はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

MHシリ-ズ 2

2017-05-02 10:10:10 | マンホール
                   春ですねェ 茶を飲みねェ 苺を食いねェ                        (MH季節シリ-ズ2)

  「夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂り あれに見えるは茶摘みじゃないか あかね襷に菅の笠 ♬・・・♪
静岡の野山の春で絶対欠かせない風景・・・・・・と言ったら、何と言ってもお茶摘みでしょう。
柔らかな萌黄色の葉が広がった茶園は、正に静岡を代表する風物詩と云っても過言ではないと思います。
今回の 「マンホールシリーズ第2弾」 は静岡を代表する春を集めて見ました。

                                       茶摘み
            
                                静岡県菊川市(2013.3)
  残念ながら歌の文句にあるような 「あかね襷に菅の笠」 の姿は、今やイベント用の姿格好になってしまいました。
現在小さな茶畑での茶摘みは、茶刈機を茶列の上に置き、畝に入った二人が機械を新芽の巾に持ち上げながら移動して刈って行きます。
刈られた新茶は茶刈機の後ろに付けた大きな袋の中に入っていきます。
更に大きな茶園ではお茶の畝の間にレールを敷き、そこに乗降式茶刈機を移動させながら一人で刈っていきます。

 静岡県内で茶の名産地と有名なのは静岡の本山茶と川根の川根茶が有名でした。ところが最近全国紙などの茶の広告には
 「掛川茶」 とか 「深蒸し茶」 が幅を利かせてきています。
これは2011年NHKためしてガッテンで 「お茶!がん死亡率激減!?超健康パワーの裏ワザ」 なる内容の番組が2回も放送され、
大きな話題となりました。それ以来でしょうか掛川茶が幅を利かすようになったのは。
掛川茶の担当者に中々の切れ者がいるようで、深蒸し茶の次に打った手は 「茶草場農法の世界農業遺産認定」 です。
茶草場農法とは簡単に云ってしまえば茶畑の畝の間に刈り取ったススキやササなど鋤きこむ事です。
この様な農法は掛川周辺だけではなく、静岡県東部地方では富士山南麓の演習場で刈り取ったススキなどを茶畑に敷き込んでいます。
それが今では掛川の専売特許のような感じになってしまっている。(イエイエ私は掛川を嫌っているわけではありません)

 ところでお茶摘みのマンホールは掛川ではなく隣の菊川市にありました。菊川市は牧之原台地の一部を担っているものの面積は狭く、茶の
生産量は決して多くはありません。しかしこのような蓋を作ったり、東名の道路脇には急須で茶を注ぐモニュメントもあり力を入れているようです。
因みに 「深蒸し茶とは、製造方法の一種で、生茶葉から煎茶を造る最初の工程である「蒸し」の時間を長く取るものを深蒸し茶という。
日照時間が長い茶葉は肉厚となり、従来の製茶方法では青臭さが残り旨みの抽出も少なくなることから深蒸し製法が採用された。」

のだそうで、本山茶や川根茶のような山間の川霧が出る場所から生産される茶葉は深蒸し茶にしないそうです。

                                      苺
            
                            静岡県伊豆の国市(旧韮山町)(2012.4)
  茶の次に紹介するのは苺です。静岡で苺と言えば久能山の石垣苺が有名ですが、マンホールのあったのは伊豆の国市でした。
伊豆の国市で苺と言えば旧伊豆長岡町江間のいちご狩りが有名ですが、旧韮山町では聞いた事がありませんでした。
そこで早速調べてみると有りました! 有りました! 江川邸近くに 「韮山いちご狩りセンター」 がありました。失礼しました。
 しかしこの絵柄では 「にらやま」 とあるから韮山と分かるが、それが下のような蓋もありました。

