桑の海 光る雲

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書道について⑪

2007-02-23 19:19:05 | 日記・エッセイ・コラム

○運命の出会い4

「書道に親しむ」は毎週欠かさず見た。今井先生の筆先から生まれる文字の見事さ。しかも、文字も筆運びも少しもぶれない。また、草書や篆書、隷書と言った、自分が初めて目にする書体を、いとも容易く書いてみせるのにもびっくりした。自分にも書けるのではないかという気さえしたくらいだった。

ある時「山林」という言葉を、日本各地の山林の映像を見て、そのイメージで書く、という企画があった。映像には、吉野山、屋久島、北海道の雪山が出てきたが、書かれた作品は、いずれもその山林のイメージを十分に反映したものであったのにはびっくりしてしまった。書道とはお手本その通りに書けばよいと思っていた私には、こうした書道とは無関係のことと書道を結びつけることは想像も付かないことだったのである。

また、回を重ねるごとに、生徒役の人達の腕前が、先生が指示したとおりに上達していくのもとても興味深かった。しかも、書風も先生の影響を受けつつ、生徒一人一人の個性はちゃんと残っているのが不思議だった。

他にも、篆刻や刻字、陶器に文字を書いて焼いたりして、半年にわたった「書道に親しむ」は終わった。一緒にテレビを見ていた家族も、今井先生と司会の若月純子さんのファンになってしまった。しかし、その時は、まさかその約10年後に、実際に今井先生に師事することになろうとは、予想だにしていなかったのである。

そして、運命の出会いは、これだけにとどまらなかったのである。

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