はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

歩き納めの小笠山

2012-01-31 15:39:46 | 低山歩き
場   所:静岡県掛川市・袋井市
歩行月日:2011/12/29
歩行データ: コースタイム
  掛川駅-1:15-六枚屏風-0:35-小笠神社-池経由1:00-笠原中継所-1:00-138°展望台
-0:15-腹摺峠-0:30-三ツ峰分岐-0:40-峠のベンチ-0:10-エコパ-1:30-掛川駅

 歩行時間:6時間55分 休憩時間:1時間10分 延時間:8時間5分
 出発時間:8時05分  到着時間:16時10分
 歩数:33,100歩 歩幅推測:0,77m 距離推測:25.5km (GPS距離:22.0km) 

掛川駅-小笠神社
 今年の歩き納めは何処にしよう。と迷っていたが暮れになり天気も清々しない事もあって近回りにすることに。
そこで10月に小笠山を歩いて、その距離の短さに驚き、再度コースを設定し直そうと思った事を思い出した。
そこで今年の歩き納めは小笠山東西縦走として、掛川遊歩会作成の「小笠山ハイキング・ウォーキングマップ」を参考にして予定を練った。
まずマップのモデルコースの「板沢コース」で小笠池まで行き、その先は「経験者コース」と表示があり、さらに「危険注意」の印のある道を笠原中継所に向かう。中継所からはモデルコースを小笠山の四辻、138°展望台、小笠トンネル、富士見霊園、そして掛川駅に戻るコースとした。

 掛川-六枚屏風-小笠神社-小笠池-中継所-展望台-小笠トンネル-富士見霊園-掛川駅 
このコースなら前回コースより小笠神社から小笠池、中継所の区間が追加されたので午前中に駅に着いてしまうこともないだろう。

 暮れも押し迫りあと3日で正月と言う29日に、のんびり山歩きなどしている人も居ないだろうから、きっと貸切の山だと思いながら掛川駅を歩きだした。
前回のコースは六枚屏風を最後にして、そこから掛川駅に帰ってきたが今日はそれを逆にして最初にお六枚屏風に寄ることにしてある。
道も前回通った青田隧道は止めてマップに指定された通りに歩くことに。まず掛川北口正面の道を南下して東名高速のガードを潜る。
次に県道403号の上張矢崎交差点を横断してから細い道を右折する。猿田池の畔にはハイキングコースの標識があったので安心して上り坂に入ることができた。
後は地図と日ごろ鍛えている山勘で細い農道を歩いていく。道が下り坂になり民家が出てきて少し太めの道に合流した場所にある中電の電柱を見ると「315」の標識が。
ピンポン!当たりです。マップの板沢コースにもこの電柱番号が載っていたので、ここを目指して来たが無事到着した。
前回はこの太めの道を東の県道を38号まで行って青田隧道を通って掛川駅まで戻ったが、途中には交通量の多い車道もあり面白味のない道だった。
それが今歩いた道は細い農道で通る車も無く随分近道になる。よし今後のためにこの中電柱の315号は覚えておこう。
(この合流部の中電柱の西側には同報無線の電柱も立っていました)

 ここからは前回歩いた道なので余裕を持って歩ける。農道の所々には板沢が設置したのか面白い事を書いた案内板が建っているので読みながら歩いた。

 
  農道の標識                         山道入口の標識

「小笠山山頂・小笠神社方面」の標識の所を左折すると、今度は倒れた標識がコンクリートの階段の先を指している。
 サーここから山道の始まりで尾根歩きになる。出発と同時に尾根歩きになる山はそうは無いだろうが、このコースは出発地が尾根の開始地点になっていて、階段を登るとすぐに痩せ尾根がある面白い道だ。
竹や杉などの植林された場所もあるが低いのに自然林が多い。それに茶畑などに開墾された場所もない。これも小笠山が低山なのに急峻な事を示す証拠だろう。

 
  開始早々の痩尾根                      自然林の中の山道

 さて六枚屏風の入り口には「小笠山→」の小さな標識があっただけなので見落としてはいけない。もし見落としたらその先にロープ場があったのでそこを引き返そう。などと思いながら歩いていく。
それがナント新しい見やすい標識が立っていた。