                                  富士山・反射炉・苺.1
            
                            静岡県伊豆の国市(旧韮山町)(2012.4)
  2015年 「明治日本の産業革命遺産」 の構成資産として韮山反射炉が世界遺産登録されました。勿論富士山は世界遺産の
先輩ですので、一つの絵柄に二つの世界遺産が揃踏みしている貴重な絵柄とも云えますかな。
それは兎も角、絵柄に反射炉が入ったせいで、この蓋は誰が見ても 「にらやま」 と分かりますね。
 
                                  富士山・反射炉・苺.2
            
                            静岡県伊豆の国市(旧韮山町)(2012.4)
 この蓋にはカラー版とモノクロ版がありました。

                                 伊豆の踊子と石楠花
            
                          静岡県伊豆市(旧天城旧湯ヶ島町)(2012.4)
  伊豆の国市の次はお隣の伊豆市の蓋です。市の名前の紛らわし件はここではおいておきましょう。
蓋には町の名前が書いてありません。だが和服姿で角帽の学生と、絣模様の着物に簪を挿した少女とくれば何となく分かりますよね。
そう川端康成の 「伊豆の踊子」 の一高生と踊り子です。
私にとって伊豆の踊子の場所のイメージは湯ヶ島なら天城隧道、湯ケ野なら温泉、下田なら船と言った感じです。しかしこの蓋には
トンネルも温泉も船も描かれていません。あるのは花はですが、よく見れば葉が細長く葉の付け根に花が付くのは石楠花のようです。
そうなれば私のイメージとしては浄蓮の滝から天城隧道の天城越えの道ですので、場所は旧湯ヶ島町です。

                                     花と蝶
            
                            静岡県浜松市北区(旧引佐町)(2017.1)
 この蓋の絵柄を見て旧引佐町と分かる人は方々を歩いている人ですな。
引佐町の大代集落の枯れ山にはギフ蝶の観察遊歩道があります。時期は3月中旬から4月上旬なので今年はもう遅いですね。
興味のある方はこのHPを確認してください。「枯れ山(ギフチョウ観察遊歩道)コース」

 花はつつじでしょう。多分。
引佐町と云えばギフ蝶より 「芝川つつじ」 が有名です。芝川つつじは県の天然記念物になっていて花の時期には “つつじまつり” も
が開かれます。時期は5月中旬過ぎだそうですので、直虎の郷を散策した序に足を延ばすのも良いかもしれません。
興味のある方はこのHPを確認してください。 「渋川つつじ観賞コース」

 静岡県で天然記念物になっているツツジには旧榛原町の 「勝間田公園のミヤマツツジ」 があります。
しかし旧榛原町の蓋の写真のストックが1枚もありません。あの辺りはかなり歩いているのですが、気に入った絵柄の蓋が無かった
のかもしれません。
榛原町なら牧之原の茶園とつつじなんて素人でもすぐ思い浮かぶのですから、探せばあるのかもしれませんね。

                                     長 藤
            
                            静岡県磐田市(旧豊田町)(2011.4)
 静岡県で藤と云えば国の天然記念物でもある旧豊田町の 「熊野(ゆや)の長藤」 が有名です。
このマンホールはその豊田町の蓋なのですが、藤の花ばかり強調され余り面白くありません。
いっそ長藤の名前にもなっている “熊野御前” の舞姿があればいいなと思うのですが。

 熊野の長藤の時季は4月下旬から5月上旬ですので、まだ間に合うかもしれません。
こちらを参考にしてください。「磐田市観光協会」 熊野御前のことなら 「花紀行・花おりおり」

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2 コメント

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Unknown (松理)
2017-05-02 21:25:32
 菊川出身の小山ゆうだと思いました()という漫画家がいまして,まんほーるに描かれている女性のは,その漫画家によるものだと思います。
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松理さん (はぐれ)
2017-05-03 10:02:03
あの感じだと多分少女漫画の作家だろうと、小山ゆうさんのHPを見たところ
「おれは直角」 と題名だけは聞いた事のある漫画作家でした。
しかもマンホールに描かれている娘は 「ちゃこちゃん」 と名前が付いているのだそうです。

お陰で雑学が一つ増えました。ありがとうございました。
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