<芸者らしく>、なにはさておき<楽しそうに>、与えられた課題は多く、難しゅうございました。体の使い方、視線、細かいところまで藤間の御宗家にご指導いただきましたが、どれだけクリアできたかは、誠に心もとないのですけれど、今一度、女形に転向した2年前の初心にかえり、素直な心で学ぼうと、その思いで取り組んで来た結果に、やるだけのことはやったという思いは確かにあります。

頼もしい鳶頭の升一さん、音一郎さん、そして姐さん芸者の歌女之丞さんと共に、ハレの祭りの舞台を勤め上げられましたことを、まずは心より感謝申し上げる次第です。

毎年申し上げるようですが、この夏の経験をムダにしないこと! 今後の役者人生に必ず還元できるよう!
一夏の晴れ舞台で、貴重な勉強ができるという有難さを決して忘れないよう!
明日の梅王丸の後見も、誠心誠意勤めます!

少し手応え

2008年08月24日 | 芝居
今日の『勢獅子』は、出来は別として、別としてもとっても<楽しく>踊ることができました。祭礼に浮き立つ街角の風景を切り取った曲ですし、理屈はまったくいらない楽しい演目。早くこの一幕の雰囲気に馴染めるように、一昨日、昨日は苦闘したのですが…。
今日はいろんなことが気にならなくなりました。幕開きでは、本舞台から大勢の皆さんが「オォイ、オーイ」と呼んで下さる。その温かいお招きにあずかって、フワ~ッと花道を出ることができ、また自分のシヌキになるときには、升一さん音一郎さんの鳶頭が、目の前でなんとも楽しそうに踊っている、その気持ちがいっぱい伝わり、こちらの心もほぐれてまいりまして、ヘンに構えず流れにのって舞台中央に進み出て、本当にリラックスして踊ることができました。
御覧になった方の目に、どういう風に映ったかはわかりませんが、今日は本当に、気持ちで踊れました。嬉しい舞台でした。

本日は、B、Aの順でしたので、先に梅王丸の後見を勤めさせて頂き、いちおうでも舞台に出たことが、落ち着くことができた原因かもしれません。いきなり芸者で花道を出てゆく…。経験不足な私には、なかなかプレッシャーですよ。
…そうそう、この梅王丸の後見、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は2人で担当しております。幕開きの、浅葱幕の前での芝居中は、後輩が黒衣の後見を勤めております。と申しますのも、梅王丸は本舞台から揚幕まで<飛び六方>で引っ込んだ後、三本目の大太刀をつけなくてはなりません。このため、梅王丸の引っ込みより前に、誰かが揚幕で待機していなくてはなりませんが、本舞台に投げ捨てた編み笠の撤収も誰かがせねばならず、すくなくとも2人は黒衣の後見がいなくてはならないのです。
そこで今回は、浅葱幕前での後見を新人の後輩に勉強してもらい、揚幕での仕事と、そのあと幕切れまでの後見を私が勤めているというわけです。

その後輩も、後見をするのがこれではじめてなんだそうですが、とにかく場慣れして、本興行でのステップにして欲しいですね。


初めての昼夜公演でした。

2008年08月23日 | 芝居
今日明日は2回公演です。
『勢獅子』の芸者、初日よりはだいぶ落ち着いて踊れました。落ち着いては踊れましたがまだまだ納得いかない所もあります。花道での下駄を履いての踊りに、どうしても怖さを覚える箇所があったり、手拭の扱いや、振りと振りとのあいだを<役者>としてどう演じればよいのか。もっと中身の詰まった踊りにしたいのですが…。
あと2回、まだまだ挑戦です!

芸者の化粧を落として15分後には『車引』の梅王丸の着付け作業。こういうことは勉強会では当たり前のこと。
とくに今回は、立役さんのお役がとても多いので、ひとり4役なんてのはざらです。
シンの役で出たすぐあとに、立廻りでトンボを返ったり、後見に出たり。舞台に出ることがなくても、拵え場や<お幕>などでも、それぞれの仕事をしています。
お互い助け合って舞台を作る。みんなのための勉強会ですものね。



舞台にはでてましたよ、いちおう

2008年08月22日 | 芝居
本日、B班も無事初日を迎えることができました。
初めて勉強させて頂く梅王丸の後見もまずは無事に。衣裳の着付けは相変わらず大変で、だんだん肩や腕が筋肉痛になってきたみたいですが…。
B班での唯一の仕事です、辰巳さんとイキを合わせて、少しでも『車引』というお芝居を勉強し、吸収したいと思います。

出演者一同にとって嬉しいニュース! 今回の<合同公演>、お陰様で『全日全席完売』となりました! 勉強会の歴史の中でも画期的な出来事とのこと。心より御礼申し上げます!!

