梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

巡業日記6・小諸の巻

2005年07月04日 | 芝居
今日は長野県小諸市『小諸市文化会館』での公演でした。午前十時半にホテルの前から貸し切りバスで会館へ向かうというスケジュールでしたが、せっかく長野に来たから、というわけで、出発前に善光寺へお参りしてまいりました。前日に先輩からお誘いを受けていたのですが、朝八時に起きて朝食会場でバイキング。それから部屋を片付け九時にロビーで待ち合わせ。先輩と後輩との三人で、駅前からバスに乗り、善光寺へ向かいました。
今日はあいにくの雨模様。それでも大勢の参拝客がいたのには驚きましたが、それだけ親しまれたお寺さんなのでしょう。趣味の写真も撮りながら、広い境内を巡ります。本堂の大きさにビックリしました。堂内の地下に、真っ暗な廊下がありまして、そこを手さぐりで進んでゆきますと「極楽の錠前」というものがあり、これにさわることができると、極楽往生間違いなし、といわれているそうで、私達も入ってみましたが、いやはや、本当に真っ暗! 自分の手も見えず、壁を伝ってやっとこさ歩けるという状態。幸いにも「極楽の錠前」にはちゃんと触ることができました。
さて小諸へのバス移動ですが、道中約七十分。けっこう長いです。私はバスの中では文字を読めない(すぐ酔ってしまう)体質なので、寝るか音楽を聞くぐらいしか時間がつぶせないのですが、今朝はうまく寝つけないまま、目的地に着いてしまいました。
今日の会館は舞台も楽屋も小さめ。廊下に荷物が溢れます。電気系統も、いっぺんにあちこちで使用するとブレーカーがおりてしまうことがわかって、急遽配電をしなおす一幕も。これも巡業らしい光景です。また、どこのおうちでも、朝からの雨に、洗濯物を乾かすのに苦労しておりました。
今日は二回公演で、夜の部は午後八時四十五分頃終演。撤収終了次第バスに乗り、佐久平駅から長野新幹線「あさま」で帰京、という段取りで、私達はあらかじめ、最終便の午後十時四分発の切符を渡されておりました。ところが思いのほか早く片づけが終わりまして、佐久平駅に午後九時二十分に到着できました。それならば、ということで、一つ前の午後九時三十三分の「あさま」に乗車変更、早くに東京に帰ることができました。
そのおかげで、この更新も本日中にできました。ちなみに今夜の夕食は、車中でコンビニ弁当&缶ビール。なにも御紹介するほどのモノではございませんね。