桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

初めてのグループ展

2022-03-28 20:49:51 | 日記
初めてのグループ展を開催しました。参加者の多くは大学で専門に書を学んだ・学んでいる人です。一方でこれまで全く書と関わりを持ってこなかった方も1人参加しています。
以前から私の周辺の20代の若い人で、書に取り組んでいても発表の場がないという人が何人もいるという話を耳にしていました。師匠に師事して書を学び、展覧会に作品を発表するというやり方もありますが、往々にして師匠の書風を強制されたり、展覧会出品に多額の費用がかかったりして、そうした若い人からは敬遠されてしまう風潮が、群馬のような田舎でも見られます。
しかし、そんな人でも気軽に自分の書きたい作品を書きたいように書いて出品する展覧会を開こうと、参加者の皆さんで意見が一致し、ようやく開催の運びとなりました。
また、普段書と縁のない生活をしながら、日頃の活動から優れた書のセンスをお持ちだと睨んだ方に声をかけたところ、出品を快諾して下さいました。そうした書と縁のない方でも参加できる展覧会ということで、少しでも書の裾野を広げ、書に関わりのない人でも書展に足を運んでもらいたいという思いもありました。
私の師匠は「自分の好きなものを好きなように書く」という姿勢を教え子達にも奨励された方でした。そうした書のあり方をこの展覧会で実現したいと思っていました。
作品の出来は別にして、それを何とか実現できたように思います。様々な書風・書体の作品が並び、普通の書展で見られるような作品がある一方、いわゆる現代アートのような作品や、普通書では扱わないような題材を取り上げた作品が同じ空間に並べられ、悪く言えば統一感のない、良く言えばバラエティに富んだ作品の並ぶ、これまで県内の書展ではあまり目にしたことのないような興味深い空間が出来上がりました。
出品者も50代と20代がほぼ同じ人数出品しており、出品者の平均年齢がこれだけ低い書展は県内では存在しません。そういう展でも目新しい展覧会であったと思います。
わずか2日半の会期でしたが、250人を超える方々が見に来て下さり、常にお客様がいる状態が続きました。私は隣の部屋で勤務校の書道部展も一緒に開催していたので、昼食に出たとき以外は座っている暇がないほどでした。
第2回展は来年の同時期に開催する予定です。同じように発表の機会を探していた若い新たな参加者も、今回の展覧会を通して1人加わりました。ひとまずは展覧会開催に協力して下さった皆さん、見に来て下さった皆さんに心より感謝申し上げます。
写真はグループ展に出品した拙作です。
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