   
  新しい標識                   

 しかも前回は六枚屏風に下る道は木の枝を折ったり、薄い踏跡を辿って行ったのに、今はロープも張ってくれて降りやすくなっていた。
ありがとうございます。こうして登山道を整備してくれる人がいるから安心して山を歩くことができる。感謝!感謝!です。
 六枚屏風の前に立つと血が滾るのか胸がワクワクしてくる。と言っても怖がり屋の私は、この岸壁を登りたいなど決して思わない。ただ見るだけで興奮してきてしまう。

          
 六枚屏風入り口              中間部                   最深部

 今日も狭いチムニーの奥に入って行った。前回もあった倒木を乗越え更に奥に行くと前方が明るくなり緑が見えてきた。あそこが出口だろう、だが途中に倒木が2・3本立った状態で行く手を邪魔している。無理しても仕方ないと、そこから引き返した。

 標識の所まで戻り山頂をめざしロープ場を越えると、前回は気が付かなかった道が左下に向かってついている。若しかしてこの道は六枚屏風の最深部に続く道かと思い下ることにした。
踏跡は結構ハッキリついていて更に期待が高まってくる。左の下の方に岩が見えてきた。もう間違いはない六枚屏風の出口に行く道だ。
ズル-!! ワーコワ!!下に見える岩に気を取られていて足元の注意が疎かになった。転ばないで済んだのでよかったが、足元の道は急斜面の上に、砂のような小石が乗っていて如何にも滑りそうな状態だ。フー良かった転ばないで。
安心も束の間、道の下を覗き込むと岸壁の方に落ち込んでいて、一旦滑れば途中では止まりそうもない。
もしここで落ちたらどうなったろう、死ぬ事はなかろうが怪我はまぬがねない。暮れも押し迫った貸切の山で助けてくれる人も通らないとなると-------
アー良かった!とホッとすると同時に怖くなってしまった。四つん這いになり慌てて下ってきた道を逆戻りをした。

 
  六枚屏風の上部                      六枚屏風の上部

 怖い道から通常の道に戻り小笠山を目指し歩きだすと今度は右側に行く道が。
標識は無いが地図で確認すると、麓でこの板沢ルートが分岐した農道を真っ直ぐ来た道らしい。この道は以前に知人に連れてきてもらった道だが、この合流部には記憶が無い。だがたしかこの道は農道が終わり山道になったあたりが急な上りだったような気がする。地図には「経験者コース」で「すべりやすいので注意!」となっていた。
合流部を通り過ぎ、後ろを振り返ると分岐先の尾根が見えた。そこは厚手の板を縦に置いたような恰好で、道はその板の厚みの部分についているようだった。
エー!あの時はこんな道を歩いたのかと驚いてしまい、ブルブルと身震いが出た。どうやらさっきの六枚屏風で滑った時の恐怖が蘇ってきたようだ。
一端身に付いた恐怖心は中々抜けないのか、左程怖くもない所でも怖さを感じてしまうらしい。

 そんな事もあったが無事小笠山の三角点に10時到着。景色も見えず何もない山頂は休憩もせずに通過し、赤樫の大木のある四辻に行く。
この辺り一帯は徳川家康が今川の掛川城を攻めたとき陣を置き、さらに後年武田軍の高天神城を攻撃するときには、砦を造った場所でもある。今でも曲輪(くるわ)、横堀、土塁などの遺構が残っているらしい(何処にあるかわからない)。
ただここを歩くといつも思うのだが、この急峻な小笠山は守備はともかく攻撃的な砦に適していたのか疑問に感じてしまう。道は細く急坂なため一挙に攻撃できず、麓で陣を立直してから攻撃をするしかない。逆に言えば守るときは総攻撃は受けにくいので難攻不落な城になると思うのだが。
とは言え、ここには攻撃的な砦があって、現に高天神城を落城させている。

   
  赤樫の大木のある四辻            新しい矢(?)が
  
 小笠神社の手前の多聞神社の手前に矢(?)を地面に挿したような物があった。矢羽根が白いところを見ると最近挿したようだが案内板が無いので何なのか分からない。気になるなー。

 小笠神社では地元の氏子の人たちが神社の煤払いをしたり門松を建てていた。
西の尾根にはこれから行く笠原の中継所が見ている。あの中継所に行くには一度下って小笠池の所から手前の尾根を登って行くのだろうが、ここで見る限り余り急斜面には見えない。
だがマップには「経験者コース」「危険注意!」と載っている。更に詳細図には「この先危険です」と書いてありハイキングコースを表す表示も消えていた。
サテサテ午後の行程はどうなることやら。怖いのはいやだが楽しみでもある。

 
  小笠神社                           笠原中継所

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