さて、1日お休みを頂いたA班は、明日は昼の部。
まずは、初日より落ち着いて。あとは気持ち。
それだけです。

ついに今日!

2008年08月21日 | 芝居
お陰様で、<満員御礼>にて、A班初日を迎えることができました。
大勢のお客様から、各演目で温かい拍手、反応を頂戴いたしまして、出演者一同、緊張が和らぐとともに、励まされながら各役を勤めさせて頂きました。客席からの<力>の凄さを、大いに感じた次第です。

私も、ずいぶんリラックスして花道揚幕を出ることができました。初日にしては、だいぶいい精神状態だったかもしれません。
とはいえ当然反省は残ります。去年の『乗合船』の初日では、手拭が鬘に引っ掛かってしまいましたが、今回は、すでに昨日の記事で<とこ>様がご指摘なさったように、緋縮緬の<蹴出し>の裾がやや下がってしまいました。出の前に、足さばきを良くするために広げすぎたからかもしれません。一度落ちたものはもう直せませんので、諦め、気にせず踊り抜いた次第です。明後日は加減して着付けをしようと思います。

…徐々に<固さ>をとり、もっと気持ちを大事に、そして、座っている間も芸者らしく見えるように、まだまだ勉強!
なによりも、一緒に出ている二人の頭をはじめ、手古舞、鳶の者、若い者と、この<祭>を楽しんで演じられるように!
残りの舞台を前向きに取り組んで参ります。

終演後は余韻に浸る間もなく、B班の舞台稽古です。
私は、『車引』で尾上辰巳さんがなさる梅王丸の黒衣の後見です。
10年前にも、やはりこの勉強会で着付けを手伝わせて頂いたことはあるのですが、改めてこの衣裳の着付け作業の大変さを実感! 非力な私は、「せーの!」の声に合わせて丸ぐけ帯や紐を引っぱるたびに、肩の筋肉がブチブチ鳴って、もンのすごく痛くなって大汗かきまくりで、我ながらこりゃ大変だ…いやいや、着ている辰巳さんのほうが、さらに大変なんだよなァ。
舞台上での<牛車解体作業>も含め、普段経験できないことを勉強できるのも、この『合同公演』ならではです。

『勢獅子』まで立ち会って、稽古がとれたのが九時ごろでしたでしょうか。明日はこのB班の初日。おかげさまで明日も<完売御礼>です!


ついに明日!

2008年08月20日 | 芝居
A班の<初日通り舞台稽古>。
A班では、自分のお役だけしか仕事がないので、比較的ゆっくりと支度ができました。
生まれて初めての芸者の拵え。顔の仕方や着付けにも、その役<らしく>みえる工夫と申しましょうかコツみたいなものがあるもので、先輩方に教わりながらいたしました。衣裳を着て、鬘をかけて出来上がった姿を、似合っているかいないかは別として、黒縮緬に浪を描いた裾模様、献上の帯という、“出”の衣裳を着ることができたことに、素直に感動してしまいました。なかなか本興行では着られませんもの!
あとは、あとはこの扮装にふさわしい雰囲気を出せれば…。

おかげさまで、所作舞台ではさほど素足であることが気にならなくなりまして、舞台稽古のわりには落ち着いて踊ることができました。この感じで、気負わず初日を迎えたいものです。

さあ、明日から6日間にわたりましての『第14回 稚魚の会 歌舞伎会 合同公演』。皆様と舞台でお会いできますことを楽しみにしております。
昨年同様、<同時解説イヤホンガイド>も実施されます。幕間には、全出演者からのメッセージが! 私は共演者のひとりと一緒に登場いたします。さてどなたでしょう?


あと1日!!

