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礼文島断章5・私の好きな花のある景色

2005-04-12 21:44:47 | 旅行記
昨日は礼文島に咲く花ベスト5を挙げてみた。今日は礼文島の花の咲く風景のベスト5を挙げてみようと思う。

1 秘密の花園

元地灯台の南に広がるお花畑。かつて耕作されたらしく、その辺りだけササが剥がれている。そこが、ちょうど箱庭のようになっており、5月の終わりは、白いエゾノハクサンイチゲと、ピンクのレブンコザクラで埋まる。二つの花の時期を過ぎると、レブンソウが一面に咲く。すぐそばは崖になっており、崖の斜面もエゾノハクサンイチゲの群落になっている。眺め下ろすと青い海、白い波。目の前に一面の白いハクサンイチゲの絨毯、足下にピンクのレブンコザクラ。頭上に青い空と白いカモメ。こんな素晴らしい取り合わせが他にあろうか。

2 ウエンナイ山道

ウエンナイに降りる山道の脇に広がるお花畑。特に見事なのは、スズランの時期である。スズランの群落に接して、ヒオウギアヤメの群落がある。スズランの葉の穏やかな緑色と、花の優しい白。そしてヒオウギアヤメの目にも鮮やかな紫のコントラストが美しい。また、ウエンナイの谷は、ミヤマオダマキの大群落でも知られる。現在では少なくなってしまったようだが、約10年前に見た、斜面をまさに紫色で埋め尽くしたミヤマオダマキの大群落は忘れられない。

3 ゲンゲの丘

南から歩いてきた8時間コースの、森林歩きが終わり、道が平らになった辺りにある。スコトン岬から歩いてきた時でも、ちょうど真ん中あたりに位置しているので、ちょうど良い休憩スポットとなっている。ここにはチシマゲンゲとヨツバシオガマの大群落がある。一面ピンクの斜面を眺め下ろしながら食べる昼食は、美味しさも一入である。一度、かなり遠回りをして、斜面の下から一面ピンクの斜面を見上げた時の光景は忘れられない(もちろん、しかるべき人の案内によるものであった)。

4 ペーターの丘

礼文林道から礼文滝に降りる途中にある。砂礫地に、レブンウスユキソウが一面に咲く。時期が早いと、レブンコザクラがたくさん咲く場所でもある。レブンウスユキソウやレブンコザクラの咲く向こうに、緑に覆われた斜面が重なり、その向こうに青い海が見える。そんな美しい景色を見ることができれば、まさにハイジ(男性ならペーター)になった気分に浸れるだろう。

5 礼文林道

礼文林道には花のスポットが何カ所もあるが、私が一番好きなのは、元地小学校の真上辺りに位置する崖の礼文林道側の斜面である。ここは立ち入り禁止の場所なので、遠くから眺めるだけなのだが、レブンコザクラとエゾノハクサンイチゲの密度の濃い群落になっている。遠くからでもはっきりわかるので、相当大きな群落なのだろう。しかし、現在ではロープが張られて近づくことができない。でも、そのように守られているからこそ、美しい姿を見せ続けてくれるのだろう。

番外編 クララの丘

実はこれが一番好きな光景なのだが、訳あって場所を明かすことはできない。ピンク、黄色、白の花々の向こうに見える利尻山の姿は、一度見たら忘れられない美しさである。

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