桑の海 光る雲

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登山の記47・二回目の雌阿寒岳

2006-05-29 21:54:07 | 旅行記

清里のYHに泊まっている時、S本さんとSなえちゃんという二人が雌阿寒岳に登るというので、一緒に登ることにした。実は前の日に雄阿寒岳(これについては後日書く。)に登ったので、かなりへばっていたのだが、天気も良く、前回は眺めが今ひとつだったので、登ることに決めた。

前回登った時以降、再び登山禁止の時期が続き、この時は登山できた。野中温泉に車を置き、樹林帯を登っていく。雌阿寒岳は比較的標高が低く、またこの年は北海道も大変な暑さに見舞われており、とにかく暑かった。樹林帯を抜け、オンネトーが見え始めた時休憩をとると、S本さんのTシャツは汗びっしょりだった。空は、雲が多く浮かんではいるものの青空も見え、オンネトーの湖水も、樹海の中に青く輝いている。

山頂には間もなく着いた。この時は風向きの具合で、噴煙は私達の方に流れてくることはなく助かった。山頂での天気もまずまずだったが、雌阿寒岳の山頂からの展望は今ひとつである。西側には火口がぽっかりと口を開けているし、東側にはポンマチネシリの火口の向こうに雄阿寒岳が聳えているだけ。北と南には樹海が広がるばかりである。しかし、前回と異なり、楽しい人達と登頂の喜びを分かち合えたのは良かった。

私はその日の夜の苫小牧発新潟行きフェリーに乗らなくてはならず、しかも途中でゆわんと村に立ち寄りたかったので、山頂で二人と別れ、足早に下山した。下山後の野中温泉の風呂はなかなかだった。

今年、雌阿寒岳は噴火し、また登山禁止になった。しかも、新しいところに割れ目噴火口ができたとのことである。やはり雌阿寒岳は活火山である。深田久弥も火山活動で登れなかった山に二度も登れたのは、むしろ幸運なのかも知れない。

コメント
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