2008年08月19日 | 芝居
今日は<総ざらい>。柝の音も入って、ますます本番への気持ちが高まります。
出演者それぞれが、昨日の課題を乗り越え、明日の<舞台稽古>の感覚をつかもうと集中しているのが、はたで見ていてもはっきりわかります。昨日今日、単に2回稽古をするということではない、一瞬一瞬が真剣勝負の演技です。
真剣になる一方で、いい意味で<慣れる>ための時間でもあるわけで、常からカーッとなりがちな私にとりましては、ゆったり落ち着いた気持ちで勤められるように、ただボーッとする時間を過ごしてからお稽古に臨んだ次第です。
今からジタバタしても始まらないんだものね。
歌詞と振りが描くお役の気持ちに身を任せて…。

楽屋作りや事務作業で、稽古以外にちょっとバタバタはいたしましたが、初日を迎える準備は着々。
どうしたって明日はやってくるのですから、もうあれこれ考えてもムダでしょう。
みんなでよい舞台を! ただひたぶるに、真剣に! 
それだけです。

あと2日!

2008年08月18日 | 芝居
ついに『第14回 稚魚の会 歌舞伎会 合同公演』は本稽古に突入!
今日は<顔寄せ>と全演目の<附立>です。
これまで別々に稽古をしてきた『車引』『釣女』『番町皿屋敷』『勢獅子』のメンバーが初めて一堂に会しました。なかにはずいぶん久しぶりに会う方も。踊りの演目は宗家の稽古場に伺う日々が続いていましたからね。
古式ゆかしく、狂言名題の読み上げと手締めで、いわば団結式。この瞬間、「さあやるぞ!」って気持ちになります。

竹本や常磐津の浄瑠璃、下座も生演奏になり、ツケ打ちさんも、本来なら明日の<総ざらい>から入るのが通例ですが、今回は若い方がなさるということで、先輩のツケ打ちさんの立ち会いのもとで今日からお勤めになり、ほとんど本番通り。やはり、音が<生>になりますと、気持ちが引き締まります。

…素足で踊るのにも、だんだんと慣れてきました。裾さばきも、徐々に…。
テープ演奏から生にかわったので、間合いやテンポとこちらの動きをどう合わせるかということに、以前はずいぶん気をつかったものですが、今回はあまり気にならなくなりました。なんでかな? でもいいことだと思います。とにかく気持ちで踊ろう!

庶務もこなしながら、自分の出ていない演目のお稽古もできる限り拝見しましたが、先輩方も、なにくれとなく後輩たちの演技を見て、色々とご指導下さいました。今回の演目は、勉強会ではよく出る芝居です(『車引』は研修発表会でも度々。かくいう私も11年前桜丸を勉強させて頂きました)ので、諸役に“経験者”が多いのです。
実際経験している方の実践的なアドバイスが、どれだけ勉強になることか。本当に有難く思います。

チケットも相変わらず売れ行き好調で嬉しい限りです。うかがいますと、チケットセンターでの空席状況は日々変化するものだそうで、売り切れだった日も、ポッとキャンセルが出たりすることもあるそうですので、これからご観劇を予定されている方は、是非是非国立劇場チケットセンター(窓口やネット)で、最新の情報をご確認下さいね。このブログの《リンク》に、国立劇場のホームページを載せてますので、そこから見ることができます。

さあ、いよいよ!

2008年08月17日 | 芝居
『勢獅子』2回目の<通し稽古>。手古舞、鳶、若い者の皆さんの動線も定まり、後見の段取りもつきました。
あとは自分の踊りを仕上げるのみ! といって、そう簡単に仕上がるわけはありませんが、いつかのこの勉強会でご指導いただいた講師の幹部俳優さんに、『お金を払って観に来て下さるお客様に、中途半端なものを見せてはいけない』という旨のお言葉を頂いたことがあります。勉強会とはいえ、まがりなりにもプロとしてやってきている俳優が演じる“公演”。そのことを忘れずに、まだまだ良くなる、もっといい演技ができるはず、と自分を信じて稽古をしてゆきます。

素の稽古は明日、明後日の2回、あとは舞台稽古が1回でついに初日…!
焦りはありませんが、悩みは尽きません。
もう少し自分をいじめたら、いい意味で開き直れると思っています。


大詰めです

2008年08月16日 | 芝居
今日から『勢獅子』のお稽古は国立劇場大稽古場に場所を移しました。
昨日も書きました通り、鳶頭、手古舞、鳶の者、若い者、後見も全員揃って、ひと幕40数分間を<通し稽古>です。
手古舞と鳶の者による<かっかれ>と呼ばれる踊りの振り移しと、からみの若い者の立廻りの手を付けてから、A、Bの順で。
御宗家の稽古場で、すでに衣裳を着て踊ってきましたが、今日からはさらに本番に近い形にしたかったので、素足で踊ることにしました。

素足になりますと、足運びに気をとられますね。スムースに滑ってくれませんし(大稽古場の床の素材自体も、実に滑りにくいものでして…)、着物の裾も、よりまとわりついてきます。
そういうことにばかり神経がいってしまい、肝心の振りがおろそかに…なんてことのないよう、今からこの状態に慣れておき、いざ所作舞台になったとき、少しはラクに感じられるよう、足づかいの自習は重ねていかないと…。

後ろで皆が見てるということだけで、緊張感が高まります。いい方向に、その気持ちをもってゆけるようにしたいですね。


…チケット情報をここで。
お陰様をもちまして、売り切れの日も多数出ておりますが、22日(金)B班、26日(火)B班の回には、まだ若干の残席がございます。
今回『勢獅子』では、A班とB班で、振りと立廻りを変えておりますので、双方ご覧頂き、違いを楽しんで頂ければと存じます。
出演者一同、全日《満員御礼》を目指して、最後の宣伝活動中です。なにとぞよろしくお願い申し上げます!

自主練!

2008年08月15日 | 芝居
今日は国立劇場の稽古場で、『勢獅子』A・Bの芸者役4人が集まって<自主稽古>。自分たちだけでのお稽古です。
御宗家がいらっしゃらないので、振り自体のご指導は頂けませんが、たとえば床几に座っている時のかたちとか、芸者としての基本的な仕草、裾さばき、セリフの言い方等、踊り以外の点を改めて確認し、<芝居>の面でもより芸者らしくなれるようお互いの演技に立ち会いました。

先輩の歌女之丞さんが一緒なのが大変心強く、教わることばかりですが、舞台歴が浅くなればなるほど、何気なくこなすべき仕草が<作り物>っぽくなてしまう。私もまだまだこなれません。いつかとある先輩がおっしゃって下さった、「役を演じるのではなく、役になるのだ」という言葉を思うにつけ、<考え>とか<技術>とか<計算>とかを越えた先にあるものへ、理屈を越えてぶつかっていかなければならないのだということを痛感いたします。

まずはお忙しいなか沢山の稽古を付けて下さった藤間の御宗家のお教えを守ることが大前提! それから、少しでも<気持ち>で踊れるように、余計な意識を消して、…。
杉村春子先生も、「セリフは覚えたところでいっぺん忘れるの」とおっしゃってましたね!

明日からはいよいよ鳶頭も手古舞も若い者も打ち揃っての<通し稽古>!
初日までに、いろんなことを<忘れ>られますよう!




楽しく元気よく!

2008年08月14日 | 芝居
『小学生のための歌舞伎体験教室』怒濤の本番が無事終わりました。
4組80名の小学生が、盛んな拍手の中『対面』を勤め上げました! 出演したお子様方、御覧になったご親族ご友人の皆様、よき夏の思い出になったことと思います。

今年はわりと<大人しい>子ばかりでしたので、面倒を見るのがずいぶん楽でした。
楽屋で駆け回る子供たちを押さえつけるようにして衣裳を着せてた頃も、ある意味懐かしいのですけど…。

歌舞伎に興味を持ってくれる人が、少しでも増えてくれたら嬉しいですね。


昨日今日のことなど

2008年08月13日 | 芝居
『音の会』が無事終わり、何も予定を入れずにゆっくり体を休めております。

と書けないのが悲しいところで、実は『音の会』千穐楽も、荷物を片付けてからご宗家の稽古場に直行して『勢獅子』の稽古がったり、12日は『子供歌舞伎体験教室』の<総ざらい>と『勢獅子』の稽古、今日は子供歌舞伎の舞台稽古が10時から6時まで…。
巡業中にお腹(まわり)にため込んだ栄養のおかげで夏バテこそいたしませんが、自宅と国立劇場とを往復する日々は途切れることなく続いているのでした。

さて『子供歌舞伎体験教室』。ここ数年、この催しのお手伝いをさせて頂いておりますが、子供たちのエネルギーに圧倒され、自分のエネルギーは吸い取られるという、なかなか手ゴワい仕事でございまして、我々名題下による10数人の黒衣軍団は、着付けに子守りに後見に奮闘しております。
明日が本番ですが、お子様たちのよき思い出になりますように、こちらも精一杯手助けいたします。

…昨日は仕事を終えてから、噺家の林家彦丸さんと久しぶりに呑みました。モウ痛飲。5時間お互い喋りっぱなし。いやはやです。
でも彦丸さんとお話しをすると、仕事、修行に対して前向きな気持ちになれるんですよ。ホントに彦丸さんの生き方、格好いいな。